アメリカで販売台数ナンバーワンのF-150が日本の公用車に!? 知るほど沼る、魅惑のフォード車5選
カテゴリー: 特選車
タグ: フォード / ピックアップトラック / かっこいい / エクスプローラースポーツトラック / エクスプローラー / マスタング / エコノライン / F-150 / 伊達軍曹
2025/11/18
▲日本政府が公用車として採用するかもしれない(?)と今話題のアメリカのフォード F-150巨大な「フォード F-150」が日本政府の公用車になる?
過日、「フォード F-150が日本の公用車として導入されるかも?」とのニュースがありました。フォード F-150というのはアメリカ製のフルサイズピックアップトラックで、日本政府はこれを国土交通省の地方整備局に導入し、工事や道路のパトロールなどに使用することを検討しているとのこと。
今後、もしもニュースのとおり公用車としての導入が決まったら、フォードの車を日常的に目にする機会が増えていくのかもしれません。この記事では、話題のフォード F-150をはじめとした注目フォード車の特徴をおさらいするとともに、その中古車市場をチェックしてみたいと思います。
注目車種その①|フォード F-150(13代目)
→想定予算:総額500万~940万円
日本政府が公用車として導入を検討しているのは2020年以降の現行型(14代目)ですが、中古車市場で流通の中心となっているのは、先代にあたる13代目(2014~2020年)のフォード F-150です。
▲こちらが先代(13代目)のフォード F-150
▲ボディタイプ的には「ピックアップトラック」で、全長は軽く5.3mを超え、車幅も2m以上となるフォード F-150は、アメリカのフォード・モーターが1948年から製造を続けている大型ピックアップトラック。アメリカでは「国民車」といえるほどよく売れていて、40年以上にわたって米国内販売台数ナンバーワンの座に輝き続けています。
先代(13代目)フォード F-150のボディサイズは全長5316~6363mm×全幅2029mm×全高1910~1953mmで、乗車定員は2~6人(標準的なモデルは5人)。パワーユニットは2.7L V6ガソリンツインターボから5L V8、あるいは3L V6ディーゼルターボまで、多種多様なタイプをラインナップ。トランスミッションは6速ATまたは10速ATです。
▲F-150(13代目)の運転席まわり。インテリアのデザインはなかなか現代的オススメとなるグレードは、最強グレードである「ラプター」。最高出力457psをマークする3.5L V6エコブーストターボエンジンや、そのアグレッシブなビジュアルが放つ魅力もさることながら、実はこの世代のF-150ではラプターの流通量が最も多いため、中古車の取捨選択が行いやすいというのも、ラプターがオススメとなる理由です。
13代目フォード F-150の、執筆時点でのカーセンサーnet流通台数と支払総額は下記のとおりです。
・流通台数:9台(うち、ラプターは4台)
・支払総額:500万~940万円(うち、ラプターは680万~940万円)
▼検索条件
フォード F-150(13代目)注目車種その②|フォード エクスプローラースポーツトラック(初代)
→想定予算:総額120万~250万円
アメリカの国民車といえるF-150は豪快で確かにステキですが、全長5.3m以上で全幅2m以上という巨大なサイズは、日本の道路では持て余してしまうこともありそうです。
もう少し現実的なサイズ感のフォード製ピックアップトラックを探したい場合は、2007年から2012年まで販売された「フォード エクスプローラースポーツトラック」が要注目モデルとなるでしょう。
▲F-150よりは小ぶりなサイズ感となるフォード エクスプローラースポーツトラック
▲様々な荷物をガンガン積めるというか、「放り投げる」に近いニュアンスで積載できるのがピックアップトラックの魅力エクスプローラースポーツトラックは、SUVである4代目フォード エクスプローラーのボディ後半を荷台としたピックアップトラック。ボディサイズは、全長5370mm×全幅1870mm×全高1840mmで、全長はさすがに長いのですが、全幅は、日本の道でも特に苦労はしないはずの水準です。
荷台部分は縦1280mm×左右1415mm×高さ555mmというサイズで、荷台表面には耐腐食性を備えるコンパウンド材が使われており、着脱可能なキーロック機能付きハードトノカバーも付帯。
当初用意されたパワーユニットは最高出力213psの4L V6ガソリンで、モデルライフの途中から最高出力296psの4.6L V8ガソリンエンジンを追加。駆動方式は全車オンデマンド式の4WDで、トランスミッションは5速ATまたは6速ATです。
