【試乗】BMW X3 xDrive30e │ PHEVでも変わらぬどころか走る歓びが増した、NEW SUV!
カテゴリー: BMWの試乗レポート
2021/03/24
 ▲2020年4月から販売されているX3のPHEVがX3 xDrive30e。モーターのスムーズな加速と静寂性、それにガソリン車の走行性能をかけ合わせたバランスの良さが特徴
▲2020年4月から販売されているX3のPHEVがX3 xDrive30e。モーターのスムーズな加速と静寂性、それにガソリン車の走行性能をかけ合わせたバランスの良さが特徴  ハイブリッドではなくプラグインハイブリッド、その意味は
X3 xDrive30eはBMW X3にとって初のプラグインハイブリッド(PHEV)モデルだ。
PHEVというと、ハイブリッド車の一種と思われるかもしれないが、実はその違いはかなり大きい。PHEVが普通のハイブリッド車と違うのは、より大きなバッテリーを積んでいることと家庭用電源などから車載バッテリーに直接充電できることの2点。
PHEVなら、電気自動車(EV)のように電気モーターだけで走ることもできるし、充電した電力がなくなれば回生ブレーキで充電しながら、普通のハイブリッド車のようにも走れる。つまり、電気自動車とハイブリッド車のいいとこ取りをしたのがPHEVなのだ。
 
 ▲一見すると標準モデルのX3と変わらないが、PHEVモデルにはフロントフェンダー後ろあたりに充電口が備わる
▲一見すると標準モデルのX3と変わらないが、PHEVモデルにはフロントフェンダー後ろあたりに充電口が備わる ▲200Vの普通充電のみ対応、充電量が不足するとハイブリッド車のようにガソリンエンジンを使用し走行することが可能
▲200Vの普通充電のみ対応、充電量が不足するとハイブリッド車のようにガソリンエンジンを使用し走行することが可能 ▲ラゲージルームはバッテリーやケーブル収納のため、床面が10cmほど上がっている
▲ラゲージルームはバッテリーやケーブル収納のため、床面が10cmほど上がっているバッテリーに電力が充電されている状態は、X3 xDrive30eは無音で走行する。モーターのみの走行ではCO2を排出しないので環境に優しい。PHEVはガソリンよりも電気を先に使うようにプログラミングされているのだが、モーター走行にはエンジン車のそれとは違う魅力があり、きっと多くの人が魅了されることだろう。
EV走行時のX3 xDrive30eはエンジンの音が一切聞こえないだけでなく、当然のことながらエンジンは止まっているので、振動も一切ない。もちろん、ガソリン車のX3だって振動なんてほとんど感じないけれど、そのかすかな振動さえない状態で走っているときの静けさというか滑らかさはまさに感動的。きっと「これって、未来の車かも」と誰もが驚くはずだ。
 
 ▲30eではエンジン回転数の代わりにモータ出力を示すメーターが表示される
▲30eではエンジン回転数の代わりにモータ出力を示すメーターが表示される ▲試乗車ではオプションのアンソラジット・ルーフ・ライニングが追加されており、ピラーや天井の内張りをブラックにすることで高級感を増幅している
▲試乗車ではオプションのアンソラジット・ルーフ・ライニングが追加されており、ピラーや天井の内張りをブラックにすることで高級感を増幅している ▲30eはEVモードやハイブリッドモード、指定の充電量までエンジンで走行するバッテリーコントロールの3つのモードを任意で切り替えることができる
▲30eはEVモードやハイブリッドモード、指定の充電量までエンジンで走行するバッテリーコントロールの3つのモードを任意で切り替えることができるX3 xDrive30eはモーターで走っていても十分に力強い。なにしろ、状況さえ許せばモーターだけの力で140km/hにも達するほどパワフルなのだ。
しかも、電気モーターの特性上、極低回転から強大なトルクを瞬時に生み出すため、レスポンスはむしろガソリンエンジンよりも良好。私などは「あー、このままエンジンがかからずに電気だけで走り続けたい」なんて思ってしまったほどだ。
だから、充電量がなくなってエンジンがかかった瞬間にはちょっとガッカリもするけれど、エンジン自体も十分に静かで滑らかだから、すぐにその存在を忘れてしまうはず。
もちろん、エンジン走行中でもX3はハンドリング、乗り心地、動力性能のすべての点でBMWらしい魅力を備えている。また、44kmのEV航続距離を実現する大容量バッテリーを搭載しているにもかかわらず、キャビンやラゲージスペースをほとんど侵食していないのもX3 xDrive30eの美点である。
EV並みに環境に優しいのに、BMWらしい走りが楽しめるX3 xDrive30eは、地球も歓ぶ新時代のSUVなのだ。
 
