【試乗】新型 フォルクスワーゲン T-Cross|末っ子モデルながら国産モデルでは到達できないクオリティが自慢の1台
カテゴリー: フォルクスワーゲンの試乗レポート
2020/01/18
内外装のクオリティが高く走りにも期待
フォルクスワーゲンの新しいコンセプトモデルが久しぶりに登場した。その名も“フォルクスワーゲン T-Cross(ティークロス)”同社のSUVシリーズの中で末っ子にあたるモデルである。
他社の同クラスコンパクトSUVと比べても、全長は短く全幅も小さいが、見る限り存在感は十分にある。塗装の具合も国産車と比べると重厚感がある。
このことからフォルクスワーゲンは、エントリーモデルにも手を抜かないメーカーであるといえよう。
ドアを開けて見ると、内装の出来が非常に良い。外装同様の高いクオリティで乗員をもてなす。これがフォルクスワーゲンの流儀である。
試乗会場となった山中湖周辺は起伏と少し道幅は狭いが、ツイスティなワインディングがあるのでT-Crossで試してみたい。
騒音も少なく乗り心地も◎
1.0L 3気筒エンジンを始動する。3気筒がゆえに振動が気になると思っていたが全く気にならない。これは使用しているプラットフォームの性能が良いからだろう。車高の高い車は振動面で不利な部分もあるが、T-Crossは優秀だ。
発進してしばらくすると、結構な上り坂に加え途中からヘアピンのようなコーナーも連続する。しかし、エンジンは軽快で、回転が上がっていても不愉快な振動もなくてすごくいい。
トランスミッションは、DCT独特のギクシャク感がかなり薄らぎ、普通のATのように滑らかだ。初期のUp!と比べると段違いである。
常に全負荷で走らせるとDCTの変速は忙しくなり、乗っている人も落ちつかないが、出力に応じた走りをしていればどうということはなく最適なシフトを繰り返す。
こんな素敵な色があるT-Crossは、街にもぴったりである。
サスペンションは、低速時により細かく動かすことによって突き上げるようなツッパリ感がなく、乗り心地が非常によい。
最低地上高が上がると硬めの乗り心地になる。それは限られた寸法で作られるのでストロークに余力ができにくいからだ。
サスペンションが沈み込んだときのコントロールが、こういったエントリーモデルであっても細かく、ダンピングを抑え車体を収束させ安心感をもたらす。この領域に国産車はなかなか到達できない。
また、見切りもよく1760mmというナローな全幅もあって車幅の感覚はつかみやすい。タイトなコーナーでもコーナの奥まで見れて安心感もある。
コンパクトSUVであるが存在は十分で堅実な雰囲気にも感じる。小さいからといって侮ることなかれ。T-Crossの高いクオリティにぜひ一度は触れてみてほしい。
【試乗車 諸元・スペック表】
●TSI 1st プラス
型式 | 3BA-C1DKR | 最小回転半径 | 5.1m |
---|---|---|---|
駆動方式 | FF | 全長×全幅×全高 | 4.12m×1.76m×1.58m |
ドア数 | 5 | ホイールベース | 2.55m |
ミッション | 7AT | 前トレッド/後トレッド | 1.53m/1.51m |
AI-SHIFT | - | 室内(全長×全幅×全高) | -m×-m×-m |
4WS | - | 車両重量 | 1270kg |
シート列数 | 2 | 最大積載量 | -kg |
乗車定員 | 5名 | 車両総重量 | -kg |
ミッション位置 | フロア | 最低地上高 | -m |
マニュアルモード | ◯ | ||
標準色 |
ピュアホワイト、ディープブラックパールエフェクト、エナジェティックオレンジメタリック、ライムストーングレーメタリック、マケナターコイズメタリック、フラッシュレッド、リーフブルーメタリック、ダークペトロール |
||
オプション色 |
- |
||
掲載コメント |
- |
型式 | 3BA-C1DKR |
---|---|
駆動方式 | FF |
ドア数 | 5 |
ミッション | 7AT |
AI-SHIFT | - |
4WS | - |
標準色 | ピュアホワイト、ディープブラックパールエフェクト、エナジェティックオレンジメタリック、ライムストーングレーメタリック、マケナターコイズメタリック、フラッシュレッド、リーフブルーメタリック、ダークペトロール |
オプション色 | - |
シート列数 | 2 |
乗車定員 | 5名 |
ミッション 位置 |
フロア |
マニュアル モード |
◯ |
最小回転半径 | 5.1m |
全長×全幅× 全高 |
4.12m×1.76m×1.58m |
ホイール ベース |
2.55m |
前トレッド/ 後トレッド |
1.53m/1.51m |
室内(全長×全幅×全高) | -m×-m×-m |
車両重量 | 1270kg |
最大積載量 | -kg |
車両総重量 | -kg |
最低地上高 | -m |
掲載用コメント | - |
エンジン型式 | DKR | 環境対策エンジン | - |
---|---|---|---|
種類 | 直列3気筒DOHC | 使用燃料 | ハイオク |
過給器 | ターボ | 燃料タンク容量 | 40リットル |
可変気筒装置 | - | 燃費(JC08モード) | 19.3km/L |
総排気量 | 999cc | 燃費(WLTCモード) |
16.9km/L
└市街地:13.2km/L └郊外:17.1km/L └高速:19.1km/L |
燃費基準達成 | - | ||
最高出力 | 116ps | 最大トルク/回転数 n・m(kg・m)/rpm |
200(20.4)/3500 |
エンジン型式 | DKR |
---|---|
種類 | 直列3気筒DOHC |
過給器 | ターボ |
可変気筒装置 | - |
総排気量 | 999cc |
最高出力 | 116ps |
最大トルク/ 回転数n・m(kg・m)/rpm |
200(20.4)/3500 |
環境対策エンジン | - |
使用燃料 | ハイオク |
燃料タンク容量 | 40リットル |
燃費(JC08モード) | 19.3km/L |
燃費(WLTCモード) | 16.9km/L
└市街地:13.2km/L └郊外: 17.1km/L └高速: 19.1km/L |
燃費基準達成 | - |
自動車テクノロジーライター
松本英雄
自動車テクノロジーライター。かつて自動車メーカー系のワークスチームで、競技車両の開発・製作に携わっていたことから技術分野に造詣が深く、現在も多くの新型車に試乗する。車に乗り込むと即座に車両のすべてを察知。その鋭い視点から、試乗会ではメーカー陣に多く意見を求められている。数々のメディアに寄稿する他、工業高校の自動車科で教鞭を執る。『クルマは50万円以下で買いなさい』など著書も多数。趣味は乗馬。
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