▲エクスプローラースポーツトラックの車内。エクステリア的はワイルド系だが、車内は意外とラグジュアリーな空間オススメグレードとしては豪快な4.6L V8エンジン搭載グレードも推したいところですが、そちらの中古車流通量は希少。中古車として普通に探すことができるのは標準グレードに相当する4L V6の「XLT 4WD」。もちろんこちらであっても、アメリカンピックアップトラックならではのワイルド感を十分に堪能可能です。
フォード エクスプローラースポーツトラックの、執筆時点でのカーセンサーnet流通台数と支払総額は下記のとおりです。
・流通台数:13台
・支払総額:120万~250万円
▼検索条件
フォード エクスプローラースポーツトラック(初代)注目車種その③|フォード エクスプローラー(5代目)
→想定予算:総額260万~450万円
適度なサイズのピックアップトラックであるエクスプローラースポーツトラックはなかなかステキですが、「より一般的なSUVの方が望ましい」と考える人も多いでしょう。その場合に注目すべきフォード車は、5代目のフォード エクスプローラーです。
▲こちらが5代目フォード エクスプローラー。写真は大幅改良後の後期型
▲写真では比較対象物がないためわかりにくいかもしれないが、実際は全長5020mm×全幅2000mm×全高1805mmという、なかなかのアメリカンサイズだ現行型のフォード エクスプローラー(5代目)は、2011年5月に登場した全長5020mm×全幅2000mm×全高1805mmのアメリカンSUV。それまでのエクスプローラーは、ピックアップトラックと同じラダーフレーム構造が採用されてきましたが、この世代からはFF乗用車ベースのモノコック構造に変更。それに伴って4WDの方式も、走行路ごとに最適な4WD設定を選べる電子制御システム「テレインマネージメントシステム」を備えたオンデマンド式に変更され、快適に乗れるSUVとしての資質を高めました。
当初ラインナップされたパワーユニットは最高出力294psの3.5L V6ガソリンで、デビュー翌年には、低燃費な2L直4ターボエンジンを追加。ちなみに、2L車の駆動方式は4WDではなくFFです。そして2015年10月にはマイナーチェンジを行い、直4ターボエンジンの排気量は2.3Lに拡大されました。さらに同年12月には、最高出力370psの3.5L V6ツインターボエンジンも追加しています。
中古車のオススメは、まず世代的には2015年10月以降の後期型を中心に考えたいところ。前期型も悪くはないのですが、さすがに今となってはデザイン的な古さも感じさせますので、せっかく買うのであれば後期型の方が満足度は高くなるはず。
▲エクスプローラー(5代目)後期型のインテリア。トランスミッションは6速ATオススメグレードは、駆動方式がFFであっても問題ない場合は、後期型の「XLT エコブースト」です。2.3L エコブーストエンジンの力感は十分であり、中古車としても比較的豊富な流通量の中から、取捨選択を行うことが可能になります。
4WDにこだわりたい場合は、流通量が少なめにはなってしまうのですが、3.5L V6エンジンを搭載する上級グレード「リミテッド 4WD」がオススメ。といいますか後期型の4WDグレードは、リミテッド4WD以外はかなり希少です。
フォード エクスプローラー(5代目)の、執筆時点でのカーセンサーnet流通台数と支払総額は下記のとおりです。
・流通台数:79台(うち、後期型は30台)
・支払総額:120万~650万円(うち、後期型は260万~650万円)
▼検索条件
フォード エクスプローラー(5代目)▼検索条件
フォード エクスプローラー(5代目)×後期型(2015年10月~)注目車種その④|フォード マスタング(6代目)
→想定予算:総額290万~1950万円
「SUVもいいけど、やっぱりアメ車といえばスポーツカーでしょ!」と考えるのであれば、注目すべきは6代目のフォード マスタングです。
▲1960年代から続く伝統的スポーツモデル「フォード マスタング」の6代目
▲リアまわりのデザインには、1964年に登場した初代マスタングの意匠が取り入れられているマスタングは、フォード・モーターが1964年以来作り続けているポニーカー(若者をターゲットとした、比較的安価で、比較的小ぶりなスポーティカー)。とはいえ、日本の道を走る分には決して「小ぶり」という感じではありませんし、歴代のマスタングには、安価ではないハイパフォーマンスグレードも常に用意されてきました。
現在、日本の中古車市場で流通の中心となっているのは、本国では2014年から2022年まで販売された6代目のマスタング(※フォード・ジャパンは2016年に日本市場から撤退)。
