先代GLCクーペなら200万円台後半から狙える! メルセデス・ベンツの人気クーペSUV、新型との違いや中古車価格、オススメな選び方を解説!
2025/06/19
▲流麗なクーペフォルムで人気を博すSUV、初代メルセデス・ベンツ GLCクーペ人気の輸入SUVクーペも「先代」なら現実的
2017年から2023年にかけて販売された初代メルセデス・ベンツ GLCクーペは、スタイリッシュなフォルムをもつミドルサイズのプレミアムSUVクーペ。優雅なルーフラインが印象的なクーペスタイルではあるものの、余裕のある後席と、最大1400Lまで拡大可能なラゲージスペースを備えています。また同世代のCクラスやGLCと同水準の安全技術が搭載されているという点も、この洒落たSUVの特徴です。
2023年11月に登場した現行型(2代目)GLCクーペはデザインがより洗練され、中心的なパワーユニットである2.2L直4ディーゼルターボエンジンも、新世代のマイルドハイブリッド機構付きに刷新されました。しかし初代GLCクーペもデザインは(特に後期型は)なかなか秀逸であり、パワーユニットの力感や燃費性能も、まったくもって悪くありません。
▲その個性的なエクステリアデザインは、今なお新鮮味を失っていないそんな初代メルセデス・ベンツ GLCクーペの中古車平均総額は、この7ヵ月で約80万円の大幅ダウンを記録。中古車は、総額200万円台後半から狙える状況になっています。
同じGLCクーペの中古車でも「現行型」は、一番安い部類であっても総額800万円台前半~なのですが、「先代」であれば、多くの人にとってきわめて現実的な選択肢であるはず。
この記事では、そのような形で身近な存在になってきた初代メルセデス・ベンツ GLCクーペのお得な買い方やオススメグレードについて、集中的に考えてまいります。
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メルセデス・ベンツ GLCクーペ(初代)モデル概要:積載性能と安全性能にも優れるSUVクーペ
初代メルセデス・ベンツ GLCクーペは、日本では2017年2月に発売されたミドルサイズのSUVクーペ。ボディーサイズは全長4735mm×全幅1890mm×全高1605mmで、ベースとなった初代GLCと比べて全長は75mm長く、全高は40mm低いというプロポーションです。
当初用意されたパワーユニットは、最高出力184psまたは211psの2L直4ガソリンターボと、同170psの2.2L直4ディーゼルターボ。駆動方式は184ps仕様の2L直4ガソリンターボ車(GLCクーペ 200)のみFRで、他はフルタイム4WDとなっています。
▲こちらが初代メルセデス・ベンツ GLCクーペ。写真はマイナーチェンジ前の前期型
▲全幅は1890mmとやや広めだが、全長は日本の道でもそれなりに扱いやすい4735mm
▲前期型の場合、「COMANDシステム」を搭載したディスプレイのサイズは8.4インチ
▲荷室容量は5名乗車時で550L。後席をすべて倒せば1400Lまで拡大できる安全面では、安全運転支援システム「インテリジェントドライブ」を標準で装備。ステレオマルチパーパスカメラと6つのレーダーセンサーで車両の周囲ほぼ360度をカバーし、必要に応じてアクセルとブレーキ、ステアリングなどの操作を自動でアシスト。また夜間の安全なドライブをサポートするアダプティブハイビームアシスト・プラスを備えた「LEDインテリジェントライトシステム」も、全車標準装備です。
2019年10月にはマイナーチェンジを行い、内外装デザインを変更するとともに、パワートレインの見直しやインフォテインメントシステムのアップデートなどを実施。
エクステリアでは前後バンパーやフロントグリル、ヘッドランプ&テールランプなどのデザインが刷新され、インテリアでは、ダッシュボード上部のディスプレイをこれまでの8.4インチから10.25インチにワイド化。またステアリングホイールも、指先のタッチ&スワイプで各種設定や実行が可能なセンサー式コントロールスイッチが備わるタイプに変更されています。
パワーユニットは2L直4ディーゼルターボの最高出力が170psから194psに増強された他、2L直4ガソリンターボは最高出力184psの仕様を廃止し、同211psだった「250 4マチック」の2L直4ガソリンターボエンジンは、同258psの仕様に変更。これに伴い、250 4マチックのグレード名は「300 4マチック」に変更されました。
▲2019年10月にマイナーチェンジを受けた後期型。ヘッドランプとグリル、バンパーなどの造形が変更されている
▲テールランプに採用されたブロックデザインは、これ以降のメルセデス・ベンツSUVにも共通する新意匠
▲後期型のディスプレイは10.25インチにワイド化され、タッチ&スワイプ式のコントロールスイッチや64色のアンビエントライトなども採用されたその後2020年4月にはシステム最高出力320psのプラグインハイブリッド車を追加し、自動並列駐車機能を全車標準化するなどの改良を行いながら、初代メルセデス・ベンツ GLCクーペは2023年11月まで販売され続けました。
中古車状況:平均総額がこの7ヵ月で約80万円ダウン
2023年にやや大きく下落した初代GLCクーペの中古車平均価格は、2024年前半には踊り場的状況となってやや停滞したものの、2024年9月以降で下落トレンドが再開。冒頭でも述べたとおり、2024年9月から2025年4月までの7ヵ月で平均総額は約80万円ダウンしており、市場では総額200万円台後半で狙える物件も出現しています。

中古車流通量も2025年4月時点で244台となっており、初代メルセデス・ベンツ GLCクーペの中古車は今、まさに選びやすい状況にあるといえます。
それでは次章以降、具体的なオススメグレードとお得な買い方について考えてまいりましょう。
中古車のオススメ①:価格重視なら総額200万円台の220 dをしっかり吟味
価格重視で、つまり「なるべくお安く」と考えるのであれば、「総額200万円台の予算でGLCクーペを手に入れる!」というイメージになるでしょうか。
