スバル インプレッサ▲2023年月4月にデビューした新型スバル インプレッサ。自動車テクノロジーライターの松本英雄氏による、AWDモデル、FFモデル 2台のクローズドコースでのインプレッションをお届けする

6代目となる新型インプレッサに試乗

スバル インプレッサシリーズが6代目を迎え、試乗する機会を得た。

エクステリアのデザインはすでに発売されているクロストレック同様、シャープな装いと奇をてらわないプレーンな雰囲気だ。すべてのモデルにおいて、ヒエラルキーを感じさせないスバルらしい良さを感じることができる。

スバル インプレッサ▲シャープでプレーンな印象となった新型インプレッサ
スバル インプレッサ▲全長4.48m×全幅1.78m×全高1.52m(AWDモデル)と、旧型インプレッサスポーツからサイズはほぼ変わっていない

今回の試乗では先代と比較することもでき、車両のポテンシャルの高さを十分に感じることができたので、その際のインプレッションをお伝えしたい。

見た目以上にジェントルな走りのAWDモデル

サーキットでの試乗ということもあり、公道以上にポテンシャルを測ることができる。

早速ではあるが、まずは旧モデル(インプレッサスポーツ)に試乗し、その後すぐに新型インプレッサのAWD仕様のステアリングを握る。

スバル インプレッサスポーツ▲こちらは旧型インプレッサスポーツ。しなやかな乗り心地で、完成度の高いモデルであったが、新型ではどのように進化したのだろうか

シートに腰を沈めるとなんだか着座位置が低い印象で、スポーティさが増した気がするが、聞けば先代とほぼ同様の高さだというから、シートに改良を施しているということであろう。決してタイトではないが、姿勢をしっかりとコントロールさせるバックレストだ。

スバル インプレッサ▲見た目以上にしっかりと体を支えてくれるシート
スバル インプレッサ

エンジンを始動すると、直後に先代モデルに乗ったということもあり、静粛性が上がっていることを一瞬にして感じ取れる。

スタートしたときのモーターとCVTのオーバーラップもとても自然で、内燃機関のフィールを感じつつもトルクの落ち込みを抑えてさらに連続的な加速を味わうことができる。

滑らかな加速とフラット4特有のサウンドを身体に感じながら、コーナーに入るときにあえて縁石をかすめ、ハードなインパクトハーシュネスを試す。

スバル インプレッサ

明らかにスムーズになったダンピングのセッティングだ。しかも、ストローク感がクロストレックよりも深く感じられる。路面とのコンタクトも良好だという証拠である。

適度にロールはするものの、キャビン内のスタビリティは非常に良い。シャシーとシートのバランスも良好な関係だ。

一気に加速して高速コーナーを堪能する。少しウエットのところを走っても、路面とのコンタクトと動力によって、しっかりとアスファルトを捉えるので安心感がある。いかにも滑りやすい路面で鍛えたスバルらしいセッティングである。

高速からのブレーキング時には多少フロントがダイブするものの、リアの収まりがよく不安定にならない。

続いてタイトなコーナーから複合の高速コーナーだ。最小限の舵角でリアに過重をかけながら駆け抜ければ、スキール音など皆無である。また、バケットシートでもないのにそのような状態でも腰は落ち着き、目線のずれもなく次のアプローチを容易に探れる。おとなしい乗り心地だが、スポーティなハッチバックである。

ステアリングの剛性は高く、接地感は希薄。思った以上に軽く感じる。とにかく見かけによらず本物の走りを堪能できるが、装いよりも走りはジェントルでスタビリティの高さが見て取れる。

よりレスポンスが良くスポーティなFFモデル

続いてはFFモデルへの試乗だ。

フロントのハーシュネスはAWDと大きな違いはないけど、走りがより軽快で楽しい。プロペラシャフトとリアの重量が少ないため、スロットルと車の動きのレスポンスがとてもいいのだ。

コーナーのコントロールでは、スポーティなFFの走りが出てくる。AWDほどではないが、FFとしてはスタビリティは高い。そしてタイトなコーナーの脱出時もトラクションは抜群だ。

発進時とブレーキング時には、フロントのアップ&ダイブを感じるが、キャビン内の雰囲気は極めえてフラットな感じだ。

スバル インプレッサ

ただ一つ苦言を申せば、ブレーキのコントロール性がAWDよりも制動のコントロール範囲がナローなため、スムーズに乗るのが難しい。

新型インプレッサは欧州車のような重厚感がある、そして一般的に言う高級感あるセッティングではない。

しかし、これこそ日本の文化が育んだ、スバルが求める軽快な乗り味と乗り心地で、欧州車とは別次元のハーモニーであると思っていい。

スバル インプレッサ
文/松本英雄、写真/篠原晃一

【試乗車 諸元・スペック表】
●2.0 ST-H 4WD

型式 5AA-GUE 最小回転半径 5.3m
駆動方式 4WD 全長×全幅×全高 4.48m×1.78m×1.52m
ドア数 5 ホイールベース 2.67m
ミッション CVT 前トレッド/後トレッド 1.54m/1.55m
AI-SHIFT - 室内(全長×全幅×全高) 1.93m×1.51m×1.2m
4WS - 車両重量 1580kg
シート列数 2 最大積載量 -kg
乗車定員 5名 車両総重量 1855kg
ミッション位置 フロア 最低地上高 0.14m
マニュアルモード
標準色

