ポルシェボクスター【海外試乗】
カテゴリー: ポルシェの試乗レポート
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2012/05/18
さらにロー&ワイドでインパクト大
アイドリングストップやエネルギー回生システムなども備わり燃費は最大15%向上。0→100㎞/h加速(PDK)はボクスターが5.7秒、Sが5秒となる
これまでと同じく911とパーツの約50%を共用する新型ボクスター。先に登場した新型911と同じく、ボディはサイズ拡大を最小限に抑えながらホイールベースとトレッドを拡大する一方、約47%のアルミ化を筆頭に軽量素材をふんだんに採用することで最大35㎏の軽量化を達成した。ボクスターはエンジンを2.9Lから2.7Lへとダウンサイジングしながら、直噴化などにより最高出力は10psアップの265psを獲得。ボクスターSは従来通りの3.4L直噴で、5ps増の315psを得ている。ギアボックスは6速MTと7速PDK。アイドリングストップや、PDK仕様にはDレンジでのアクセルオフで惰性走行して燃費を稼ぐコースティング機能も備わる。
パワーステアリングは電動式だ。ソフトトップはロックも含めてフル電動化された。新しいルーフ機構の採用で、開閉所要時間は25%減の9秒に短縮されている。
本当の驚きはその走りに
広くなった室内には新トレンドの傾斜したセンターコンソールを配置。3連丸型メーターには4.6インチカラーモニターが備わった
まずは外見のインパクトが大きい新型ボクスター。よりロー&ワイドになったプロポーション、精悍さを強調する各部の特徴的なディテールによって、迫力と洗練度がグッと増している。しかし本当の驚きは走りにある。剛性感に満ちたボディとしなやかなサスペンションのおかげで、車体は常にフラットに。乗り心地は素晴らしいの一言だ。ハンドリングも絶品。前輪の接地感が向上して、ミッドシップらしく自分を中心にくるりと向きが変わる快感に一層磨きがかけられている。すべてが手足の延長線上。そんな走りなのだ。エンジンは2.7Lの澄んだフィーリングが気に入ったが、余裕が欲しければ3.4Lもいい。これはもう好みで選べばいいだろう。
見た目も走りも格段にレベルアップしたボクスター。その衝撃の大きさは個人的には911以上のものだった。
SPECIFICATIONS
主要諸元のグレード | BOXSTER | |
全長×全幅×全高(mm) | 4374×1801×1282 | |
車両重量(kg) | 1340 | |
エンジン種類 | 水平対向6DOHC | |
総排気量(cc) | 2706 | |
最高出力[ps/rpm] | 265/6700 | |
最大トルク[Nm/rpm] | 280/4500-6500 |
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