メルセデス。ベンツ Cクラスセダン(3代目)▲世界で初めてガソリンエンジンを開発してから100年以上という、長い歴史があるメルセデス・ベンツ。高級車ブランドのイメージが強いが、F1をはじめモータースポーツ界でも昔から名声を誇っている

常に世界中から注目されるM・ベンツを100万円で手に入れよう!

メルセデス・ベンツといえば、高級車の代表格と言っても良い。

常に世界中のメーカーからベンチマークされてきたモデルが多く、その性能や質感はさすがのひと言。

そんなメルセデス・ベンツの中でも、中古車なら予算100万円以内でも十分狙えるモデルがあり、上記のとおりクオリティは折り紙付きゆえ、この予算で購入してもきっと満足感は高いハズだ。

では、具体的にはどんなモデルが狙い目となるのか? さっそく下記で詳しく紹介しよう。
 

 

メルセデス・ベンツ Cクラス(3代目)
質感と走行性能を高めたプレミアムコンパクトセダンの代表格

メルセデス・ベンツ Cクラスセダン(3代目)▲車両重量配分を前52:後48と、ライバルのBMW同様にすることでスポーティな走行性能を高めた。写真は「エレガンス」
メルセデス・ベンツ Cクラスセダン(3代目)▲前後サスペンションには、走行状況に応じて減衰特性が変化する「セレクティブダンピングシステム」や、車速に応じてステアリング操作トルクを調節する「パラメーターステアリング(車速感応式パワーステアリング)」が採用された。写真は「アバンギャルド」

メルセデス・ベンツのプレミアム感ある内外装や機能を、ほぼ5ナンバーサイズのボディにギュッと詰めたモデルがCクラス。

元は「Sクラスなみの快適性をコンパクトクラスに」と開発された、名車190E(同社としては当時最も小さなモデル)がルーツだ。

Cクラスと名称が変わって3代目となるモデルは、2007年6月に日本にデビューした。

2系統のエクステリアデザインが設定されていたことが特徴で、1つはスリーポインテッドスターをフロントグリル中央に置く「アバンギャルド」。もう1つは、ボンネット先端にスリーポインテッドスターが備わる、同社の伝統的なセダンスタイルの「エレガンス」だ。

デビュー時のエンジンは1.8Lスーパーチャージャー付き(C200系)と、2.5L(C250系)、3L(C300系)の3種類。トランスミッションはC200系が5速AT、C250系とC300系が7速ATとなる。
 

Cクラスセダン(3代目)▲HDDナビやオーディオ、携帯電話など、様々な機能を統合して操作できる「COMANDシステム」は全車に標準装備。デビュー時、全車に前席電動シートが標準装備され、C300系は標準で本革シートが備えられた

その後、C250系のエンジンはより燃費が良くて加速力のある1.8Lターボに(2009年8月)、C200系も1.8Lのスーパーチャージャーからターボモデルに変更された(2010年2月)。

2011年5月のマイナーチェンジでは、2000ヵ所以上もの箇所に手が加えられ、内外装デザインは大きく変わり、新たに3.5Lエンジンを搭載するC350系がC300系に代わって設定された。同時に全車のトランスミッションが7速ATとなっている。

モデル末期の2013年7月には衝突被害軽減ブレーキ機能や、先行車が停止すると自車も停止する渋滞追従機能付きACCなどを含む、レーダーセーフティパッケージが全車に標準装備された(C180を除く)。

原稿執筆時点で中古車掲載台数は約200台で、価格帯は約40万~220万円、平均価格は約97万円。平均走行距離は約5.1万kmだ。

グレードの多いCクラスだけに、台数に偏りはあまりないが、支払総額100万円以下ではC200コンプレッサー アバンギャルドが約3割、次いでC200ブルーエフィシェンシーアバンギャルドが約2割で続く。

どちらもスポーティ仕様のアバンギャルドだが、C200コンプレッサーはデビュー時からの1.8Lスーパーチャージャー付きエンジンを搭載したモデルなのに対し、C200ブルーエフィシェンシーは、2011年5月に行われたマイナーチェンジ後のモデル。エンジンも2010年2月から新型の1.8Lターボエンジンに切り替わっている(この時の名称はC200CGIブルーエフィシェンシー)。

