【試乗】新型 ランドローバー レンジローバー イヴォーク|コンパクトSUVの世界を変えたイヴォークの歴史に新たな一ページ
カテゴリー: ランドローバーの試乗レポート
2019/08/02
洗練と先進性を高い次元で両立
SUVも様々なタイプがあるが、コンパクトで高級感を漂わせるタイプは“レンジローバーイヴォーク”以外に類を見ない。
初代が登場したときもショーカー並みのプロポーションにレンジローバーの高級なエッセンスが入っているのが特徴的で、2代目となってもその印象に変わりはない。
今回一般道を試乗したイヴォークは“R-DYNAMIC”HSE(P300MHEV)というガソリンモデルに48Vのマイルドハイブリッドを搭載した最上級の仕様の車だ。
絶妙なバランスが魅力のデザイン
初めて一瞬みたときに「本当に99パーセントパーツを変えたの?」と思うほどキープコンセプトだと感じた。
しかし、近くで見ると繊細に作り上げたボディフォルムは兄貴分のヴェラールのデザインアーキテクチャーを踏襲。
インテリアもイヴォークを一層スマートなデザインとし、レンジローバースポーツやレンジローバーとのヒエラルキーをないものにするかのようなデザインへ進化したと言えよう。
初代レンジローバーの開発責任者、伝説のスペン・キングの考え方を引き継ぐと同時に、現代の電子デバイスとテクノロジーを使い、高級感のあふれた横置きエンジンのSUVを作ったのだ。
優雅な空間を演出
内装は、嫌味のないクリーンで調和のとれたセンタークラスターからコンソールまでのレイアウトがまことに理路整然とされているのが特徴だ。
特にヴェラールでも採用しているアメニティーのコントローラーのデザインは、昔ながらの操作感と最新テクノロジーの融和を感じられるもっとも分かりやすい部分である。
ドアの立て付け剛性はレンジローバーならではの設計要件で、きちっとした印象は先代よりもさらに精度を高めており、走らずとも所有する喜びをも感じさせる。
また、2リッター4気筒ターボの静粛性もとても高い。
一体感のあるハンドリングを実現
真円に近いステアリングホイールは落ち着いたフィールで細かな操作でも扱いやすい。
ゆっくりと走り出すとアクセルと車速のコントロールがスムーズだ。とても扱いやすい。
発進時とスターターを補助するモーターの恩恵も大きい。
発売当初はギクシャク感があった9速ATも実にスムーズな統合制御がなされている。
特に発進時のトルク変動が大きい部分は、アシストモーターとの相乗的な効果を感じることができる。
アクセルをぐっと踏んで速度を上げながらATと出力の反応を見ると、シフト制御を細かくして滑らかに加速させるトルクの大きな大排気量車のようなフィールもいい。
しかしさらに踏み込み急加速を行なうとエンジンの振動とノイズが少々耳障りになる。
通常使う回転領域であれば静粛性と反応の良さ、扱いやすさを兼ね備えた高級感ある走行へと先代よりもさらに進化している。
カーブなどの安定感はRーDYNAMICというスポーティな仕様ということもあるが、堂々としてどっしりとしたスタイルと同様にスポーツユーティリティビークルのダイレクトで安定なハンドリングを感じさせてくれる。
このハンドリングがスイスイと、街中でも動きが軽やかに導いてくれるのである。
ひとつの先進装置として、クリアサイトグラウンドビューはなかなか面白いと思った。
フロント左右のタイヤとタイヤの間の見えない部分、モニターを駆使してまるで透明になったように映し出される。
前方下部の視界が悪い状況でも、これがあるとしっかりと見ることができる。
タイヤの位置の把握とともに安全面でも使えそうである。
最後に下記にランドローバージャパン公式チャンネルの新型イヴォークのプレゼンテーション動画を置いている。
新型イヴォークの運転性能や先進機能、デザインなどを網羅した公式動画なので詳しく知りたい方は日本語字幕を付けてぜひご覧いただきたい。
【試乗車 諸元・スペック表】
●レンジローバーイヴォーク Rダイナミック HSE 2.0L P300 4WD
型式 | - | 最小回転半径 | 5.5m |
---|---|---|---|
