日産 ノート

コンパクトカーおすすめ20車種をタイプ別に紹介! 人気ランキングも発表

程よいバランスが魅力で豊富な車種ラインナップを誇る「コンパクトカー」。

この記事では、今おすすめできるコンパクトカー20車種をタイプ別に紹介、また人気コンパクトカーランキングTOP10も発表しよう!
 

 
 

コンパクトカーとは? 人気のワケをおさらい!

コンパクトカーとは、普通自動車の中でも小さなボディサイズとなる小型車のこと。

明確な定義はないが、一般的には「全長4m前後、車幅1.7m未満」の車がこう呼ばれている。要は「軽自動車と比べると大きいけれど、5ナンバー(全長4.7m)サイズぎりぎりの車よりは小さい車」といったところだ。

軽自動車は乗車定員が4人以下で排気量が660cc以下なのに対し、コンパクトカーの定員は4~5人、排気量は1500cc以下。同じ「小さな車」であるものの、両者には違いがある。

つまりコンパクトカーは、軽自動車よりも乗車定員が多く、パワーもあり、車種によるが室内空間も広い、ということだ。
 

日産 マーチ▲小さなサイズながら十分なパワーをもつため、人気の高いジャンルのコンパクトカー。写真は日産 マーチ(3代目)

コンパクトカーは排気量が小さいため自動車税が安く(もちろん軽自動車の方がより安いが)、燃費も良好で、狭い道での取り回しも良いといった魅力をもっている。

他にも「普通車の中では車両価格が安く、購入しやすい」などが魅力として挙げられる一方で、「車種が多すぎて、どのモデルが自分にぴったりなのかわからない……」というお悩みも出てくるだろう。

そこで今回は、「全長4.2m以下×全幅1.7m以下×排気量1.5L以下」の車をコンパクトカーと定義、選び方のヒントとして「車選びでこだわりたいポイント」に合わせてコンパクトカーをタイプ分けし、紹介していこう!
 

 

こだわり別! コンパクトカーの選び方とタイプについて

コンパクトカー選びのコツは、「どのポイントにこだわりたいのか?」について考えてみること。というのも、ニーズの方向性によって、自分に合う車種が変わってくるからだ。

よくあるこだわりポイントとしては、「燃費の良さ」や「室内の広さ」、「デザイン性」や「価格の安さ」、「ボディの小ささ」などが挙げられる。それぞれに沿って、コンパクトカーを5つにタイプ分けしてみよう。

【1】燃費の良いコンパクトカー
WLTC燃費で20.0km/L以上のコンパクトカーがラインナップ、中には35.0km/L以上の車種も。いわゆるハイブリッド車が多い。

燃費は日々向上しているため、比較的新しめの現行型モデルが中心となる。
 

トヨタ アクア(2代目)▲ランニングコストを節約できる低燃費コンパクトカー。写真はトヨタ アクア(2代目・現行型)

【2】室内の広いコンパクトカー
全長と全幅は短いが、全高を高くするなど工夫を凝らすことで、広い室内空間を実現しているコンパクトカー。OEMモデルも多くラインナップしており、選択肢は豊富。

後席にスライドドアを採用している車も多く、子育てファミリーの強い味方になってくれるモデルばかりだ。
 

ダイハツ トール▲コンパクトカーの中にはスライドドアを備えているモデルも! 小さなボディからは想像できない広大な車内空間が広がる。写真はダイハツ トール(初代・現行型)

【3】デザインフルなコンパクトカー
アウトドア映えして人気なSUVや、オシャレ感の高い輸入車などがラインナップ。

「車は小さい方が良い、だけどデザインにもこだわりたい!」というわがままなニーズにしっかり応えてくれる。
 

ダイハツ ロッキー(初代・現行型)▲特に人気の高いSUVタイプのコンパクトカーもラインナップ! 写真はダイハツ ロッキー(初代・現行型)

【4】80万円以下コンパクトカー
「とにかく安くコンパクトカーを買いたい!」という人におすすめできるのがこちら。80万円以下で手に入れることができるにもかかわらず、これまで多くの人に支持されてきた人気モデルもラインナップする。

すでに新車では買えないモデルばかりなので、想像もしなかった選択肢が見つかるはず!
 

日産 ノート(2代目)▲すでに生産を終えているため中古車でしか買えないが、その分安く手に入れることができるモデルも! 写真は日産 ノート(2代目)

【5】超小型コンパクトカー
この記事ではコンパクトカーの全長の定義を「4.2m以下」としたが、それよりもさらに短い「全長3m以下」の、要するに「とんでもなく小さい!」コンパクトカー。

全長は軽自動車規格よりも短いが、排気量は軽自動車以上だから、キビキビと街中を走ることができる。
 

トヨタ iQ(初代)▲全長3mを切るような超小型コンパクトカー。入り組んだ場所もスイスイ進むことができる。写真はトヨタ iQ

それではこれから、タイプ別にコンパクトカーのおすすめを合計20車種紹介する。モデルの特徴や中古車価格を比較して、自分にぴったりの1台を見つけよう! また、記事の最後には「人気ランキング」も掲載、こちらもぜひ参考にしてほしい。
 

 

燃費の良いコンパクトカーおすすめ5選

燃料代を節約することでランニングコストを抑えることができる、燃費性能の高さがウリの5モデルを紹介!
 

1|トヨタ アクア(2代目・現行型)
低燃費性能が向上したハイブリッド専用車の2代目

●生産期間:2021年7月~生産中
●中古車平均価格:231万円
●新車時価格:198万~259.8万円
 

アクア(2代目・現行型)▲新しいバッテリー(バイポーラ型ニッケル水素電池)の採用により、アクセルレスポンスが向上し、低速からリニアでスムーズな加速が可能になった。電気だけでの走行可能速度域も旧型より拡大されている

コンパクトクラスのハイブリッド専用車がトヨタ アクアだ。2代目となる現行型は低燃費にさらに磨きをかけ、WLTC燃費で29.3~35.8km/Lまで向上。また、アクセルペダルを緩めるだけで滑らかに減速するので、アクセルとブレーキペダルの踏み替えが減る「快感ペダル」が採用されるなど、電動車らしい軽快な走りと、低燃費が両立された。