前述のとおり大改良されたマイナーチェンジ後のモデル、C200ブルーエフィシェンシーアバンギャルドを中心に狙ってみるのはどうだろう。
 

▼検索条件

メルセデス・ベンツ Cクラス(3代目)×総額100万円以内×全国

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メルセデス・ベンツ Cクラス(3代目)×全国
 

メルセデス・ベンツ Cクラスワゴン(3代目)
アウトドアのお供としてもサマになるステーションワゴン

メルセデス・ベンツ Cクラスワゴン(3代目)▲セダンより全長と全高が15mm拡大された程度。前後重量配分や足回りはセダン同様で、スポーティな走りが味わえる。写真は「アバンギャルド」
メルセデス・ベンツ Cクラスワゴン(3代目)▲セダン同様、HDDナビやオーディオ、携帯電話など、様々な機能を統合して操作できる「COMANDシステム」は全車に標準装備

日本でワゴンというと商用車のイメージが強いが、荷物をたっぷり積めるのはやはり魅力的。

そこで上記Cクラスのステーションワゴン版であるCクラスワゴンはどうだろう。

SUV人気に押されて国産車では5ナンバーサイズのワゴンがほぼ絶滅している中、ベンツのステーションワゴンなら“他人と違う感”も出しやすい。

Cクラスのステーションワゴンはセダンより約1年遅れの2008年4月に日本デビュー。デザインの異なる「アバンギャルド」「エレガンス」の2系統あるのはセダンと同じだが、エンジンの種類は絞られていて、1.8Lスーパーチャージャー付き(C200系)と、2.5L(C250系)の2種類のみだった。

メルセデス・ベンツ Cクラスワゴン(3代目)▲後席を倒すと、1465Lと広大なラゲージルームを確保することができる

2009年8月にはセダンと同じく、C250系のエンジンが1.8Lターボに、2010年2月にC200系も1.8Lのスーパーチャージャーからターボモデルに変更された。

計2000ヵ所以上も変更された2011年5月のマイナーチェンジの内容もセダンと同様。新たに3.5Lエンジンを搭載するC350系が加えられ、同時に全車のトランスミッションが7速ATとなった。

2013年7月には衝突被害軽減ブレーキ機能や、先行車が停止すると自車も停止する渋滞追従機能付きACCなどを含む、レーダーセーフティパッケージが全車に標準装備された(C180を除く)。

原稿執筆時点で中古車掲載台数は約200台で、価格帯は約40万~200万円、平均価格は約85万円。平均走行距離は約6.2万kmだ。

支払総額100万円以下で最も多いのはC200コンプレッサー アバンギャルドで、約4割を占めているので選びやすい。一方で、セダンでは多かったマイナーチェンジ後のモデルは、ワゴンではほとんど100万円以上となり、走行距離は5万~10万kmが中心とセダンよりもやや多めだ。

お手頃なベンツのワゴンとして選ぶならC200コンプレッサー アバンギャルドを、もう少しコンディションや装備にこだわりたいなら、予算を上げて探してみよう。

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メルセデス・ベンツ Cクラスワゴン(3代目)×総額100万円以内×全国

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メルセデス・ベンツ Cクラスワゴン(3代目)×全国
 

メルセデス・ベンツ Bクラス(2代目)
ライバルを凌ぐ広々とした室内空間のあるコンパクトハッチバック

メルセデス・ベンツ Bクラス(2代目)▲全幅は1785mmとわずかに3ナンバーサイズ。デビュー時から、前方の車などと衝突する危険性があると、警告灯と警告音でドライバーに注意を促す「CPA」が全車に標準で備わる
メルセデス・ベンツ Bクラス(2代目)▲トランク容量は5人乗車時で486L、後席を倒すと最大1545LとCクラスワゴン並みの広さがある。オプションの「イージーバリオ プラス」を選ぶと、荷物の量に合わせてラゲージ床の高さを変えて、通常時で最大666Lまで容量を拡大できる

この価格帯でハッチバックスタイルが欲しいなら、Bクラス(2代目)がオススメだ。

同じクラスで人気の高いフォルクスワーゲン ゴルフや同門のAクラスと比べて、広々した室内とラゲージを備えているので、買い物や子供の送り迎えなどでも何かと使い勝手がいいだろう。

2代目Bクラスは2012年4月に日本に登場。デビュー時のラインナップは1.6Lターボ×7G-DCT(2ペダルMT)のB180系のみだった。全長は約4.4mとコンパクトながら、背が高いため広々とした室内を備える。それでも全高は1540mmと日本の多くの立体駐車場にも収まる。

2013年2月には2Lターボを搭載したB250が追加された。このモデルはトップグレードの位置づけのため、後席にリクライニング&前後スライド機能が備わる「イージーバリオ プラス」を標準装備するなど、装備が充実している。

