【試乗】新型メルセデス・ベンツ Eクラス E350 e|高い静粛性を存分に生かしたPHEVモデル
カテゴリー: メルセデス・ベンツの試乗レポート
2024/04/22
6代目Eクラスのパワートレインは3種類
戦後、メルセデスの中心となったミディアムクラスセダンであるEクラス。
さかのぼれば、1953年からエグゼクティブのセダンとしてブランドイメージを向上させたモデルとして70年以上の歴史があり、今回のフルモデルチェンジで6代目を迎えた。
日本で発売されるEクラス(セダン)のバリエーションは下記のとおりだ。
・E220 d アヴァンギャルド:2Lターボディーゼル+マイルドハイブリッド(MHEV)モデル
・E200 アヴァンギャルド:2Lガソリンターボ+MHEV
・E350 e スポーツ エディション スター:2Lガソリンターボ+プラグインハイブリッド(PHEV)
今回試乗したのは、PHEVのE350 e。パワーユニットはE200同様のM254ユニットによる204psを発揮する2Lガソリンターボと、129psのモーターが追加されたPHEVである。
先代のE350 eのパワープラントがM274からM254に変更して、フルハイブリッドとして次世代の仕様に変更されている。
ステアリング左脇にあるスタートスイッチをパワーオンすると静寂がこの仕様を理解させる。
継承される重厚感ある走り
デフォルトの走行モードは、EVモードになっていた。静粛性が高い伝統的なクラスだけに一層静けさが増しているように感じる。
モードをハイブリッドに変更して負荷を大きくし、エンジンを始動させる。4気筒ユニットは振動で不利な点もあるが、唐突な振動は非常に少ない。
コンフォートモードをメインに走らせてみるが、重厚感ある乗り心地が歴代のEクラスを継承した感じだ。すなわち、とっさの操作や外乱によってもしっかりと地に足がついている強靭さがあるいといっていい。スポーツ エディションという仕様だが、ほどよいロールと収束が速いダンピングが高速時におけるアンジュレーションに対しての不安定な要素をスポイルする。
スポーツモードもセレクトできる。エンジンが始動されて、ステアリングやサスペンションのセッティングが、高速時、操縦安定性を重視したものになる。
このモードは好みによるが、個人的にはノーマルでも十分ファンなドライビングが可能だと感じた。
ADASは非常に安定感があるが、減速時のブレーキングにリニアリティに欠く。ブレーキをつまんだり離したりする動作の是非は国民性による部分もあるが、日本のハイブリッドによる制御の方が一日の長がある。街中でもブレーキをパーシャルで制動させるとこれまたリニアではない。難しい制御であるのだろう。
ボディは大きいが扱いやすさは抜群
メルセデスの真骨頂は、狭い道の扱いと縦列駐車、車庫入れのしやすさである。大きいボディでも視認性が良いキャビンからの景色、サイドミラーと障害物との感覚が非常にリアリティがあって安心できる。要するにとても扱いやすいのである。
ステアリングの切れ角とドライバーの感覚は、着慣れたスーツのようである。気取らないスタイルとゆとりある雰囲気。走らせやすいスタビリティ、ステアリングを握っていてゆったりと落ち着ける仕様がE350 eといえるであろう。
【試乗車 諸元・スペック表】
●Eクラス E350 e スポーツ エディション スター
型式 | 5LA-214054C | 最小回転半径 | 5.4m |
---|---|---|---|
駆動方式 | FR | 全長×全幅×全高 | 4.96m×1.88m×1.49m |
ドア数 | 4 | ホイールベース | 2.96m |
ミッション | 9AT | 前トレッド/後トレッド | 1.63m/1.61m |
AI-SHIFT | - | 室内(全長×全幅×全高) | -m×-m×-m |
4WS | - | 車両重量 | 2170kg |
シート列数 | 2 | 最大積載量 | -kg |
乗車定員 | 5名 | 車両総重量 | -kg |
ミッション位置 | コラム | 最低地上高 | 0.16m |
マニュアルモード | ◯ | ||
標準色 |