さらに全車に標準装備された最新のトヨタ・セーフティ・センスによって、高速道路ではアクセルとブレーキを車が制御し、ステアリング操作もアシストしてくれる。到着した先では同じく標準装備されているAC100V・1500Wのコンセントを使って電気ポットやドライヤーなどの家電を使うこともできる。

パワートレインは1.5Lとモーターを組み合わせたハイブリッドシステムのみ。2WDの他、初代にはなかった4WD(電気式4WD)も設定されたので、雪の降る地域でも安心して乗ることができる。
 

アクア(2代目・現行型)▲10.5インチ大型ディスプレイオーディオを採用。センターコンソールには充電ケーブルがすっきり格納できる

原稿執筆時点での掲載台数は約520台。平均価格は約231万円で、登録済未使用車が2割以上を占めていることもあり、平均走行距離は約6300kmと短い。走行距離1万km以下でも支払総額190万円以下から狙うことができる。
 

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トヨタ アクア(2代目・現行型)×全国
 

2|日産ノート(3代目・現行型)
進化した「e-POWER」や「プロパイロット」など、最新技術を搭載

●生産期間:2020年12月~生産中
●中古車平均価格:216.6万円
●新車時価格:203万~298万円
 

ノート(3代目・現行型)▲第1世代のe-POWERはアクセルのオン・オフだけで停止も可能な「ワンペダル」技術が採用されたが、現行型の第2世代では運転のしやすさが考慮され、停止までできないようになった。また、発電(エンジン稼働)タイミングの工夫により、車内の静粛性も高められている

エンジンで発電してモーターで走る「e-POWER」を搭載しているコンパクトカーが、ノートだ。旧型である2代目の途中から搭載されるようになり、現行型の3代目では第2世代へ進化したe-POWERのみを搭載。WLTC燃費は23.8~29.5km/Lだ。

一方、同車のもうひとつの特徴である「プロパイロット」も進化している。高速道路ではアクセル・ブレーキを車が制御し、ステアリング操作もアシストしてくれるこのシステムは、現行型ではナビと連携し、速度制限の変化に伴う設定速度の切替や、カーブの大きさに応じた減速を支援してくれる。

発電機に徹するエンジンの排気量は1.2L。これにモーターが組み合わされる。駆動方式は前輪で走る2WDの他、4WDもラインナップされた。前後輪をモーターで緻密に制御する4WDは、雪道などの滑りやすい路面だけでなく、ワインディングでもスムーズに加減速することができる。
 

ノート(3代目・現行型)▲小型のシフトレバーが乗るセンターコンソールは、下が空洞になったブリッジ型。大型の収納として活用できる。ナビやスマホ連動オーディオ機能、Wi-Fi機能など多機能なNissan Connectナビゲーションシステムは一部グレードにオプションで用意されている

原稿執筆時点での掲載台数は約880台。平均価格は約217万円で、平均走行距離は約8900kmと短い。走行距離1万km以下でも支払総額160万円から狙うことができる。
 

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日産ノート(3代目・現行型)×全国
 

3|ホンダ フィット(4代目・現行型)
広めの室内空間と低燃費を備た5タイプから好みを選べる

●生産期間:2020年2月~生産中
●中古車平均価格:189.9万円
●新車時価格:155.8万~286.7万円
 

フィット(4代目・現行型)▲歴代同様、後席の座面を跳ね上げて背の高い荷物も載せることができる。ハイブリッドモデルは、基本モーターで走り、エンジンの方が効率的な場合はエンジンで、という具合。写真は「ホーム」

このサイズにしては広めの室内空間と低燃費、使い勝手の良さから人気を得ていた歴代フィット。現行型はいたずらに室内を広げずに「心地よさ」を加えて登場した。

数値には表れにくい「心地よさ」だが、例えば新開発のシート構造により乗り心地が向上し、フロントガラスを支えるピラー(柱)の構造の工夫で、前方視界がスッキリするなど、細かな部分まで「心地よさ」が追求されている。

好みに合わせて5タイプから選べるのも現行型の特徴だ。シンプルな「ベーシック」、ナチュラルな「ホーム」、アクティブな「ネス」、アウトドアシーンに似合う「クロスター」、高級感のある「リュクス」がある。

先進安全運転支援システムの「ホンダセンシング」は全車標準装備。ライバル同様、アクセル・ブレーキ操作の自動制御とステアリングアシスト機能で高速道路での運転が楽になる。

パワートレインは1.3Lエンジン×CVTと、1.5L+2つのモーターという構成のハイブリッド(e:HEV)の2つ。WLTC燃費は16.0~30.2km/Lだ。駆動方式は2WDと4WDがある。
 

フィット(4代目・現行型)▲センターコンソールBOXは脱着が可能で、ディーラーオプションにある別の収納ボックスなどに取り替えることができる。2021年6月の一部改良でナビの地図の自動更新や、車内Wi-Fi機能などを備えた「ホンダトータルケアプレミアム」が設定された

原稿執筆時点での掲載台数は約2000台と豊富。平均価格は約190万円で、平均走行距離は約1万3000kmだ。走行距離1万km以下でも支払総額150万円から狙うことができる。
 

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ホンダ フィット(4代目・現行型)×全国
 

4|トヨタ ヤリス(初代・現行型)
軽快なハンドリングと、クラストップレベルの低燃費を両立

●生産期間:2020年2月~生産中
●中古車平均価格:168万円
●新車時価格:139.5万~254.8万円
 

ヤリス(初代・現行型)▲ハイブリッド車にはAC100V・1500Wのコンセントがオプションで用意された。これを備えれば旅先や災害時などに電気ポットやドライヤーを使うことができる

軽快なハンドリングと、クラストップレベルの低燃費を目指した新型車がヤリスだ。そのポテンシャルを生かしたモータースポーツ用のGRヤリスが用意されたほど、軽快な走りを楽しめる。その一方で、WLTC燃費は19.2~36.0km/Lだ(GRヤリスを除く)。

用意されたパワートレインは1Lと1.5Lのエンジン、さらに1.5L+モーターのハイブリッドシステムという3種類。エンジン車にはCVTが組み合わされる他、軽快なハンドリングを楽しめるように1.5L車のみ6速MTも用意された。4WDは1.5L車とハイブリッド車に設定され、ハイブリッド車の4WDは前後輪をモーターで制御する電気式となる。

