ダイハツ ムーヴキャンバス▲2022年7月に発表されたダイハツ ムーヴキャンバス。自動車テクノロジーライターの松本英雄氏によるインプレッションをお届けする

日本ならではのかわいい軽

ムーヴキャンバスといえば、どことなくノスタルジックを感じさせるデザインとツートーンのキッチュなカラーリングで、見るからにかわいい雰囲気をまとった軽ワゴンだ。

この、かわいいデザインの軽自動車は日本特有のアイデンティティということであることをまずは理解していただきたい。

つまり、欧米のかわいい雰囲気を日本風にデフォルメしアレンジして作り上げた日本文化であるということだ。

このスタイリングの評価は個々のセンスに譲るが、このコンセプトの企画を立ち上げた方々と実際に量産車として登場させたことに対し、個人的によく踏み切ったと感じずにはいられない。

2代目を登場させるところを見るとなかなか売り上げに貢献しているモデルといえる。

ムーヴキャンバスは2016年に初代が登場し、6年を経たタイミングで2代目とフルモデルチェンジ。

キッチュな印象強かった初代であるが、2代目となり内面が進化した。
 

ダイハツ ムーヴキャンバス▲2016年に発売された初代ムーヴキャンバス。キュートなパッケージングは2代目にも踏襲されている

外観はキープコンセプトのデザインだが、プレスラインに丸みを生じさせて質感が高くなった印象だ。

柔らかなフォルムとキッチュな加飾は飽きのこない雰囲気だけにこれが正しいのであろう。

ムーヴキャンバスはムーヴファミリーをベースに改良したモデルであることはご存じであろう。

通常のドアタイプのベース車をスライドドアに改良し苦労もあったはずである。

スライドドアは支持部の剛性と大きくなったドアとの兼ね合いで自動車として剛性を高める苦労はかわいさとは裏腹に難しい部分である。

苦言であるがダイハツのモデルはとにかくプラットフォームの剛性が強くないイメージを感じる。

さらに、コラム剛性の弱さと電動パワステのセッティングなのかはっきりはしないがステアリングフィールがいいとは言いずらい印象だ。

それらが、初代から6年経過してどのように煮詰められたのか気になるポイントを見ていきたい。
 

新設定のターボモデルでパワーアップ

1台目の試乗はセオリー Gターボというモデルだ。

エクステリアのレーザーブルークリスタルシャインという色は深みがあって落ち着いた印象のスタイリングとなっている。
 

ダイハツ ムーヴキャンバス

マニッシュで大人の印象が強いモノトーンの外装と内装はブラウンのインパネとネイビーのシートで構成され、キッチュなイメージとは違ったところが、性別にとらわれない新たなユーザーを獲得するためのカラーコーディネイトである。
 

