三菱 eKクロスEV▲三菱ならではの力強いSUVらしさと電気自動車にふさわしい先進感が演出されているeKクロスEV。月販目標台数は850台だが、すでに約3400台を受注している

電力を取り出して使うこともできる軽規格の電気自動車

三菱自動車は、軽自動車の電気自動車(以下EV)であるeKクロスEVを6月16日に全国の系列販売会社と楽天市場店で発売した。

設定グレードと税込み価格は下記のとおりである。

・Gグレード 239.8万円
・Pグレード 293.26万円

eKクロスEVは、令和3年度補正予算「クリーンエネルギー自動車・インフラ導入促進補助金」および令和4年度「クリーンエネルギー自動車導入促進補助金」の対象で、55万円の補助金を受け取れば実質な購入額は184.8万円からとなる。さらに、地域によっては自治体からも補助金を受け取ることができる。

床下には新開発の20kWhバッテリーが搭載され、日常使いに十分な走行距離として180km(WLTCモード)を実現。三菱の調べによると、軽自動車およびコンパクトカーのユーザーの約8割は1日あたりの走行距離が50km以下のため、大半のユーザーは2日間充電せずに済む。

普通充電用と急速充電用の2種類の充電ポートが装備されており、普通充電は約8時間で満充電に、急速充電は約40分で80%まで充電できる。また、駆動用バッテリーにはエアコンの冷媒を用いた冷却システムが採用されており、電池の温度上昇を抑えることで高速走行と急速充電を繰り返しても高い充電量が維持される。
 

三菱 eKクロスEV▲充電ポートは普通充電用と急速充電用の2種類が右リアフェンダーに設置されている

駆動用バッテリーは、V2H(ビークル to ホーム)機器と接続すれば蓄えた電力を日中に使って夜間に充電するといった電力のピークシフトに貢献できる。蓄えた電力は一般家庭の1日分に相当し、停電など万一のときに非常用電源として活用することも可能だ。また、キャンプなどアウトドアレジャーで電化製品を使うこともできる。

最大トルクは、軽自動車のターボ車の約2倍にあたる195N・mを発揮し、滑らかで力強い走りを実現。

ドライブモードには市街地走行に最適な「ノーマル」、出力を抑えて電費を向上させる「エコ」、アクセルレスポンスがよくてキビキビ走れる「スポーツ」の3つが用意されている。
 

三菱 eKクロスEV▲モーターのスペックは47kW/195N・m。走行シーンに応じて出力特性を3パターンに変えられるドライブモードも備わっている

また、アクセルペダルの操作で加減速を調整できるイノベーティブペダル・オペレーションモードを採用。減速時にはブレーキペダルに踏み替えることなく適度な制動力を得られる。ただし、強い減速が必要な時や完全に停止するときはブレーキペダルの操作が必要だ。

床下へのバッテリー搭載に加え、ルーフパネルの板厚を薄くすることで低重心化が図られており、コーナリング時のロールを抑制。前後重量配分は56:44に設定されていて四輪の接地荷重バランスを最適化。さらに、サスペンションには専用チューンが施されて軽快感と安定感が両立されている。

天候や路面に左右されず、安心してドライブが楽しめるように滑りやすい路面での発進をサポートするグリップ・コントロールを標準装備。雪道などで片輪がスリップした場合にはブレーキ制御によってグリップしている反対側の車輪に大きな駆動力が伝えられて走破性が高まる。
 

マイパイロットに加えて三菱初の駐車支援機能も設定

三菱初のマイパイロット・パーキングは駐車可能位置を検出し、後退駐車、前進駐車、縦列駐車のいずれにも対応。

高速道路の同一車線運転支援機能である、マイパイロットも用意されている。レーダー式クルーズコントロールと車線維持支援機能によって、車間距離および車線中央をキープしながら走行でき、ドライバーの負担を減らすことが可能だ。
 

三菱 eKクロスEV▲駐車枠と空間を検出し、ステアリング操作などをサポートするマイパイロット・パーキングは三菱初採用のアイテム。後退駐車と前進駐車にも対応している

カーライフをサポートするMITSUBISHI CONNECTでは、SOSコール、バッテリー残量やドアの開閉状況が確認できるマイカーステータスチェック、エアコンが遠隔操作できる機能、充電管理、カーファインダー(駐車位置確認)などが利用できる。使用にあたっては、スマホに専用アプリをインストールしてユーザー登録を行う必要がある。

外観は、「ダイナミック・シールド」など三菱ならではの力強いSUVスタイルにダーククロームメッキのグリルとLEDフォグランプが装着され、クリーンで洗練されたイメージが演出されている。

ボディカラーには、新設定のミストブルーパール/カッパーメタリックのツートーンカラーをはじめ、ツートーン5色とモノトーン5色の全10色を用意。
 

三菱 eKクロスEV▲ルーフとドアミラーが別色に塗装されるツートーン、シンプルなモノトーンはそれぞれ5色から選択できる。ツートーンカラーのカッパーメタリックは銅線にヒントを得た色だ

内装には、操作しやすい電子シフトセレクターと7インチ液晶メーターが採用されてEVらしい先進感が表現されている。このカラー液晶メーターには、自車のブレーキランプ点灯やマイパイロットの作動状況、バッテリー残量、電費情報など、各種情報が表示される。

9インチのスマホ連携ナビには、充電スポットや目的地到着時の推定電池残量が示される。また、スマホを連携させればApple CarPlay(ワイヤレス接続可能)とAndroid Autoが活用できる。
 

三菱 eKクロスEV▲電子シフトセレクターと7インチ液晶メーターによって先進感が醸し出されているコックピット。9インチ画面のナビは上級のPグレードに標準装備、Gグレードにオプション設定

メーカーオプションとして、ライトグレー基調のプレミアム・インテリアを設定。合皮とダイヤ柄のエンボス加工が施されたファブリックのシート表皮によって上質感が演出される。併せて各所にカッパー色のステッチが施され、ワンランク上のプレミアム感がもたらされる。
 

三菱 eKクロスEV▲前席ショルダールームと後席ニールームはクラストップレベル。写真はライドグレー基調のプレミアム・インテリアはオプションで、選択時には合皮&ファブリックのコンビ表皮が用いられる
三菱 eKクロスEV▲荷室容量はクラストップレベルで、後方からワンアクションで後席のスライドやシートバック前倒しが行える。充電ケーブルを収納できる床下ボックスも配備

eKクロスEVは、5月20日に先行注文の受付が始まり、約1ヵ月で約3400台を受注。約6割が上級のPグレードで、そのうち86%の購入者がマイパイロット・パーキングやマイパイロットを含む先進安全快適パッケージを選択している。
 

文/マガジンX編集部、写真/三菱