メルセデス・ベンツ Bクラス(2代目)▲シフトレバーはステアリングから伸びるタイプ。HDDナビやオーディオなどを統合して操作できる「COMANDシステム」は全車にオプションで用意された

2015年1月にマイナーチェンジが行われ、キーを使わず施解錠できたり、ボタンを押すだけでエンジンを始動できるキーレスゴー機能や、LEDヘッドライトが設定された。

また、ラインナップではB250系が、Bクラス初のフルタイム4WDとなるB250 4マチックスポーツのみとなった。

原稿執筆時点で掲載台数は約300台。価格帯は約40万~300万円で、平均価格は約110万円。平均走行距離は約4.8万kmだ。

支払総額100万円以下で最も多いのはB180ブルーエフィシェンシーで、特別仕様車やスポーツパッケージも含めると、6割以上を占めているので選びやすい。

B180ブルーエフィシェンシーはデビュー時からラインナップしているモデルで、マイナーチェンジ後の名称は「B180」に変更されている。マイナーチェンジではそう大きな変更はないと言えるので、積極的に探してみよう。

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メルセデス・ベンツ Bクラス(2代目)×総額100万円以内×全国

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メルセデス・ベンツ Bクラス(2代目)×全国
 

メルセデス・ベンツ SLKクラス(2代目)
クーペにもオープンカーにもなるスペシャリティカー

メルセデス・ベンツ SLK(2代目)▲当時活躍していた同社のF1マシンをほうふつさせるフロントデザイン。運転席&助手席エアバッグの他にも頭部を保護するエアバッグや、横転時に乗員を保護する強靱なAピラーやロールバーなどが備わる
メルセデス・ベンツ SLK(2代目)▲電動ハードルーフの開閉は約22秒。オープン時はトランク内に格納される。トランク容量はオープン時で185L、クーペ時で277L

予算100万円で他人とはひと味違う車が欲しいなら、SLKクラス(2代目)はどうだろう。

電動開閉式のメタルトップを備えた2シーターだから、SUV人気の昨今、異質な存在感があるはずだ。また、屋根を閉じればクーペとして走る楽しさを堪能でき、屋根を開ければ他の車では得がたい開放感を得られると、一粒で二度美味しい車だ。

日本デビューは2004年9月。エンジンは3.5L(SLK 350系)で7速ATが組み合わされた。

優雅なオープンカーとしての使用が想定されているため、装備が充実しているのもポイントだ。DVDナビやオープン走行時には首のまわりを温める世界初の「エアスカーフ」、最高級オーディオのハーマン・カードン製サウンドシステムが標準で装備された。

2005年8月にはエントリーモデルとして3L×7速AT(SLK 280系)モデルが追加され、さらに2006年2月には1.8L+スーパーチャージャー×5速AT(SLK 200コンプレッサー系)が加えられて、ラインナップが拡充された。

SLK(2代目)▲シートのヘッドレストから首や頭を温めてくれるエアスカーフは3段階から選べる他、外気温や走行速度に応じて3段階を自動で調整してくれる機能もある

2008年5月にマイナーチェンジが施され、SLK 200コンプレッサー系とSLK 350系のエンジンが改良されてパワーアップ。また、350系の7速ATにはブリッピング機能(シフトダウンする際にエンジン回転数を適正に高めてくれる)が備えられた。なお、この時SLK 280系がラインナップから外れている。

原稿執筆時点で掲載台数は約50台、価格帯は約60万~170万円で、平均価格は約104万円。平均走行距離は約6.1万kmだ。

そもそも全体の台数が少ないものの、予算100万円で絞ると10台前後の台数がヒットする。

また、グレードの偏りはあまりなく、SLK200コンプレッサー、同280、同350のいずれもこの価格帯で見つけることができる。

走行時のパワーと購入後の自動車税との兼ね合いや希望するボディカラー、コンディションなどを考えつつも、台数も少ないためまんべんなく中古車をチェックすることをオススメする。

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メルセデス・ベンツ SLKクラス(2代目)×総額100万円以内×全国

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メルセデス・ベンツ SLKクラス(2代目)×全国
文/ぴえいる、写真/メルセデス・ベンツ

ぴえいる

ライター

ぴえいる

『カーセンサー』編集部を経てフリーに。車関連の他、住宅系や人物・企業紹介など何でも書く雑食系ライター。現在の愛車はアウディA4オールロードクワトロと、フィアット パンダを電気自動車化した『でんきパンダ』。大学の5年生の時に「先輩ってなんとなくピエールって感じがする」と新入生に言われ、いつの間にかひらがなの『ぴえいる』に経年劣化した。