トヨタが車と住宅間で電力を相互供給するシステムを開発
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2012/06/12
満充電/満タン状態のPHVで一般家庭の約4日分の電力を供給
東日本大震災の避難所などで電源車として活躍し、注目を集めたハイブリッドカー。その経験をもとに、トヨタの豊田章男社長は今後発売するハイブリッドカーすべてに家庭用コンセントを備える予定だ、と公表しています。
そんな中、今回発表されたのはEV(電気自動車)やPHV(プラグインハイブリッド車)などの電気利用車両と住宅の間で相互に電力を供給するシステム「V2H」です。これは車両への充電はもとより、車両に蓄えた電力を住宅へ供給できる仕組みになっています。
供給電力の流れは家庭内に設置されるエネルギーマネジメントで制御され、夜間の安価な電力や家庭用太陽光発電などで作られたクリーンな電力を車両に蓄え、家庭の電力需要ピーク時には車両から住宅へ供給します。これにより、エコロジーかつエコノミーな生活を実現できるという訳です。
ちなみに満充電/満タン状態のPHVで一般家庭の約4日分の電力が供給可能。もちろんPHVには前述した災害時の避難所などでの利用も想定されており、車両から家電製品に直接電力を供給できる機器も備えています。また、電力が切れてもガソリンのみで走行できるという利点もあり、いざというときの活躍が期待されます。
なお、この「V2H」システムは2010年から実施している「豊田市低炭素社会システム実証実験プロジェクト」の一環として、同プロジェクトの実証住宅約10世帯を対象に2012年末から供給が開始される予定。ハイブリッドやEV、PHVなど次世代車が次々と登場する中、車の未来がどこへ向かうのかとても楽しみです。