三菱の「カシューナッツシェルパーツ」が自然を救う!?
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2012/10/12
地球温暖化や石油資源の枯渇への対策として、自動車部品に広く使用される石油由来の材料に代わる「グリーンプラスチック」の研究を進めている三菱自動車は、群栄化学工業株式会社と新神戸電機株式会社と共同し、「グリーンプラスチック」の新アイテム、カシューナッツシェルオイルから生成したバイオマスフェノール樹脂の自動車部品を開発した。
「グリーンプラスチック」とは、自然植物などの再生可能資源からつくられるプラスチックのこと。通常のプラスチックと同様に使用でき、使用後には自然界の微生物によって最終的に二酸化炭素と水にまで分解される。
今回、三菱が開発したグリーンプラスチックの原料となるバイオマスフェノール樹脂は、食品廃棄物であるカシューナッツの殻から抽出・精製したオイルを利用している。ナッツが育つ過程の光合成により大気中のCO2を吸収するため、石油から作られるフェノール樹脂を使った一般的なプラスチックに比べ、約12%、CO2排出量を削減できる。
バイオマスフェノール樹脂は耐熱性が高くエンジンルーム内の耐熱部品に用いることができ、まずは軽自動車用エンジンのオイルフィラーキャップとして、2012年秋の製品化が予定されている。
三菱では他にも新世代電気自動車「i-MiEV」のシート生地や、今年8月に発売したミラージュのフロアマットなど、製品の一部にグリーンプラスチック技術を採用している。また、今後も環境問題に取り組むべく「グリーンプラスチック」製品を順次実用化させていくようだ。