ポルシェ ボクスター 【プレイバック試乗記】
カテゴリー: ポルシェの試乗レポート
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2009/07/21
※この記事はカーセンサー関東版3号(2001年1月18日発売)に掲載されていたものをWEB用に再構成したものです
一段と洗練された走りで2.7Lでも十分に速い
↑表面に表れないところで確実に進化を続けるポルシェ ボクスター(左)ボクスターSのアコーディオン式フルオートルーフの開閉作業はわずか12秒
(右)
ポルシェ2001年モデルの目玉は意外にもボクスターだが、その最大の理由は価格にある。2.7Lエンジンを積むノーマル系ボクスターは60万円もの値下げが断行され、5速MT仕様で550万円、ティプトロニックSで610万円という、魅力的なプライスがつけられたのである。
それでいて、車はコストダウンされたどころか、ソフトトップがボクスターSと同様のルーフライニング張りになり、高速での風切り音が静かになるなど、インテリアを中心にグレードアップされている。それに加えて、走りもこれまでより一段と洗練されている印象を受けた。ボクスター2.7の試乗車は右ハンドルのティプトロニックS仕様だったが、993以前のポルシェと違って、右ハンドルでもペダル配置に違和感がないのがまず好ましい。2.5Lの時代はティプトロニックだとトルク不足を感じたが、2.7Lはこの組み合わせでもモタつきはなく、しかも7000rpm以上まで鋭く回り切って、実に爽快に加速する。
鋭いハンドリングと快適な乗り心地
↑ボクスターSに搭載される3.2Lエンジンは、最高出力252ps、最大トルク31.1kg-mを発生。また、0→100km/h加速はMTで5.9秒、ティプトロニックで6.5秒となる(左)ボクスターSは専用ドアエントリーガードやアルミカラーのメーター類を装着(右)
もっと速いボクスターが欲しければ3.2LのSもあるが、今や標準型でも動力性能に不足はない。ましてやMTを選ぶ硬派なら、2.7Lでも十分速く走れると保証する。初期型より大幅に剛性感の上がったボディが、切れ味鋭いハンドリングと、硬めだが快適な乗り心地に一段と磨きをかけていたのも、最新のボクスターの印象的な点だった。ボクスター、同Sとも、2001年型からPSM(ポルシェ・スタビリティ・マネジメント)がオプション装着が可能になったのもニュースだ。
SPECIFICATIONS
主要諸元のグレード | ボクスター(ティプトロニックS) |
駆動方式 | MR |
トランスミッション | 5AT |
全長×全幅×全高(mm) | 4315×1780×1290 |
ホイールベース(mm) | 2415 |
車両重量(kg) | 1330 |
乗車定員(人) | 2 |
エンジン種類 | 水平対向6DOHC |
総排気量(cc) | 2687 |
最高出力[ps/rpm] | 220ps/6400rpm |
最大トルク[kg-m/rpm] | 26.5kg-m/4750rpm |
10・15モード燃費(km/L) | 8.2 |
ガソリン種類/容量(L) | 無鉛プレミアム/- |
車両本体価格 | 610.0万円 |
吉田匠の責任採点
コンセプト | 5点 | 取り回し | 4点 | 加速性能 | 4点 | ブレーキ性能 | 5点 |
フィニッシュ | 5点 | 操作系の使い勝手 | 5点 | 乗り心地 | 4点 | 環境対策 | 3点 |
前席居住性 | 5点 | ラゲージルーム | 2点 | 操縦安定性 | 5点 | 燃費 | 4点 |
後席居住性 | -点 | パワー感 | 4点 | 高速安定性 | 5点 | ステータス | 4点 |
内装の質感 | 4点 | トルク感 | 4点 | しっかり感 | 4点 | コストパフォーマンス | 5点 |
得点合計 | 81/95 |
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