デビュー時から高速道路などでアクセル・ブレーキを車が制御し、ステアリング操作もアシストしてくれる機能がハイブリッド車と1.5LのCVT車に標準装備されたが、2021年5月の一部改良で、前方車が止まると自車も止まる全車速対応になった。
 

ヤリス(初代・現行型)▲スマートフォンと連携するディスプレイオーディオは全車に標準装備されている。2022年8月にドライブレコーダー付きインナーミラーが設定された

原稿執筆時点での掲載台数は約1530台。平均価格は168万円で、平均走行距離は約1万5000km。走行距離1万km以下でも支払総額110万円から狙うことができる。
 

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トヨタ ヤリス(初代・現行型)×全国
 

5|トヨタ パッソ(3代目・現行型)
2つのボディバリエーションから選べる街乗りコンパクトカー

●生産期間:2016年4月~生産中
●中古車平均価格:98.2万円
●新車時価格:115万~190.3万円
 

パッソ(3代目・現行型)▲デビュー時の先進安全運転技術はダイハツのスマートアシストIIが設定された。2018年10月のマイナーチェンジで、ハイ/ロービーム自動切替機能も含むスマートアシストIIIへ進化し、全車に標準装備された

ダイハツが開発・生産しているブーンのトヨタ向けOEM車がパッソだ。デビュー時(2016年)のJC08モード燃費28.0km/Lは、当時の軽自動車を除くガソリンエンジン車トップの低燃費だった。現在の新車のWLTC燃費は19.0~21.0km/L。

パワートレインは1L×CVTのみで、2WDと4WDがある。軽自動車じゃちょっとパワーが物足りないけれど、大きな車は運転が不安、という人に向けた全長約3.7mの街乗りコンパクトカーで、取り回しやすいよう、最小回転半径は4.6mと軽自動車なみに抑えられている。

その一方で、効率的なパッケージングにより当時のクラス最長の前後乗員間距離、つまり後席のゆとりを確保。街乗りといっても後席に人を乗せることに十分配慮された1台だ。

ボディバリエーションが2つあるのがブーンの特徴のひとつ。シンプルな「X」グレードと、ファニーな顔つきの「モーダ」が用意されている。2018年10月のマイナーチェンジで、特にモーダはグリルが大開口になっている。
 

パッソ(3代目・現行型)▲エクステリア同様、インテリアも主に2種類あり、シンプルな「X」に対して、「モーダ」はインパネにシルバー加飾や、グレージュとマゼンタのアクセントカラーが備わる。シート地もモーダの方は上質感が演出されている

原稿執筆時点でのパッソの掲載台数は約1680台。平均価格は約98万円で、平均走行距離は約3万km。走行距離1万km以下でも支払総額80万円から狙うことができる。
 

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トヨタ パッソ(3代目・現行型)×全国
 

室内の広いコンパクトカーおすすめ5選

小さなボディながらも広い車内空間を持つ、ファミリーにもおすすめできる5モデルを紹介しよう。
 

6|トヨタ ルーミー(初代・現行型)他
取り回しやすさと、広々とした室内を両立させたハイトワゴン

●生産期間:2016年11月~生産中
●中古車平均価格:148.5万円
●新車時価格:146.3万~209万円
 

ルーミー(初代・現行型)▲デビュー時のルーミーは、現在のカスタムのような堂々とした大きなフロントグリルを備えたモデルのみだったが、2020年9月のマイナーチェンジで従来のタンクのようなデザインがノーマルグレードに、従来のルーミーのようなデザインはルーミーカスタムとなった

ホンダ N-BOXをはじめとした軽ハイトワゴンになぞなえるならば、“コンパクト”ハイトワゴンと呼べるのがトヨタルーミーだ。上記ブーン同様、ダイハツが開発・生産したトールのOEM車となる。同じくスバルへのOEM車がジャスティだ。

後席は両側スライドドアとなり、一部グレードを除き両側とも電動となる。全長約3.7mながら前後乗員間距離は1105mmと、ブーン以上の後席のゆとりを確保。また、最小回転半径は軽自動車なみの4.6mに抑えられるなど、街中で取り回しやすさと、広々とした室内を両立させている。

電動スライドドアは閉まりきる前にボタンを押せば自動でロックがかかる機能を装備。また、後席は240mmスライドできるので荷物に応じてラゲージをアレンジできるなど、使い勝手が工夫されている。

パワートレインは1Lと1Lターボの2種類があり、1L車は2WDと4WDが、1Lターボ車は2WDが設定されている。

デビュー時にはエクステリアデザインが異なるタンクも用意されていたが、2020年9月のマイナーチェンジでルーミーに一本化された。
 

ルーミー(初代・現行型)▲リアシートを最大限前へスライドさせると、ラゲージに5名分の機内持ち込み用スーツケースを4つ積める。後席シートはリクライニング可能で、前に倒すと床にダイブするように下がるので、傾きのないフラットな空間を作ることができる
タンク(初代)▲フロントデザインが異なるタンク。こちらはすでに生産を終え。ルーミーに一本化された
トール(初代・現行型)▲ダイハツから発売されているトール
ジャスティ(初代・現行型)▲スバルから発売されているジャスティ

原稿執筆時点でのルーミー&タンクの掲載台数は合わせて5000台以上と豊富。平均価格は140万円前後で、平均走行距離は約2万9000km。走行距離1万km以下でも支払総額120万円から狙うことができる。

トールについてはルーミー&タンクには劣るものの、1000台以上の掲載があり、こちらも豊富な状況。走行距離や価格帯もほぼ変わらない。

一方で、ジャスティは50台ほどと圧倒的に少ないため、特にこだわりがなければ4車種同時に検討するのが良いだろう。
 

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トヨタ ルーミー(初代・現行型)×全国

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トヨタ タンク(初代)×全国

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ダイハツ トール(初代・現行型)×全国

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スバル ジャスティ(初代・現行型)×全国
 

7|スズキ ソリオ(4代目・現行型)他
ライバルより広い室内を備え、マイルドハイブリッドもあるハイトワゴン

●生産期間:2020年12月~生産中
●中古車平均価格:191万円
●新車時価格:151.6万~224.6万円
 

ソリオ(4代目・現行型)▲ソリオは伸びやかなフォルムを、ソリオバンディットは圧倒的な存在感が表現された。なお、ソリオバンディットはマイルドハイブリッド車のみとなる