2025年6月上旬現在、総額200万円台で入手できる初代メルセデス・ベンツ GLCクーペの中古車は15台。そのうちの11台が2.2L直4ディーゼルターボエンジンを搭載する「220 d 4マチック」で、2LガソリンターボエンジンのGLC 200系または250系は希少です。また、この価格帯で流通しているのはすべて2017~2018年式で、2019年10月以降の後期型は1台もありません。
▲総額200万円台で狙えるGLCクーペのほとんどは前期型の220 d 4マチックそして走行距離は――もちろん実際の数字は個体によりけりですが――走行6万~8万kmぐらいである場合が多く、いわゆる低走行車を狙うことはできません。
走行6万~8万kmぐらいの中古車というのは、メルセデス・ベンツ GLCクーペに限らず、様々な消耗部品が「最初の交換タイミング」を迎える場合が多い時期です。そのため、もしもそういった部品が前オーナーや販売店によって新品に交換されていることが確認できる物件であるならば、その総額200万円台物件は「ナイスな1台」だといえます。
逆に「ほとんど何も交換されていない」という物件は、中古車として購入した後に次々と交換タイミングを迎えることも考えられるため、「あまりナイスではない1台」であると評価できます。
もちろん「何から何まで新品純正パーツに交換されている中古車」なんてモノはこの世に存在しません。しかし整備履歴(部品交換歴)がまずまず充実していて、なおかつ内外装の状態やエンジンおよび足回りなどに違和感を覚えない物件であれば、総額200万円台の初代メルセデス・ベンツ GLCクーペは「なかなか悪くない買い物」になるでしょう。
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メルセデス・ベンツ GLCクーペ(初代) × 総額200万円台中古車のオススメ②:総額300万円台の予算で、余裕を持って220 dを探してみる
総額200万円台の予算だと「ギリギリなんとか選んで購入する」という状況になりがちな初代メルセデス・ベンツ GLCクーペですが、想定予算のイメージを1段階上げて「総額300万円台」にすることができるなら、物件選びは比較的イージーに行えます。
総額300万円台でも、流通の中心は相変わらず2.2Lディーゼルターボの「220 d 4マチック」ですが(※そもそも初代GLCクーペの中古車は、全流通量のうち8割以上が2.2Lディーゼルターボです)、総額200万円台では11台ほどしか見つからなかったのに対し、総額300万円台では40台ほどの220 d 4マチックが検討対象になります。またちらほらとですが、2L直4ガソリンターボエンジンを搭載する200または250 4マチックを見つけることも可能です。
▲この予算でも狙えるのは「前期型の220 d 4マチック」が中心だが、台数的にもコンディションの面でも、総額200万円台で探すよりはずいぶん余裕が出てくるはずこの価格帯でも2019年10月以降の後期型は検討対象外となりますが、前期型であっても走行2万km台から4万km台程度の物件や、5万km以上であっても「コンディションと整備履歴が悪くない物件」が多数見つかるようになります。そのため、総額200万円台の予算で無理やりグッドコンディションな物件を見つけようとするよりは、はるかにイージーなのです。
あくまでイメージではありますが「総額360万円前後の予算感で、なるべくコンディションとオプション装備の内容が良い物件を見つける」というニュアンスで臨めば、いい感じの前期型220 d 4マチックが見つかる可能性は高いでしょう。
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メルセデス・ベンツ GLCクーペ(初代) × 総額300万円台中古車のオススメ③:総額400万円台で「後期型」にこだわってみる
前章で提案した「総額360万円前後の予算感で、なるべくコンディションとオプション装備の内容が良い前期型を見つける」というアクションは、なかなか悪くないはず。しかし「正直、後期型の方がイイ」というのも確かです。
2019年10月のマイナーチェンジを経た初代GLCクーペの後期型はパワーユニットもより洗練され、インフォテインメントシステムもアップデート(「ハイ、メルセデス!」でおなじみの対話型インフォテインメントシステム「MBUX」も搭載されました)。そして運転支援システムも最新のバージョンに進化したことに加え、エクステリアデザインもグッと現代的になりました。
▲現行型(2代目)と比べてもさほど遜色ない“今っぽさ”が感じられる初代GLCクーペの後期型前期型のエクステリアデザインは2014年頃のメルセデスのデザイントレンドにのっとったものでしたが、後期型では、2018年頃から始まった当時最新バージョンのデザインが採用されたため、見た目的な「新しいモノ感」に関しては、前期型とはハッキリいってかなりの差があります。
そんな後期型のGLCクーペの一番高い部類を買おうとすると総額600万円以上の予算が必要になってしまいますが、総額400万円台でも、普通に好条件な220 d 4マチックを見つけることはできます。
もちろん見た目にさほどこだわらないのであれば、前述した「総額300万円台のコンディション&履歴良好物件」でもぜんぜん十分です。しかし「新しいモノ感」にこだわりたい場合はもう少々予算をプラスして、総額450万円前後の予算イメージにて後期型220 d 4マチックを探してみてください。
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メルセデス・ベンツ GLCクーペ(初代・後期型)
自動車ライター
伊達軍曹
外資系消費財メーカー勤務を経て出版業界に転身。輸入中古車専門誌複数の編集長を務めたのち、フリーランスの編集者/執筆者として2006年に独立。現在は「手頃なプライスの輸入中古車ネタ」を得意としながらも、ジャンルや車種を問わず、様々な自動車メディアに記事を寄稿している。愛車はスバル レヴォーグ STIスポーツR EX Black Interior Selection。
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