ダイハツ ムーヴキャンバス

エンジンを始動するとずいぶんと静粛性が向上している。

Dレンジに入れて走り出すとスムーズな発進で、ターボであるが穏やかなスタートで扱いやすそうだ。

試乗会場の千葉県にあるかずさアカデミーパークは、石畳の道が特徴でサスペンション設計の完成度が試されるエンジニア泣かせの場所。

石畳を時速20㎞以下で走るが振動をうまくいなしていて、フロントのシートから伝わる印象はどのダイハツ車よりも良好な印象を受けた。

ただ、大きな開口部をもったリアに関してはノイズが少し気になるところだ。
 

ダイハツ ムーヴキャンバス

続いて、一般道に出て加速とステアリングのフィールを確かめる。

今回から新たに加わったターボエンジンとCVTトランスミッションとのマッチングはいかがだろうか。

ターボだけにパワーは十分だが、まだCVTの恩恵を得るまでのセッティングまではいかないようだ。

もう少しレスポンスよくトランスンミッションとの反応が良いと、ターボ仕様らしさが際立つのではないかと感じた。
 

ダイハツ ムーヴキャンバス

ステアリングフィールとシャシー剛性は最も評価できる部分である。

戻り方が以前よりも安定感があって、また剛性感も増しているので安心感が高くなった。
 

バランスが取れたNAエンジンモデル

続いてNA仕様のストライプスの試乗だ。

こちらのエクステリアはキッチュなツートーンでかわいらしい。

ムーヴキャンバスを印象づけるモデルである。
 

ダイハツ ムーヴキャンバス

走り出すとNAではあるのでターボほどの出力ではないが、落ち着いた乗り味は悪くない。

急坂などの大きな負荷はそれなりの加速であるが、上り坂での安定感はいい。

個人的にはターボよりも出力の出方が安定しているので、ステアリングとトラクションのあんばいも安心できる。

こちらもステリングフィールが良くなった印象を感じ取れた。
 

ダイハツ ムーヴキャンバス

NAは価格も抑えられていてバランスの取れたモデルで、フラットな道ではなにも不満はなくCVTとのマッチングもとても成熟されている。

ムーヴキャンバスとNA&CVTの組み合わせは一日の長があるよう感じ取れた。

スムーズで扱いやすい大きさと乗り心地が身上なモデルである。
 

ダイハツ ムーヴキャンバス
文/松本英雄、写真/篠原晃一

【試乗車 諸元・スペック表】
●ムーヴ キャンバス セオリー Gターボ 2WD

型式 5BA-LA8505 最小回転半径 4.4m
駆動方式 FF 全長×全幅×全高 3.4m×1.48m×1.66m
ドア数 5 ホイールベース 2.46m
ミッション CVT 前トレッド/後トレッド 1.3m/1.3m
AI-SHIFT - 室内(全長×全幅×全高) 2.18m×1.34m×1.28m
4WS - 車両重量 900kg
シート列数 2 最大積載量 -kg
乗車定員 4名 車両総重量 -kg
ミッション位置 インパネ 最低地上高 0.15m
マニュアルモード -    
標準色

サンドベージュメタリック/ファイアークォーツレッドメタリック/レイクブルーメタリック/スムースグレーマイカメタリック/ブラックマイカメタリック

オプション色

レーザーブルークリスタルシャイン/シャイニングホワイトパール

掲載コメント

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型式 5BA-LA8505
駆動方式 FF
ドア数 5
ミッション CVT
AI-SHIFT -
4WS -
標準色 サンドベージュメタリック/ファイアークォーツレッドメタリック/レイクブルーメタリック/スムースグレーマイカメタリック/ブラックマイカメタリック
オプション色 レーザーブルークリスタルシャイン/シャイニングホワイトパール
シート列数 2
乗車定員 4名
ミッション
位置
インパネ
マニュアル
モード
-
最小回転半径 4.4m
全長×全幅×
全高
3.4m×1.48m×1.66m
ホイール
ベース
2.46mm
前トレッド/
後トレッド
1.3m/1.3m
室内(全長×全幅×全高) 2.18m×1.34m×1.28m
車両重量 900kg
最大積載量 -kg
車両総重量 -kg
最低地上高 0.15m
掲載用コメント -
エンジン型式 KF 環境対策エンジン -
種類 直列3気筒DOHC 使用燃料 レギュラー
過給器 インタークーラー ターボ 燃料タンク容量 30リットル
可変気筒装置 - 燃費(JC08モード) 25.2km/L
総排気量 660cc 燃費(WLTCモード) 22.4km/L
└市街地:19.9km/L
└郊外:23.7km/L
└高速:22.8km/L
燃費基準達成 -
最高出力 64ps 最大トルク/回転数
n・m(kg・m)/rpm
100(10.2)/3600
エンジン型式 KF
種類 直列3気筒DOHC
過給器 インタークーラー ターボ
可変気筒装置 -
総排気量 660cc
最高出力 64ps
最大トルク/
回転数n・m(kg・m)/rpm
100(10.2)/3600
環境対策エンジン -
使用燃料 レギュラー
燃料タンク容量 30リットル
燃費(JC08モード) 25.2km/L
燃費(WLTCモード) 22.4km/L
└市街地:19.9km/L
└郊外: 23.7.1km/L
└高速: 22.8km/L
燃費基準達成 -
松本英雄(まつもとひでお)

自動車テクノロジーライター

松本英雄

自動車テクノロジーライター。かつて自動車メーカー系のワークスチームで、競技車両の開発・製作に携わっていたことから技術分野に造詣が深く、現在も多くの新型車に試乗する。車に乗り込むと即座に車両のすべてを察知。その鋭い視点から、試乗会ではメーカー陣に多く意見を求められている。数々のメディアに寄稿する他、工業高校の自動車科で教鞭を執る。『クルマは50万円以下で買いなさい』など著書も多数。趣味は乗馬。