“コンパクト”ハイトワゴンと呼びたくなるジャンルを開拓したのがスズキ ソリオだ。初代は2005年に登場し、現行型で4代目。上記“トヨタ連合”という強力なライバルの出現に対し、現行型はボディサイズが少しだけ拡大され、旧型より広々とした室内を実現した。

その結果、前後乗員間距離こそ未公開なものの、上記ライバルの室内長が2180mmなのに対し、ソリオは2500mm。室内高も1355mmに対して1365mmなど、ライバルを上回っている。一方、最小回転半径はライバルより大きい4.8mだ。

後席には両側スライドドアが備わり、一部グレードは両側とも電動となる。ライバル同様、閉まりきる前にボタンを押せば自動でロックがかかる機能も用意されている。また、後席のスライド量は165mmとライバルより劣るが、ラゲージ側からもスライドできるので、荷物に合わせてラゲージをアレンジしやすい。

パワートレインは1.2Lエンジンと、同エンジンに小型モーターを組み合わせたマイルドハイブリッドの2種類。いずれもCVTが組み合わされ、2WDと4WDがある。

一方、ボディバリエーションはより押し出し感の強いソリオバンディットと、OME車として三菱 デリカD:2もある。
 

ソリオ(4代目・現行型)▲5名乗車時でも35Lスーツケースを5つ積める他、助手席背もたれを前に倒すと長尺物も載せられる
デリカD:2(3代目・現行型)▲こちらはOEM版のデリカD:2。フロントデザインがソリオとは異なる

原稿執筆時点でのソリオの掲載台数は約750台。平均価格は約191万円で、平均走行距離は約8600km。走行距離1万km以下がほとんどで、支払総額150万円から狙うことができる。

一方のデリカD:2は、掲載台数が30台ほどとかなり少ない。特に強いこだわりがなければ、ソリオとともに同時検討することがおすすめだ。
 

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スズキ ソリオ(4代目・現行型)×全国

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三菱 デリカD:2(3代目・現行型)×全国
 

8|トヨタ ポルテ(2代目)
アルファードより大開口のスライドドアを助手席側に装備

●生産期間:2012年7月~2020年12月
●中古車平均価格:60.6万円
●新車時価格:145万~224.4万円
 

ポルテ(2代目)▲開口幅1020mm×開口高1250mmというアルファードより広い大型スライドドアを助手席側に備える。ちなみに、車名の「ポルテ」はフランス語で「扉」の意味

「誰でも使いやすい」を念頭に開発された“プチバン"がポルテ。初代は助手席に、前席と後席へ同時に乗降できて便利な大開口の1枚スライドドアを装備して登場した。今回紹介する2代目も、この画期的な助手席側大開開口スライドドアというスタイルを継承している。同時に兄弟車のスペイドも登場した。

車内には助手席前のアッパーボックスにティッシュボックスを収納すると、下からティッシュを引き出せたり、初代に引き続き傘立ても用意されるなど、アイデア収納がたくさん備えられた。

また、一部グレードは後席の座面を跳ね上げると、ベビーカーを畳まずに車内に載せられるため、子育てファミリーにも人気が高い。

搭載されるパワートレインは1.3Lか1.5LのガソリンエンジンにCVTの組み合わせ。2WDと、1.5L車のみ4WDが用意されている。
 

ポルテ(2代目・絶版)▲内装色は明るいベージュ系とブラック系の2種類が用意された。なお、グレードによって前席シートがセパレートまたはベンチシートとなるので、購入時に注意

原稿執筆時点でのポルテの掲載台数は約650台。平均価格は約61万円で、平均走行距離は約5万8000km。走行距離5万km以下で、支払総額50万円から狙うことができる。
 

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トヨタ ポルテ(2代目)×全国
 

9|スズキ ソリオ(3代目)他
“コンパクト”ハイトワゴンの3代目には、ハイブリッドも用意されていた

●生産期間:2015年8月~2020年11月
●中古車平均価格:123.5万円
●新車時価格:145.5万~222万円
 

ソリオ(3代目・旧型)▲助手席側の後席スライドドアはワンアクションで開閉する「ワンアクションパワースライドドア」が全車に標準装備されている

両側スライドドアを備えた“コンパクト”ハイトワゴンのパイオニアであるソリオの、3代目。2代目が軽自動車のパレットのプラットフォームを利用したのに対し、3代目では小型乗用車専用に新設計されたプラットフォームが用いられたことで、乗り心地やハンドリングが向上している。

室内長が4代目(現行型)より長い2515mmあるなど室内空間は広々としている。最小回転半径4.8mは4代目(現行型)と同じだ。

ボディバリエーションは、より押し出し感の強いソリオバンディットと、OME車として三菱 デリカD:2もある。

当初搭載されたパワートレインは、1.2Lエンジンと、1.2Lエンジンに小型モーターを合わせたマイルドハイブリッドの2種類。いずれもトランスミッションはCVTとなる。さらに翌2016年11月には駆動用モーターを備え、モーターのみでも走れるハイブリッドモデルも追加された。こちらのトランスミッションは2ペダル5速MTの5AGSが組み合わされている。

 

ソリオ(3代目・旧型)▲オプション設定されていた「全方位モニター付きメモリーナビゲーション」は、駐車時などに自車を俯瞰で見られたり、スマートフォンとの連携機能が備わる。後席はスライド&リクライニング機能付き。ラゲージ側から簡単に後席を倒すことができる
デリカD:2(2代目・旧型)▲こちらはOEMの三菱 デリカD:2

原稿執筆時点でのソリオの掲載台数は約1380台。平均価格は約124万円で、平均走行距離は約4万8000km。走行距離5万km以下で、支払総額90万円から狙うことができる。

一方のデリカD:2の台数は220台程度とだいぶ少なくなるものの、平均価格などは大きく変わらない。デザインにこだわりがなければソリオと合わせて検討するようにしよう。
 