それまでのマスタングは北米をメインマーケットに想定したモデルでしたが、この世代はヨーロッパやアジアも新たなマーケットとして取り込むべく、より正確なハンドリングや乗り心地を目指してリアサスペンションなどが大幅に改変。ボディサイズは全長4790mm×全幅1920mm×全高1380mmです。
当初用意されたパワーユニットは合計3種類で、最高出力420psの5L V8を頂点に、同304psの2.3L直4ターボと、同295psの3.7L V6をラインナップ。これらのうち、当時のフォード・ジャパンが正規輸入したのは2.3L直4ターボを搭載する「50イヤーズ エディション」のみ。5L V8搭載グレードを正規輸入する予定もあったのですが、フォード・ジャパンの撤退により、その正規輸入は行われませんでした。
しかしその後、一部の正規ディーラーがアメリカから独自に直輸入を行ったため、中古車市場においては、5L V8や3.7L V6を搭載するグレードを見つけることも可能です。
▲6代目マスタングのコックピット。シフトレバーの向こう側に並んでいるトグルスイッチで、スロットルレスポンスやパワーステアリングのアシスト量、6速ATの制御などを調整できるオススメグレードは中古車の流通量が圧倒的に多い2.3L直4ターボエンジン搭載グレードの正規輸入車「50イヤーズ エディション」ですが、アメリカンな5L V8エンジンにこだわりたい場合は、流通量は少なめですが、総額600万円前後の予算感で「GT」または「GTプレミアム」を探してみるのも悪くないでしょう。
6代目フォード マスタングの、執筆時点でのカーセンサーnet流通台数と支払総額は下記のとおりです。
・流通台数:67台
・支払総額:290万~1950万円
▼検索条件
フォード マスタング(6代目)注目車種その⑤|フォード エコノライン(全世代)
→想定予算:総額130万~600万円
SUVやスポーツクーペももちろんステキではありますが、フォードブランドであれば、国産車では絶対に選ぶことができない「フルサイズバン(いわゆるミニバンよりも二回りぐらい大きなバン)」というカテゴリーを選ぶこともできます。
▲こちらがフォードのフルサイズバンである「フォード エコノライン」(※1999年以降、正確な車名は「フォード Eシリーズ」)
▲グレードに応じて全長は異なるが、とにかく、いわゆるミニバンとは段違いにデカい!写真上は「フォード エコノライン」というフルサイズバンの4代目モデル。ボディサイズは何種類かのバリエーションがあるのですが、基本となるサイズ感は全長5550mm×全幅1950mm×全高2060mmといったところ。
日本でよく売れている国産ミニバンに対して、「あんなに大きなバンが、なぜ“ミニ”バンと呼ばれるのだろうか?」と不思議に思ったことがある方もいるかもしれませんが、フォード エコノラインを生で見てみれば、即座に「あ、なるほど」と納得するでしょう。それぐらい、アメリカでは大人気のカテゴリーであるフルサイズバンは、日本人の感覚からすると巨大であり、いわゆるミニバンでは決して味わえない世界観と居住性を堪能することができます。
4代目フォード エコノラインのパワーユニットには5.4L V8や6.8L V10もラインナップされていましたが、日本で入手できる中古車に搭載されているのは最高出力225hpの4.6L V8である場合がほとんどです。
▲フォード エコノラインの運転席まわり。エクステリアデザイン同様、インテリアの意匠もほのぼの系だオススメのグレードというか世代は2008年以降の4代目ですが、そこにはさほどこだわらず、流通している新旧すべての世代のエコノラインをとりあえずチェックして、ビジュアルやたたずまいなどがご自身の感性に合う1台に決めるのが一番かと思います。
フォード エコノライン全世代の、執筆時点でのカーセンサーnet流通台数と支払総額は下記のとおりです。
・流通台数:19台
・支払総額:130万~600万円
▼検索条件
フォード エコノライン(全世代)
自動車ライター
伊達軍曹
外資系消費財メーカー勤務を経て出版業界に転身。輸入中古車専門誌複数の編集長を務めたのち、フリーランスの編集者/執筆者として2005年に独立。現在は「手頃なプライスの輸入中古車ネタ」を得意としながらも、ジャンルや車種を問わず、様々な自動車メディアに記事を寄稿している。愛車はスバル レヴォーグ STIスポーツR EX Black Interior Selection。
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支払総額219万円