ポーラーホワイト、ヴェルデシルバー、オブシディアンブラック、ノーティックブルー、ベルベットブラウン、グラファイトグレー、ハイテックシルバー |
||
オプション色 |
オパリスホワイト、アルペングレー、ヒヤシンスレッド |
||
掲載コメント |
※交流電力量消費率 WLTCモード 250Wh/km 市街地モードWLTC-L 282Wh/km 郊外モードWLTC-M 247Wh/km 高速道路モードWLTC-H 240Wh/km |
型式 | 5LA-214054C |
---|---|
駆動方式 | FR |
ドア数 | 4 |
ミッション | 9AT |
AI-SHIFT | - |
4WS | - |
標準色 | ポーラーホワイト、ヴェルデシルバー、オブシディアンブラック、ノーティックブルー、ベルベットブラウン、グラファイトグレー、ハイテックシルバー |
オプション色 | オパリスホワイト、アルペングレー、ヒヤシンスレッド |
シート列数 | 2 |
乗車定員 | 5名 |
ミッション 位置 |
コラム |
マニュアル モード |
◯ |
最小回転半径 | 5.4m |
全長×全幅× 全高 |
4.96m×1.88m×1.49m |
ホイール ベース |
2.96m |
前トレッド/ 後トレッド |
1.63m/1.61m |
室内(全長×全幅×全高) | -m×-m×-m |
車両重量 | 2170kg |
最大積載量 | -kg |
車両総重量 | -kg |
最低地上高 | 0.16m |
掲載用コメント | ※交流電力量消費率 WLTCモード 250Wh/km 市街地モードWLTC-L 282Wh/km 郊外モードWLTC-M 247Wh/km 高速道路モードWLTC-H 240Wh/km ※充電電力使用時走行距離(プラグインレンジ)WLTCモード 97km ※EV走行換算距離(等価EVレンジ) 112km ※一充電消費電力量(WLTCモード)22.89kWh/回 |
エンジン型式 | 254M20 | 環境対策エンジン | H30年基準 ☆☆☆☆ |
---|---|---|---|
種類 | 直列4気筒DOHC | 使用燃料 | ハイオク |
過給器 | ターボ | 燃料タンク容量 | 50リットル |
可変気筒装置 | - | 燃費(10.15モード) | -km/L |
総排気量 | 1997cc | 燃費(WLTCモード) | 12.7km/L └市街地:9.3km/L └郊外:12.9km/L └高速:14.9km/L |
燃費基準達成 | - | ||
最高出力 | 204ps | 最大トルク/回転数 n・m(kg・m)/rpm |
320(32.6)/4000 |
エンジン型式 | 254M20 |
---|---|
種類 | 直列4気筒DOHC |
過給器 | ターボ |
可変気筒装置 | - |
総排気量 | 1997cc |
最高出力 | 204ps |
最大トルク/ 回転数n・m(kg・m)/rpm |
320(32.6)/4000 |
環境対策エンジン | H30年基準 ☆☆☆☆ |
使用燃料 | ハイオク |
燃料タンク容量 | 50リットル |
燃費(10.15モード) | -km/L |
燃費(WLTCモード) | 12.7km/L └市街地:9.3km/L └郊外: 12.9km/L └高速: 14.9km/L |
燃費基準達成 | - |
▼検索条件
メルセデス・ベンツ Eクラス(6代目) × 全国※当記事で紹介しているグレードとは別グレードも含まれます。
※流通状況により、物件が表示されない場合があります。
自動車テクノロジーライター
松本英雄
自動車テクノロジーライター。かつて自動車メーカー系のワークスチームで、競技車両の開発・製作に携わっていたことから技術分野に造詣が深く、現在も多くの新型車に試乗する。車に乗り込むと即座に車両のすべてを察知。その鋭い視点から、試乗会ではメーカー陣に多く意見を求められている。数々のメディアに寄稿する他、工業高校の自動車科で教鞭を執る。『クルマは50万円以下で買いなさい』など著書も多数。趣味は乗馬。