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三菱 デリカD:2(2代目・旧型)×全国
 

10|日産 キューブ(3代目)
リラックスして過ごせるよう、広い室内空間を備えた癒やし系

●生産期間:2008年11月~2020年3月
●中古車平均価格:42.5万円
●新車時価格:144.9万~245.4万円
 

キューブ(3代目)▲四角いけれど角が丸みを帯びたデザイン。サイドウインドウも角が丸くなっていて、写真立てを思わせる。バックドアは一般的な跳ね上げ式ではなく、横開きが採用されている

リラックスして過ごせる広い室内のあるコンパクトカーとして、一時代を築いた日産 キューブ。2020年で生産が終了した3代目をもって、その歴史を閉じたが、今もその癒やし系キャラクターは魅力的ではないだろうか。

流行のハイトワゴン系と比べると全高はやや低く、室内長も1900mmとそこそこ広いという数値だが、そもそも広さを強調する車ではなく、リラックスして過ごせる空間を求めた結果室内が広くなったと見るべきだろう(初代は違ったが)。また、後席もスライドドアではなく、通常のヒンジ式ドアとなる。

むしろソファのようなシートや障子のようなルーフシェード、様々な所に潜む波紋のデザイン、サッと小物を収納できるように備えられたゴムバンドなど、リビングで過ごしているかのような感覚になれるのが、この車の最大の魅力だろう。

パワートレインは1.5L×CVT。2WDと4WDがある。

約12年間販売されていたにも関わらず、一部機能の改良などはあるものの、デザイン変更はない。それだけ完成されたデザインと言うこともできる。
 

キューブ(3代目・絶版)▲ジャグジーをモチーフにしたという室内空間は、インパネ形状をはじめ曲線が乗員を優しく囲う。シートもラウンドしていて、座る人を包み込むデザインになっている

原稿執筆時点での掲載台数は約1350台。平均価格は約43万円で、平均走行距離は約6万9000km。走行距離5万km以下でも、支払総額50万円から狙うことができる。
 

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デザインフルなコンパクトカーおすすめ5選

魅力的な外装・内装デザインをもつコンパクトカーを5モデル紹介しよう。
 

11|トヨタ ライズ(初代・現行型)/ダイハツ ロッキー(初代・現行型)
積載量クラストップなど、日常からアウトドアまで使える1台

【ライズ】
●生産期間:2019年11月~生産中
●中古車平均価格:201.3万円
●新車時価格:167.9万~232.8万円

【ロッキー】
●生産期間:2019年11月~生産中
●中古車平均価格:207.4万円
●新車時価格:166.7万~242.2万円
 

ライズ(初代・現行型)▲ダイハツの新世代の車づくり、「DNGA」の第2弾商品となるコンパクトSUVがトヨタ ライズ(右)&ダイハツ ロッキー(左)。フロントのデザインがやや異なる

力強いSUVデザインでまとめられたトヨタ ライズ。ダイハツ ロッキーのトヨタ向けOEM車で、生産はダイハツが担当している。全長4m以下ながら、ラゲージ容量はクラストップレベルの369Lもあり、買い物はもちろん、人気のキャンプ需要にも十分応えられる。

デビュー時に用意されたエンジンは1Lターボ。これにCVTが組み合わせられた。

2WDと4WDがあり、アウトドアによく出かけたり、積雪地で暮らしているなら4WDがおすすめだ。「ダイナミックトルクコントロール4WD」と呼ばれるこの4WDは通常は前輪を駆動させ、状況に合わせて後輪にトルクを配分してくれるので滑りやすい路面でも安心して走行できる。

2021年11月にハイブリッドモデルが追加された。1.2Lエンジンを発電用に使ってモーターで走るという、日産のe-POWERと同じ考え方のハイブリッドシステムだ。こちらは2WDのみとなる。併せてガソリン車の2WD車は新開発された1.2Lエンジンに切り替えられている。
 

ライズ(初代・現行型)▲廉価グレードを除き液晶ディスプレイメーターや、パイピング加工されたシートが備わる。4WD全車と、2WDの最上級グレードには前席ヒートヒーターが標準装備となる

原稿執筆時点でのライズの掲載台数は約2080台。平均価格は約201万円で、平均走行距離は約1万8000km。走行距離3万km以下で、支払総額150万円から狙うことができる。

一方のロッキーは900台程度とライズの半分以下だが、それでも豊富と言って良いだろう。掲載される物件の年式や走行距離などは大きく変わらない。
 

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12|スズキ ジムニーシエラ(4代目・現行型)
このクラスで並ぶもののいない、最強オフローダー

●生産期間:2018年7月~生産中
●中古車平均価格:271.1万円
●新車時価格:59.9万~260.7万円
 

ジムニーシエラ(4代目・現行型)▲ジムニーに対してオーバーフェンダーを備えて、トレッド(左右輪の距離)が広げられたため、高速道路などでの走行安定性はジムニーより高い。バンパー形状の微妙な違いで全長もジムニーシエラの方が少し長く、最低地上高もジムニーより5mm高い210mmとなる

「ジムニーにしか行けない道がある」といわれるほど、小さなサイズと高い悪路走破性が賞賛されている軽自動車、スズキ ジムニー。そのジムニーにオーバーフェンダーを備え、排気量の大きなエンジン(1.5L)を搭載したモデルがジムニーシエラだ。トランスミッションは5速MTと4速ATが用意されている。ちなみに、軽自動車規格のない海外ではジムニーシエラがジムニーとして販売されている。

現行型は歴代ジムニー/ジムニーシエラの伝統である、ラダーフレーム構造やFRレイアウト、副変速機付きパートタイム4WD、3リンクリジッドアクスル式サスペンションを継承。継承といっても、例えばラダーフレームは新たに設計されているなど、悪路走破性能はさらに磨きがかけられている。

また、ジムニーシリーズ初の衝突被害軽減ブレーキを含む「スズキセーフティサポート」が用意されたのもポイントだろう。ラゲージも、一部グレードを除きリアシートバックとラゲージ床が樹脂化されたので、濡れたり汚れた物を入れても、掃除が簡単で済む。ますますアウトドアの相棒として使いたくなる1台になった。
 

ジムニーシエラ(4代目・現行型)▲直線基調のインパネ形状のため、傾斜地などでの車両姿勢を把握しやすい。スイッチ類など操作部は光の反射を抑え、小キズも目立ちにくいシボ加工が施されている

