ボルボ S60 Luxury Edition/V60 T4 R-DESIGN PLUS【試乗レポート】(藤野太一)
カテゴリー: ボルボの試乗レポート
タグ: ステーションワゴン
2014/12/18
最新安全装備が満載のボルボらしい特別仕様車
ボルボは特別仕様車を作るのが上手い。限られたリソースを活用するために商品企画担当は日夜頭を悩ませているのかもしれないが、頃合いを見てライバルにはない装備充実のお得なモデルを市場へ導入してくる。
中核モデルであるS60/V60の2種類の特別仕様車に試乗した。「Luxury Edition」は、1.6Lの4気筒直噴ターボエンジン+6速ギアトロニックを搭載するT4をベースに、ボルボお得意の歩行者、サイクリスト検知機能付き自動ブレーキや全車速追従機能付きアダプティブクルーズコントロール、さらには夜間走行時に自動的にライトの配光を切り替えるフルアクティブハイビームなど、10種類もの安全装備がてんこ盛りとなっている。
昨年から今年にかけS60/V60は大きくリファインされており、モアパワーを求めるならば2Lで245psのT5モデルもあるのだが、1.6Lで180psのこのT4モデルでもまったく過不足ない。よりスムーズさが増しているし、乗り心地もいい。SとVを乗り比べてみてもボディ剛性の差などはほんのわずか。個人的にはSの乗り味のほうが好みだったが、多くの人にとってボルボといえばやはりワゴンだろう。本革シートはドアの内張りとコーディネートされる。色はブラックとソフトベージュがあるが、できればソフトベージュの内装を選びたい。天井のトリムとも合わさって明るい室内空間がうれしい。
次にスポーティさとモアパワーを実現している「T4 R-DESIGN PLUS」に試乗した。T4 R-DESIGNをベースに先の10種類の最新安全装備が追加されている。乗った車はさらにポールスター・パフォーマンス・パッケージによるROMチューンによってT4エンジンの最高出力が180psから200psへ、最大トルクが240Nmから285Nmへと高められている。これほどの出力アップを実現しながら、燃費はベース車両と同等というのもウリのひとつだ。
ポールスターの青いバッジが装着された試乗車のアクセルを踏み込むと明らかに早くトルクが立ち上がり、グッと加速する。R-DESIGN専用のスポーツサスペンションに18インチタイヤの組み合わせはノーマルに比べると硬いが不快なものではない。あたりが柔らかく上質なパフォーレーテッドレザーを用いたスポーツシートが体をしっかりとホールドしてくれるので、より軽快なハンドリングを楽しめる。
いずれの特別仕様車もボルボらしく最新安全装備が満載されているのがいい。その上でラグジュアリーでいくか、スポーティーでいくか、それぞれに個性は明確だ。
※2014年12月18日現在、この特別仕様車の販売は終了しています
【SPECIFICATIONS】
■グレード:S60 Luxury Edition ■乗車定員:5名
■エンジン種類:直4DOHCターボ ■総排気量:1595cc
■最高出力:180/5700[ps/rpm] ■最大トルク:240/1600-5000[N・m/rpm]
■駆動方式:FF ■トランスミッション:6AT
■全長×全幅×全高:4635×1865×1480(mm) ■ホイールベース:2775mm
■車両重量:1540kg
■車両本体価格:399万円(税込)
■グレード:V60 T4 R-DESIGN PLUS ■乗車定員:5名
■エンジン種類:直4DOHCターボ ■総排気量:1595cc
■最高出力:180/5700[ps/rpm] ■最大トルク:240/1600-5000[N・m/rpm]
■駆動方式:FF ■トランスミッション:6AT
■全長×全幅×全高:4635×1865×1480(mm) ■ホイールベース:2775mm
■車両重量:1560kg
■車両本体価格:479万円(税込)