ジャガー XFはスポーツセダンとして熟した1台である
カテゴリー: ジャガーの試乗レポート
2016/04/27
スポーツセダンとして。最良ジャガーの機は熟した
天孫降臨の舞台で知られる伊勢志摩で、新型ジャガーXFの2つのモデルに試乗した。ガソリンターボモデルと、もう一台はロイヤルワラントとして日本初登場のディーゼルターボモデルである。どちらも2L4気筒を搭載している。ともにラグジュアリーモデルの“Prestige”仕様だ。
インテリアの素材の使い方がとにかく上手だ。特にレザーの張り方は高級感を知り尽くしている。
同グレードでのパワーユニットのみの違いでドライビングがどれほど異なるのかが純粋にわかる。まずガソリンモデルからだ。フラッグシップのXJから4気筒を試し、知見のあるジャガーは、XFがアルミ合金製のシャシーに変更してもラグジュアリーに振る舞うためのデータは十分である。その証拠に4気筒FRとしてはトップクラスな抜群の静粛性だ。3.5Lクラスに匹敵するトルクは極めてジェントルで、急激なトルクの立ち上がりはなく乗りやすい。踏み込んだときの加速がエンジン回転と同調してガソリンエンジンの真髄を確かめられる。ゆっくり踏み込んでもタービン内の圧力はリニアに追従してトルクを加速に追従させる。ガソリンエンジンはエグゾーストノートも心地良い。
生まれたてのディーゼルモデルはどうだろう。踏み込むと素早い加速であるが凶暴ではない。MI6にもってこいだろう。静粛性はガソリンに劣るが、どこからでも鋭い加速が可能である。中間の追い越し加速にストレスは全くない。これはスポーティだ。乗り心地もガソリン同様で素晴らしい。天の岩戸と伊勢神宮を通る県道を走る。アッパーミディアムセダンであるが軽やかでとにかく小さく感じるのだ。アクセルオンとともにコーナーの最短距離を結ぼうとするハンドリングは高級車でありながら退屈ではない。
【SPECIFICATIONS】
■グレード:20d PRESTIGE ■乗車定員:5名
■エンジン種類:直4DOHCターボ ■総排気量:1999cc
■最高出力:180/4000[ps/rpm]
■最大トルク:430/1750-2500[n・m/rpm]
■駆動方式:FR ■トランスミッション:8AT
■全長x全幅x全高:4965x1880x1455(mm) ■ホイールベース:2960mm
■車両価格:693万円
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