 ▲容量34Ahのリチウムイオンバッテリーは約3.5時間で80%まで充電でき、4.3時間で100%充電が可能
▲容量34Ahのリチウムイオンバッテリーは約3.5時間で80%まで充電でき、4.3時間で100%充電が可能 ▲エコカー減税によりxDrive30e M Sportは、47万円弱の減税を受けることができる(2021年3月時点)
▲エコカー減税によりxDrive30e M Sportは、47万円弱の減税を受けることができる(2021年3月時点)▼検索条件
BMW X3(現行モデル)× 全国【試乗車 諸元・スペック表】
●xドライブ30e Mスポーツ 4WD
| 型式 | 3LA-TS20 | 最小回転半径 | 5.7m | 
|---|---|---|---|
| 駆動方式 | 4WD | 全長×全幅×全高 | 4.72m×1.89m×1.68m | 
| ドア数 | 5 | ホイールベース | 2.87m | 
| ミッション | 8AT | 前トレッド/後トレッド | 1.6m/1.62m | 
| AI-SHIFT | - | 室内(全長×全幅×全高) | -m×-m×-m | 
| 4WS | - | 車両重量 | 2060kg | 
| シート列数 | 2 | 最大積載量 | -kg | 
| 乗車定員 | 5名 | 車両総重量 | 2335kg | 
| ミッション位置 | フロア | 最低地上高 | 0.21m | 
| マニュアルモード | ◯ | ||
| 標準色 | アルピン・ホワイト | ||
| オプション色 | ソフィストグレーブリリアントエフェクト、ブラック・サファイアメタリック、ファイトニック・ブルーメタリック、カーボン・ブラックメタリック | ||
| 掲載コメント | - | ||
| 型式 | 3LA-TS20 | 
|---|---|
| 駆動方式 | 4WD | 
| ドア数 | 5 | 
| ミッション | 8AT | 
| AI-SHIFT | - | 
| 4WS | - | 
| 標準色 | アルピン・ホワイト | 
| オプション色 | ソフィストグレーブリリアントエフェクト、ブラック・サファイアメタリック、ファイトニック・ブルーメタリック、カーボン・ブラックメタリック | 
| シート列数 | 2 | 
| 乗車定員 | 5名 | 
| ミッション 位置 | フロア | 
| マニュアル モード | ◯ | 
| 最小回転半径 | 5.7m | 
| 全長×全幅× 全高 | 4.72m×1.89m×1.68m | 
| ホイール ベース | 2.87m | 
| 前トレッド/ 後トレッド | 1.6m/1.62m | 
| 室内(全長×全幅×全高) | -m×-m×-m | 
| 車両重量 | 2060kg | 
| 最大積載量 | -kg | 
| 車両総重量 | 2335kg | 
| 最低地上高 | 0.21m | 
| 掲載用コメント | - | 
| エンジン型式 | B48B20A | 環境対策エンジン | - | 
|---|---|---|---|
| 種類 | 直列4気筒DOHC | 使用燃料 | ハイオク | 
| 過給器 | ターボ | 燃料タンク容量 | 50リットル | 
| 可変気筒装置 | - | 燃費(JC08モード) | 14.2km/L | 
| 総排気量 | 1998cc | 燃費(WLTCモード) | 11.8km/L └市街地:8.8km/L └郊外:12.8km/L └高速:13.2km/L | 
| 燃費基準達成 | - | ||
| 最高出力 | 184ps | 最大トルク/回転数 n・m(kg・m)/rpm | 300(30.6)/4000 | 
| エンジン型式 | B48B20A | 
|---|---|
| 種類 | 直列4気筒DOHC | 
| 過給器 | ターボ | 
| 可変気筒装置 | - | 
| 総排気量 | 1998cc | 
| 最高出力 | 184ps | 
| 最大トルク/ 回転数n・m(kg・m)/rpm | 300(30.6)/4000 | 
| 環境対策エンジン | - | 
| 使用燃料 | ハイオク | 
| 燃料タンク容量 | 50リットル | 
| 燃費(JC08モード) | 14.2km/L | 
| 燃費(WLTCモード) | 11.8km/L └市街地:8.8km/L └郊外: 12.8km/L └高速: 13.2km/L | 
| 燃費基準達成 | - | 
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