BMW M2クーペは手ごろな楽しさを思い出す昔のM3後継といえる1台だ
カテゴリー: BMWの試乗レポート
タグ: BMW / クーペ / FR / M / EDGEが効いている
2016/03/26

やっと帰ってきてくれた、ボクらの“M”
ボクらのMが帰ってきた。コークスクリューで有名なラグナセカ・レースウェイでの初試乗を終えたときのシンプルな感想がそれだ。
BMWのMが身近な憧れになったのは、M3の登場からだ。特に第二世代と第三世代の、ストレート6を積んだM3は、デイリーユースも可能な、アフォーダブルでよくできた、官能性もたっぷりあるFRスポーツクーペとして、大いに人気を博したものだった。
けれども、それ以降のM3はというと、どちらかといえば豪華なGTカーへと進化してしまった。プレミアムブランドとしては、それも仕方のない話で、スーパーカー顔負けに豪快なM3も捨て難いけれど、手頃な楽しさを失ってしまったM3に、不満を抱いていたファンも少なくなかったはず。そういう人にとって、新型M2の登場は、まさに、昔のM3後継、救世主現わる、というわけだ。
心臓部には、3L直噴ターボの35iエンジンをベースに、現行M3&M4用のコンポーネンツを組み合わせ、専用のチューニングとした370psスペックのストレート6を積む。ミッションも専用チューンの7速DCT。アシ回りは、なんと前後ともにM3&M4と同じデザインだ。だから、M2はワイドボディである。
とにかく、アシ腰が強い。ワインディングロードはもちろん、慣れないサーキットでもガンガン踏んでいける。後アシの接地感は頼もしく、前アシは人の感覚にあったシャープさで随意に動く。
ブレーキはタッチも利きも素晴らしく、これまたコントロール性に優れる。パワーを思い切り使える楽しさに優るものはない。だからこそ、日本仕様にはない6MTだって、存分に楽しめた。
乗り心地がいいことも、所有欲をくすぐった。コレ1台ですべてが賄えそうだからだ。



【SPECIFICATIONS】
■グレード:M2 Coupe ■乗車定員:4名
■エンジン種類:直6DOHCターボ ■総排気量:2979cc
■最高出力:370/6500[ps/rpm]
■最大トルク:465/1400-5560[n・m/rpm]
■駆動方式:FR ■トランスミッション:7DCT
■全長x全幅x全高:4475x1855x1410(mm) ■ホイールベース:2695mm
■車両価格:770万円
あわせて読みたい
“SUV疲れ”した人に贈る「代わりに、実用性も備えるスタイリッシュフォルムが新鮮なコレ、どうですか?」5選
~その使命は感情を揺さぶる存在であり続けること~ スーパーカー論【カーセンサーEDGE 2025年7月号】
【試乗】新型 テスラ モデルY|もはや走りにも文句はなくなり全方位進化でBEV最強の1台へ!
【試乗】新型 アウディ A5|堂々たるサイズの新ネーミング基幹車種、ベーシックモデルも必要十分に実用的!
【試乗】新型 ヒョンデ インスター|軽自動車の十八番を奪うBEV! 愛らしいスタイルでも快適性はクラス以上!
その存在意義を考えさせられた、古都を舞台としたコンクールデレガンス
【試乗】新型 BMWアルピナ B4 GT|Dセグメントセダン最上! 良質なライドフィールを濃密に楽しめる“実用スーパーカー”
マツダ RX-8の魅力は速さじゃない!? 中谷明彦とZ世代モータージャーナリストが、ロータリーエンジン搭載スポーツカーの魅力に迫る【カーセンサー中谷塾】#4
自由と絶景とハプニング! ルノー アルカナで行く神様が集まる「神津島」への旅
トヨタ スープラ(A90型)生産終了の発表に絶望した人に贈る「代わりコレ、新車在庫がなくなったときに備えてどうですか?」5選