フィアット ドブロマキシ▲5人乗りと7人乗りをラインナップする、国内初導入のイタリアンMPV。「趣味を堪能するオトナのギア」をコンセプトに、使い勝手の良さを重視したシンプルな作りが魅力だ

意外なほどスポーティな走りが楽しめるイタリアンMPV

フィアットのミニバン「ドブロ」の国内導入が開始された。ドブロとは、2000年に初代が誕生した商用&乗用MPV(マルチパーパスビークル)。日本ではルノー カングーが人気をけん引するカテゴリーに属するモデルだ。

初代と2代目は日本に正規輸入されておらず、この3代目が本邦初となる。そして2代目まではフィアット自社製だったが、この3代目はステランティス・グループとして多くの部品を共通化することで、プジョー リフター、シトロエン ベルランゴとの姉妹車となっている。

リフターは、プジョー独自のステアリング&メーターのレイアウト、i-Cockpitやアドバンスドグリップコントロールを装備したSUV仕立てに。ベルランゴは、シトロエンらしい乗り味やポップな内外装デザインを備えている。

そして、このドブロはボディバリエーションに姉妹車と同様の5人乗りベース車と7人乗り「ドブロマキシ」のグレードを用意する。デザインはとてもシンプルで、フロントマスクの中央には、フィアットの新しいシルバーのロゴを配した他、無塗装の前後バンパーやボディサイドのモールが道具感を演出する。2列目のドアは左右ともにスライドドア。リアのハッチゲートには、ガラス部分だけが開閉可能なガラスハッチを備えているなど使い勝手に優れている。

ボディサイズは、ベース車が全長4405mm、全幅1850mm、全高1800mm、ホイールベース2785mm。一方の7人乗りのドブロマキシは、全長4770mm、全幅1850mm、全高1870mm、ホイールベース2975mmと、全長で+365mm、ホイールベースで+190mmサイズアップしている。最大ラゲージ容量は、ベース車で2126L、ドブロマキシが2693Lだ。
 

フィアット ドブロマキシ▲後席ドアはスライド式を採用、ルーフレールが標準で備わる。こちらは7人乗りのドブロマキシ
フィアット ドブロマキシ▲前後バンパーやエアバンプなどには無塗装の樹脂パーツを採用。ホイールは16インチを標準装備とする

インテリアの基本的な造形はベルランゴとも共通。インパネ中央に8インチのタッチスクリーンを配し、その下にあるATセレクターはダイヤル式になっている。メーターの上部やセンターコンソール、さらには運転席&助手席の頭上など、様々なところに物入れが用意されている。

シートは、座面などがかためでしっかりとした作り。2列目の3座シートは均等になっており、またドブロマキシの3列目は独立式となっている。いずれも前方へフラットに倒す操作はワンアクションで可能。その3列目シートだが、前方へ跳ね上げるタンブル格納ができ、さらに取り外すこともできる。加えて、左右のシート間にスペースがあるため、乗り降りも2列目のドアだけでなく、リアのハッチゲートからアクセスできる点もいい。3列目のスペースは、身長約180cmの大人が座っても窮屈に感じない広さが確保されている。
 

フィアット ドブロマキシ▲運転席まわりは過度な装飾を省き、運転のしやすさ、操作のしやすさを追求。シフトセレクターはダイヤル式を採用する
フィアット ドブロマキ▲ドブロマキシの3列目シートは、独立式で130mmの前後スライド幅を備えているので、大人が乗っても余裕の広さ

パワートレインは、ベース車とドブロマキシ共通。最高出力130ps/最大トルク300N・mを発揮する 1.5Lのディーゼルターボエンジンに8速ATを組み合わせている。1750rpmで最大トルクを発揮するこのエンジンは、ベース車1560kg、マキシ1660kgの車重をものともせず軽快に走る。8速ATもリズミカルにシフトアップし、コーナーにさしかかりブレーキを踏み込むようなシーンでは、控えめながらもブリッピングしながら小気味よくシフトダウンしてくれる。

コーナリング時のロールは少なくノーズが向きを変える。特に5人乗りはその傾向が強く、マキシは少しロール量が増えるものの基本的な印象は変わらない。意外にもATにマニュアルモードとパドルシフトが備わっているので、もっと積極的に走ることも可能。ブレーキもファーストタッチからしっかりと利くフィーリングだ。MPVとはいえ、意外なほどにスポーティな味付けになっているところがイタリア車らしくてユニークだ。
 

フィアット ドブロマキシ▲エンジンは最高出力130ps/最大トルク300N・mの1.5Lターボディーゼルのみとなる

カングーの一人勝ちだったこのカテゴリーに、ベルランゴ、リフター、そしてこのドブロと新たな選択肢が加わった。先んじて発表された新型カングーの導入時にインポーター広報担当に確認したところ、決して小さいパイを奪い合っているわけではなく、このカテゴリーはまだまだ成長過程にあるという。