アイスシルバー・メタリック、マグネタイトグレー・メタリック、クリスタルブラック・シリカ、ピュアレッド、サファイアブルー・パール、ホライゾンブルー・パール

オプション色

クリスタルホワイト・パール、サンブレイズ・パール、オアシスブルー

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型式 5AA-GUE
駆動方式 4WD
ドア数 5
ミッション CVT
AI-SHIFT -
4WS -
標準色 アイスシルバー・メタリック、マグネタイトグレー・メタリック、クリスタルブラック・シリカ、ピュアレッド、サファイアブルー・パール、ホライゾンブルー・パール
オプション色 クリスタルホワイト・パール、サンブレイズ・パール、オアシスブルー
シート列数 2
乗車定員 5名
ミッション
位置
フロア
マニュアル
モード
最小回転半径 5.3m
全長×全幅×
全高
4.48m×1.78m×1.52m
ホイール
ベース
2.67m
前トレッド/
後トレッド
1.54m/1.55m
室内(全長×全幅×全高) 1.93m×1.51m×1.2m
車両重量 1580kg
最大積載量 -kg
車両総重量 1855kg
最低地上高 0.14m
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エンジン型式 FB20 環境対策エンジン -
種類 水平対向4気筒DOHC 使用燃料 レギュラー
過給器 - 燃料タンク容量 48リットル
可変気筒装置 - 燃費(JC08モード) 18.9km/L
総排気量 1995cc 燃費(WLTCモード) 16km/L
└市街地:12.8km/L
└郊外:16.4km/L
└高速:17.6km/L
燃費基準達成 -
最高出力 145ps 最大トルク/回転数
n・m(kg・m)/rpm
188(19.2)/4000
エンジン型式 FB20
種類 水平対向4気筒DOHC
過給器 -
可変気筒装置 -
総排気量 1995cc
最高出力 145ps
最大トルク/
回転数n・m(kg・m)/rpm
188(19.2)/4000
環境対策エンジン -
使用燃料 レギュラー
燃料タンク容量 48リットル
燃費(JC08モード) 18.9km/L
燃費(WLTCモード) 16km/L
└市街地:12.8km/L
└郊外: 16.4km/L
└高速: 17.6km/L
燃費基準達成 -

●2.0 ST-H FF

型式 5AA-GUD 最小回転半径 5.3m
駆動方式 FF 全長×全幅×全高 4.48m×1.78m×1.52m
ドア数 5 ホイールベース 2.67m
ミッション CVT 前トレッド/後トレッド 1.54m/1.55m
AI-SHIFT - 室内(全長×全幅×全高) 1.93m×1.51m×1.2m
4WS - 車両重量 1540kg
シート列数 2 最大積載量 -kg
乗車定員 5名 車両総重量 1815kg
ミッション位置 フロア 最低地上高 0.14m
マニュアルモード
標準色

アイスシルバー・メタリック、マグネタイトグレー・メタリック、クリスタルブラック・シリカ、ピュアレッド、サファイアブルー・パール、ホライゾンブルー・パール

オプション色

クリスタルホワイト・パール、サンブレイズ・パール、オアシスブルー

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型式 5AA-GUD
駆動方式 FF
ドア数 5
ミッション CVT
AI-SHIFT -
4WS -
標準色 アイスシルバー・メタリック、マグネタイトグレー・メタリック、クリスタルブラック・シリカ、ピュアレッド、サファイアブルー・パール、ホライゾンブルー・パール
オプション色 クリスタルホワイト・パール、サンブレイズ・パール、オアシスブルー
シート列数 2
乗車定員 5名
ミッション
位置
フロア
マニュアル
モード
最小回転半径 5.3m
全長×全幅×
全高
4.48m×1.78m×1.52m
ホイール
ベース
2.67m
前トレッド/
後トレッド
1.54m/1.55m
室内(全長×全幅×全高) 1.93m×1.51m×1.2m
車両重量 1540kg
最大積載量 -kg
車両総重量 1815kg
最低地上高 0.14m
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エンジン型式 FB20 環境対策エンジン -
種類 水平対向4気筒DOHC 使用燃料 レギュラー
過給器 - 燃料タンク容量 48リットル
可変気筒装置 - 燃費(JC08モード) 19.4km/L
総排気量 1995cc 燃費(WLTCモード) 16.6km/L
└市街地:13.4km/L
└郊外:17km/L
└高速:18.2km/L
燃費基準達成 -
最高出力 145ps 最大トルク/回転数
n・m(kg・m)/rpm
188(19.2)/4000
エンジン型式 FB20
種類 水平対向4気筒DOHC
過給器 -
可変気筒装置 -
総排気量 1995cc
最高出力 145ps
最大トルク/
回転数n・m(kg・m)/rpm
188(19.2)/4000
環境対策エンジン -
使用燃料 レギュラー
燃料タンク容量 48リットル
燃費(JC08モード) 19.4km/L
燃費(WLTCモード) 16.6km/L
└市街地:13.4km/L
└郊外: 17km/L
└高速: 18.2km/L
燃費基準達成 -
松本英雄(まつもとひでお)

自動車テクノロジーライター

松本英雄

自動車テクノロジーライター。かつて自動車メーカー系のワークスチームで、競技車両の開発・製作に携わっていたことから技術分野に造詣が深く、現在も多くの新型車に試乗する。車に乗り込むと即座に車両のすべてを察知。その鋭い視点から、試乗会ではメーカー陣に多く意見を求められている。数々のメディアに寄稿する他、工業高校の自動車科で教鞭を執る。『クルマは50万円以下で買いなさい』など著書も多数。趣味は乗馬。