原稿執筆時点での掲載台数は約894台。平均価格は約271万円と、新車時価格より高いプレミアム相場となっている。平均走行距離は約9800km。走行距離1万km以下で、支払総額220万円から狙うこともできるが、大半は登録済未使用車となる。
 

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13|マツダ MAZDA2(初代・現行型)
コンパクトカーの常識を覆す、高いクオリティの内外装

●生産期間:2019年9月~生産中
●中古車平均価格:153.2万円
●新車時価格:145.9万~277.8万円
 

MAZDA2(初代・現行型)▲2023年1月のマイナーチェンジで、ボディカラー11色×インパネカラー3色×ホイールキャップカラー6色が用意され、前198通りのカラーコーディネーションから好みの1台を選ぶことができるようになった

一部改良を機に、「デミオ」から海外名称の「MAZDA2」に切り替えられた、マツダのエントリーモデル。「価格の安い小さな車は性能もそれなり」というこれまでの常識を打ち破る新しいコンパクトカーとして開発されたデミオゆえ、名前が変わってもエレガントな内外装が大きな特徴のひとつだ。

そのため、例えばインテリアは光の移ろいで表情の変わるブルーグレーを基調に、スエード調人工皮革のグランリュクスを用いたレザー仕様や、深いネービーブルーが基調の上級ファブリック仕様、ブランとブラックでシックな印象の標準ファブリック仕様など、厳選された素材によって上質な空間に仕上げられている。

また、「人馬一体」の走りが楽しめるのも、この車を含めマツダ全車の魅力のひとつだろう。MAZDA2と名前が変わった際に、サスペンションが改良され、車の滑らかな動きや乗り心地の向上が図られた。

パワートレインは1.5Lガソリンエンジンと、1.5Lディーゼルターボエンジン。特にディーゼルはこのクラス唯一の採用となる。組み合わされるトランスミッションは6速ATと6速MT。2WDと4WDがある。

2023年1月のマイナーチェンジで、フロントグリルやバンパーが大幅に変更されている。
 

MAZDA2(初代・現行型)▲一部グレードを除き、スマホ連動オーディオを含むマツダコネクトが標準で装備されている。ディーラーで専用SDカードを購入すればナビ機能も使用できる

原稿執筆時点での掲載台数は約450台。平均価格は約153万円で、平均走行距離は約1万6000km。走行距離1万km以下で、支払総額120万円から狙うことができる。
 

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14|フィアット 500(3代目・現行型)
世界中から愛されるこのキャラは、歴史に名を刻むこと間違いなし!?

●生産期間:2008年3月~生産中
●中古車平均価格:99.5万円
●新車時価格:179万~324万円
 

500(3代目・現行型)▲1957年に登場した名車の復活モデルとなる3ドアハッチバック。初代のテイストを損なわないようにデザインされたという、丸みを帯びた可愛らしいフォルムやプレスライン、丸型ヘッドランプなどのモチーフを生かしつつ、現代的にアレンジされたスタイリングをもつ

約15年間販売されていて、すでに後継モデルである電気自動車の500eが並行して販売されているにも関わらず、いまだ唯一無二の存在感を放ち続けるフィアット 500(チンクエチェント)。歴代同様、歴史に残る名車になりそうだ。

そのキャラクターを生かした特別仕様車が、これまでに約100種類近く発売されているのは、この車ならでは。ボディカラーからシート素材に至るまで異なる特別仕様車ゆえ、同じ500と街で会っても、どこかしら「他人の500とは違う」と感じることができるはずだ。

デビュー時は1.4Lエンジンもあったが、2016年1月のマイナーチェンジ以降は0.9Lターボと1.2Lの2種類が用意されている。組み合わされるトランスミッションは、AT免許でも乗れる2ペダルの5速MT。変速のたびに一瞬トルクが抜けるためギクシャクするが、慣れるとこの動きさえこの車の魅力に思えてくるから不思議だ。

なお、特別仕様車の中には5速MT車もあるので、小さなエンジンのパワーをMTで最大限引きだして小気味よい走りを楽しみたい人は、チェックしてみよう。
 

500(3代目・現行型)▲2018年9月の一部改良で、スマホ対応の最新インフォテインメントシステムが採用された。ドライブ中にスマホ経由で音楽を楽しめるのはもちろん、スマホのナビアプリも使える

原稿執筆時点での500の掲載台数は約1120台。平均価格は約100万円で、平均走行距離は約4万5000km。走行距離3万km以下でも、支払総額50万円から狙うことができる。
 

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15|ルノー トゥインゴ(3代目・現行型)
パリの狭い路地や坂道を走り回れる1台として開発された

●生産期間:2016年9月~生産中
●中古車平均価格:162.9万円
●新車時価格:169万~270万円
 

トゥインゴ(3代目・現行型)▲5ドアモデルだが、後席のドアノブをサッシ(窓枠部分)に隠して3ドアモデルのように見せている。リアゲートは1枚ガラスが覆うようなデザインが採用されている

コンパクトカーの多いフランス車の中から、パリの細い路地や急な坂道でも走りやすいトゥインゴを取り上げたい。

同社の往年の名車である5(サンク)のエッセンスと、最新のルノーデザインが軽自動車よりひと回り大きい程度のサイズにギュッと詰め込まれた。多くのパーツを共有していた、いわゆる“兄弟車”のスマートフォーフォーはすでに販売が終了しているが、トゥインゴはいまだ現役だ。ボディバリエーションは通常の5ドアハッチバックに加えて、オープンエアが楽しめるキャンバストップモデルもある。

最大の特徴は、エンジンをリアに積んで後輪を駆動させるRRレイアウトにある。これにより、フロントにエンジンがない分前輪の切れ角を大きくすることができるから、パリの狭い街を走り回りやすいというわけだ。最小回転半径は一般的な軽自動車を下回る4.3m。

デビュー時は0.9Lターボに、6速AT(デュアルクラッチ式2ペダルMT)と、エンジン出力が高められたグレードには5速MT車も設定されていた。2019年8月のマイナーチェンジで0.9L×6速ATのみとなったが、2020年2月に1L×5速MTモデルが追加された。
 

トゥインゴ(3代目・現行型)▲RRレイアウトは室内を広くできるというメリットもあり、乗れば数値以上の広さが感じられるはずだ。2019年11月のマイナーチェンジでスマホ連動の7インチタッチスクリーンが搭載された