駆動方式 | 4WD | 全長×全幅×全高 | 4.38m×1.91m×1.65m |
ドア数 | 5 | ホイールベース | 2.68m |
ミッション | 9AT | 前トレッド/後トレッド | 1.63m/1.63m |
AI-SHIFT | - | 室内(全長×全幅×全高) | -m×-m×-m |
4WS | - | 車両重量 | -kg |
シート列数 | 2 | 最大積載量 | -kg |
乗車定員 | 5名 | 車両総重量 | -kg |
ミッション位置 | フロア | 最低地上高 | -m |
マニュアルモード | ◯ | ||
標準色 |
ナルヴィックブラック、フジ・ホワイト |
||
オプション色 |
サントリーニ・ブラックメタリック、ユーロン・ホワイトメタリック、アイガー・グレイメタリック、インダス・シルバーメタリック、フィレンツェ・レッドメタリック、カイコウラ・ストーンメタリック、ソウルパール・シルバーメタリック、カルパチア・グレイプレミアム・メタリック、シリコン・シルバープレミアムメタリック |
||
掲載コメント |
- |
エンジン型式 | PT204 | 環境対策エンジン | - |
---|---|---|---|
種類 | 直列4気筒DOHC | 使用燃料 | ハイオク |
過給器 | ターボ | 燃料タンク容量 | 67リットル |
可変気筒装置 | - | 燃費(10.15モード) | -km/L |
総排気量 | 1995cc | 燃費(WLTCモード) | - |
燃費基準達成 | - | ||
最高出力 | 300ps | 最大トルク/回転数 n・m(kg・m)/rpm |
400(40.8)/4500 |
型式 | - |
---|---|
駆動方式 | 4WD |
ドア数 | 5 |
ミッション | 9AT |
AI-SHIFT | - |
4WS | - |
標準色 | ナルヴィックブラック、フジ・ホワイト |
オプション色 | サントリーニ・ブラックメタリック、ユーロン・ホワイトメタリック、アイガー・グレイメタリック、インダス・シルバーメタリック、フィレンツェ・レッドメタリック、カイコウラ・ストーンメタリック、ソウルパール・シルバーメタリック、カルパチア・グレイプレミアム・メタリック、シリコン・シルバープレミアムメタリック |
シート列数 | 2 |
乗車定員 | 5名 |
ミッション 位置 |
フロア |
マニュアル モード |
◯ |
最小回転半径 | 5.5m |
全長×全幅× 全高 |
4.38m×1.91m×1.65m |
ホイール ベース |
2.68m |
前トレッド/ 後トレッド |
1.63m/1.63m |
室内(全長×全幅×全高) | -m×-m×-m |
車両重量 | -kg |
最大積載量 | -kg |
車両総重量 | -kg |
最低地上高 | -m |
掲載用コメント | - |
エンジン型式 | PT204 |
---|---|
種類 | 直列4気筒DOHC |
過給器 | ターボ |
可変気筒装置 | - |
総排気量 | 1995cc |
最高出力 | 300ps |
最大トルク/ 回転数n・m(kg・m)/rpm |
400(40.8)/4500 |
環境対策エンジン | - |
使用燃料 | ハイオク |
燃料タンク容量 | 67リットル |
燃費(10.15モード) | -km/L |
燃費(WLTCモード) | -km/L |
燃費基準達成 | - |
自動車テクノロジーライター
松本英雄
自動車テクノロジーライター。かつて自動車メーカー系のワークスチームで、競技車両の開発・製作に携わっていたことから技術分野に造詣が深く、現在も多くの新型車に試乗する。車に乗り込むと即座に車両のすべてを察知。その鋭い視点から、試乗会ではメーカー陣に多く意見を求められている。数々のメディアに寄稿する他、工業高校の自動車科で教鞭を執る。『クルマは50万円以下で買いなさい』など著書も多数。趣味は乗馬。
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