ドブロは3姉妹の中で最もシンプルで廉価な設定だが、必要なものはほぼ揃っている点が魅力だ。アダプティブクルーズコントロールやレーンキーピングアシスト、オートハイビームといったADAS(先進運転支援システム)も、俯瞰の映像が見えるリアパーキングカメラなども標準装備する。

それでいて、ベース車が399万円、7人乗りのマキシが429万円というリーズナブルな設定となっている。すでに500Xのスペースでは物足りない愛犬家のフィアットオーナーからも好評を得ているという。シンプルなデザイン、使い勝手のいいサイズ、両側スライドドア、大人が座れる3列シートなど、国産ミニバンとも十分に比較検討できるイタリアンMPVの登場だ。
 

フィアット ドブロマキシ▲リアゲートはガラスハッチのみの開閉を可能とし、狭い場所での荷物の出し入れなどの利便性を高めている
フィアット ドブロマキシ▲ファブリックシートを採用、ブラックを基調としたシンプルで飽きのこないインテリア。助手席は前方可倒式で長い荷物などを積むことができる
フィアット ドブロマキシ▲3列目シートは折り畳めるだけでなく、取り外すこともできる
フィアット ドブロマキシ▲フロントシート、まわりには8ヵ所の収納スペースを備えている
フィアット ドブロマキシ▲ベースモデル(写真)となる5人乗り仕様は7人乗り仕様のドブロマキシより全長が365mm 短い

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文/藤野太一 写真/尾形和美、Stellantisジャパン

姉妹車のシトロエン ベルランゴとプジョー リフターの中古車市場は?

シトロエン ベルランゴ

シトロエン ベルランゴ

2019年10月に日本デビューを果たしたシトロエン版MPV。ポジショニングライトとヘッドライトを2段構えとしたフロントマスクをはじめ、3モデルで最も個性的でポップなスタイリングに仕立てられている。

2023年7月前半時点で、中古車市場には200台以上が流通しており、そのほとんどが上級グレードのシャイン。平均価格は約353万円となる。7人乗りのロングは2023年1月導入のため、まだ数台しか流通していない。
 

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プジョー リフター

プジョー リフター

ベルランゴと同タイミングで日本デビュー。こちらはSUV仕立てが特徴となり、樹脂パーツが備わり、地上高がアップしている。ラフロードで役立つアドバンスドグリップコントロールやヒルディセントコントロールなどが備わるのもリフターのみとなる。

2023年7月前半時点で、50台程度の中古車物件が流通しており、平均価格は約364万円。こちらも大半は上級グレードの GTとなっている。半数弱のボディカラーがブルーなのもポイントだ。
 

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文/編集部、写真/Stellantisジャパン

【試乗車 諸元・スペック表】
●1.5ディーゼルターボ

型式 3DA-K9FYH01L 最小回転半径 5.8m
駆動方式 FF 全長×全幅×全高 4.77m×1.85m×1.87m
ドア数 5 ホイールベース 2.98m
ミッション 8AT 前トレッド/後トレッド 1.56m/1.57m
AI-SHIFT - 室内(全長×全幅×全高) -m×-m×-m
4WS - 車両重量 1660kg
シート列数 3 最大積載量 -kg
乗車定員 7名 車両総重量 -kg
ミッション位置 インパネ 最低地上高 -m
マニュアルモード
標準色

ジェラートホワイト

オプション色

マエストログレー、メディテラネオブルー

掲載コメント

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型式 3DA-K9FYH01L
駆動方式 FF
ドア数 5
ミッション 8AT
AI-SHIFT -
4WS -
標準色 ジェラートホワイト
オプション色 マエストログレー、メディテラネオブルー
シート列数 3
乗車定員 7名
ミッション
位置
インパネ
マニュアル
モード
最小回転半径 5.8m
全長×全幅×
全高
4.77m×1.85m×1.87m
ホイール
ベース
2.98m
前トレッド/
後トレッド
1.56m/1.57m
室内(全長×全幅×全高) -m×-m×-m
車両重量 1660kg
最大積載量 -kg
車両総重量 -kg
最低地上高 -m
掲載用コメント -
エンジン型式 YH01 環境対策エンジン -
種類 直列4気筒DOHC 使用燃料 軽油
過給器 ターボ 燃料タンク容量 50リットル
可変気筒装置 - 燃費(JC08モード) 22.9km/L
総排気量 1498cc 燃費(WLTCモード) 18.1km/L
└市街地:14.5km/L
└郊外:18.2km/L
└高速:20.2km/L
燃費基準達成 -
最高出力 130ps 最大トルク/回転数
n・m(kg・m)/rpm
300(30.6)/1750
エンジン型式 YH01
種類 直列4気筒DOHC
過給器 ターボ
可変気筒装置 -
総排気量 1498cc
最高出力 130ps
最大トルク/
回転数n・m(kg・m)/rpm
300(30.6)/1750
環境対策エンジン -
使用燃料 軽油
燃料タンク容量 50リットル
燃費(JC08モード) 22.9km/L
燃費(WLTCモード) 18.1km/L
└市街地:14.5km/L
└郊外: 18.2km/L
└高速: 20.2km/L
燃費基準達成 -