原稿執筆時点での掲載台数は約230台。平均価格は約163万円で、平均走行距離は約2万6000km。走行距離1万km以下でも、支払総額180万円から狙うことができる。
 

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80万円以下コンパクトカーおすすめ3選

生産が終了し現在は中古でしかかえないが、その分手頃な価格で狙うことができる3モデルを紹介しよう。
 

16|日産 ノート(2代目)
エンジンで発電してモーターで走る「e-POWER」で大ヒット

●生産期間:2012年9月~2020年11月
●中古車平均価格:108.7万円
●新車時価格:125万~281.3万円
 

ノート(2代目・旧型)▲ラゲージ容量は330Lで、当時のライバルであるフィット(363L)には及ばないものの、5名乗車時でもベビーカーを収納できる。ガソリン車とe-POWER車とも4WDもあり、e-POWERの4WDは後輪にモーターを備えたモーターアシスト方式が採用された

同社のマーチより広い室内と、使い勝手の良いラゲージを備えていたノート。2代目(旧型)のデビュー時は、ちょうど上質なコンパクトセダンのティーダが絶版になるタイミングだったため、ティーダのユーザー層も取り込むために上質感のあるインテリアが与えられた。

デビュー当初のパワートレインはスーパーチャージャー付き1.2L×CVTと、1.2L自然吸気×CVTの2種類。荷物をたくさん積むこともあるキャラクターに合ったパワフルなエンジンで、燃費も良く、ガソリン車としてはクラストップ(一部グレード)だった。とはいえ、ハイブリッド専用車のトヨタ アクアやハイブリッドモデルのあるホンダ フィットという当時のライバルに対して、燃費も、それに応じて販売台数もかなわなかった。

しかし2016年11月に、エンジンで発電してモーターで走る「e-POWER」を搭載したモデルが追加されると大ヒット。クラス年間トップの販売台数を幾度も獲得するまでになった。ちなみに、現行型の第2世代e-POWERに対し、こちらは第1世代となるが、現行型とは違い、アクセルペダルのオン/オフだけで停止もでき、“電動車”色が強いのはこっちの方だ。
 

ノート(2代目・旧型)▲e-POWER車にはエンジンが発電中か待機しているかがわかる専用メーターが備わる。また、e-POWER登場時に自車を俯瞰で見られるアラウンドビューモニターが用意され、全車フラットボトムタイムのステアリングとなった

原稿執筆時点での掲載台数は約6580台。平均価格は約109万円で、平均走行距離は約4万4000km。掲載台数の1/3程度にあたる2000台近くが、総額80万円以下で狙うことができお買い得と言える。

なお、数は少ないもののe-POWER車もこの価格帯から狙うことができる。
 

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17|日産 マーチ(4代目)
歴代の「フレンドリー」を受け継ぐ、日産を代表するコンパクトカー

●生産期間:2010年7月~2022年12月
●中古車平均価格:47.1万円
●新車時価格:100万~356.4万円
 

マーチ(4代目)▲世界160ヵ国の路面に対応するとした新開発のサスペンションを装備。2013年6月のマイナーチェンジでフロントグリルの「V」字がメッキ加飾された

長きにわたり作られてきた日産を代表するコンパクトカー。4代目であるこのモデルは歴代マーチのDNA「フレンドリー」を受け継ぎながら、当時のクラストップとなる低燃費を実現するなど時代に沿った最新性能を備えて登場した。

初めての1台に選ばれることが多かったマーチゆえ、4代目では、そうした人々に “フレンドリー”な車として、シートポジションの取りやすさや視界の広さなど基本性能が磨かれた。

さらに、運転に不慣れな人が駐車時の切り返しでタイヤの向きがわからなくなった場合も安心出できるよう、一部グレードのメーターディスプレイには、タイヤの向きやステアリングの切れ角などを表示。同じく一部グレードには毎日の挨拶や記念日を表示する機能が備えられた。

搭載されたパワートレインは1.2L×CVT。2WDと、モーターアシスト式の4WDがある。

2020年7月には衝突被害軽減ブレーキが標準装備されたが、2022年8月で生産が終了。ちょい広のノートや軽自動車のデイズなどにバトンを渡す格好で、その歴史に幕を下ろした。
 

マーチ(4代目)▲デビュー時、キーレスエントリー機能やオートライトシステムは一部グレードに標準装備。インテリアカラーはブラック/アイボリー、ナチュラルグレー、ブラックの3種類用意された

原稿執筆時点での掲載台数は約1050台。平均価格は約47万円で、平均走行距離は約5万km。走行距離3万km以下でも、支払総額40万円から狙うことができる。
 

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18|フォルクスワーゲン ポロ(5代目)
クラス水準を超えるクオリティを実現

●生産期間:2009年10月~2018年2月
●中古車平均価格:78.1万円
●新車時価格:199.9万~337.9万円
 

ポロ(5代目・旧型)▲年々車が拡大していくのはポロも同様で、この5代目ではギリギリ5ナンバーサイズに収まったが、6代目(現行型)ではついに車幅が1700mmを超えた。その意味でも5代目は“エントリーモデル”として貴重かもしれない

up!が登場するまでフォルクスワーゲンのエントリーモデルという役割を果たしてきたポロ。エントリーモデルといっても、特にこの5代目以降は、プレミアムコンパクトと呼ばれるにふさわしい質感や性能を備えている。

デザインしたのは、アルファロメオ 156をデザインした後、アウディやフォルクスワーゲンのデザインを統括する地位にいたワルター・デ・シルヴァ。彼の描いたフォルムを、同社は精緻な作り込みで高品質なポロに仕上げた。

前期型は3種類の1.4Lターボと1.2Lターボが設定され、2014年8月以降の後期型は1.2Lターボと1.4Lターボ、1.8Lターボ、1Lターボ(300台限定)が設定されている。トランスミッションはいずれも7速AT(デュアルクラッチ式2ペダルMT)だが、後期型のスポーツモデルGTIには6速MTも用意された。

2014年8月のマイナーチェンジでは衝突被害軽減ブレーキや、ステアリングアシスト機能こそないが全車速追従機能付きACCが標準装備された。このクラスでの採用は比較的早いと言える。
 

ポロ(5代目・旧型)▲デビュー時から外部入力端子付きのオーディオを標準装備。2014年8月のマイナーチェンジでは、タッチスクリーンを備え、スマートフォン連携も可能なインフォテインメントシステムに切り替えられた

原稿執筆時点での掲載台数は約500台。平均価格は約78万円で、平均走行距離は約4万6000km。走行距離3万km以下でも、支払総額50万円から狙うことができる。
 

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超小型コンパクトカーおすすめ2選

コンパクトカーの中でも、全長3m以下とさらに小さい超小型2モデルを紹介しよう。
 

19|トヨタ iQ(初代)
全長3m以下なのに、4人も乗れるシティコミューター

●生産期間:2008年11月~2016年3月
●中古車平均価格:46.9万円
●新車時価格:129万~46.9万円
 

iQ(初代)▲全長は2985mmだが全幅は1680mmあることもあって、意外と乗り心地がいい。コンパクトボディゆえリアウインドウにもエアバッグを備えていた(世界初)

全長3m以下なのに、4人乗れるシティコミューターがトヨタ iQだ。燃料タンクをフラット形状にして床下に収納したり、トランスミッション構造まで変えて実現した緻密なパッケージングによって、大人3人+子供1人(運転席後ろのスペース)を実現した。

最小回転半径は3.9mと軽自動車以下だから、狭い路地の右左折だけでなく、Uターンも簡単に行える。また、全長は2985mmだが全幅は1680mmあることもあって、意外と乗り心地はいい。

当初は1LエンジンにCVTの組み合わせのみだったが、2009年に1.3Lモデルが、2010年に1.3Lの6速MT車が追加された。また、2009年に特別仕様車として2人乗りも設定され、2012年5月の一部改良で1L車に2人乗りが正式に加えられた。

その他、限定スポーツモデルのGAZOO Racing tuned by MN(6MT)とGRMNスーパーチャージャー、さらにアストンマーティンへのOEM車(シグネット)もあった。
 

iQ(初代)▲助手席後ろの後席は大人も座れるが、運転席後ろは子供がやっと。普段は荷物置き場に、たまに人を駅まで送るときに使う、という感じだろう。後席を畳むとスーツケースも載せられる

原稿執筆時点での掲載台数は約370台。平均価格は約47万円で、平均走行距離は約6万5000km。走行距離5万km以下でも、支払総額40万円から狙うことができる。
 

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20|スマート フォーツークーペ(3代目)
超コンパクトながらも装備充実のプレミアムシティモビリティ

●生産期間:2015年10月~2020年4月
●中古車平均価格:133.2万円
●新車時価格:199万~409万円
 

フォーツークーペ(3代目)▲ワンフォルムの歴代モデルと比べ、ボンネットがちゃんと備わるデザインになった3代目。テールゲートが上下分割式なのは歴代同様だ

狭い路地や駐車スペースが少ないけれど、何をするにも移動距離は短くて済む都市内において、自転車やバイクではない新しいモビリティとして提案されたのが初代スマート。3世代目となるこのスマートは、歴代で最もサイズは大きいがそれでも全長は3m以下で、最小回転半径は3.3mしかない。なお、4人乗りのフォーフォーはルノー トゥインゴと多くの部品を共有する兄弟車だ。

フォーツー/フォーフォーとも、エンジンはボディの後端に配置され、後輪を駆動させるRRレイアウト。そのため、乗れば数値以上の広さを感じられるだろう。また、レインセンサー機能付きワイパーやオートエアコン、オートライト機能など必要十分な装備が備えられていた。

デビュー時のエンジンは1Lエンジン。2016年8月に0.9Lターボ車と、そのハイチューン版(ブラバス)も加えられた。いずれもトランスミッションは6速AT(デュアルクラッチ式2ペダルMT)となる。

貴重なプレミアムシティモビリティだったが、電気自動車へ生まれ変わることになり、2020年4月に販売が終了した。
 

フォーツークーペ(3代目)▲Bluetooth/USBでスマホと接続できるラジオ機能付きオーディオを装備。手持ちのスマホに無料アプリ「スマートクロスコネクト」をダウンロードすれば、スマホをナビやオーディオのデバイスとして活用できる

原稿執筆時点での掲載台数は約40台。平均価格は約133万円で、平均走行距離は約2万7000km。走行距離3万km以下でも、支払総額110万円から狙うことができる。
 

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コンパクトカー人気ランキングTOP10

最後に、カーセンサー独自のデータに基づき、新旧モデルを合わせたコンパクトカーモデルランキングTOP10を紹介しよう。

なおここまで同様に、コンパクトカーの定義は「全長4.2m以下×全幅1.7m以下×排気量1.5L以下」だ。

第1位|トヨタ アクア(初代)
 

トヨタ アクア
 

第2位|日産 ノート(2代目)
 

日産 ノート
 

第3位|ホンダ フィット(3代目)
 

ホンダ フィット
 

第4位|トヨタ ライズ(初代・現行型)
 

トヨタ ライズ
 

第5位|トヨタ ルーミー(初代・現行型)
 

トヨタ ルーミー
 

第6位|ホンダ フィット(2代目)
 

ホンダ フィット
 

第7位|ホンダ フィット(4代目・現行型)
 

ホンダ フィット
 

第8位|スズキ スイフト(4代目・現行型)
 

スズキ スイフト
 

第9位|マツダ デミオ(4代目)
 

マツダ デミオ
 

第10位|フィアット 500(3代目・現行型)
 

フィアット 500
 

※記事内の情報は2023年3月10日時点のものです。
 

文/ぴえいる、写真/尾形和美、奥隅圭之、日産、トヨタ、ダイハツ、スバル、三菱、マツダ、フィアット、フォルクスワーゲン、スマート、ホンダ

ぴえいる

ライター

ぴえいる

『カーセンサー』編集部を経てフリーに。車関連の他、住宅系や人物・企業紹介など何でも書く雑食系ライター。現在の愛車はアウディA4オールロードクワトロと、フィアット パンダを電気自動車化した『でんきパンダ』。大学の5年生の時に「先輩ってなんとなくピエールって感じがする」と新入生に言われ、いつの間にかひらがなの『ぴえいる』に経年劣化した。