ホンダ アコードハイブリッド ▲スポーティセダンとしても知られるアコードですが、9代目モデルからはハイブリッド専売車に

2つのモーターをもつ新世代ハイブリッドシステムを搭載

ホンダのミドルクラスの車両として1976年に初代モデルが登場したアコード。その後もモデルチェンジを繰り返し、現在は10代目のモデルが販売されています。

そんなアコードの日本向けモデルは、先代の9代目モデルからハイブリッド専用車種となり、車名も「アコードハイブリッド」に一新されました。

パワートレインには「SPORT HYBRID i-MMD(以下i-MMD)」と呼ばれるハイブリッドシステムが搭載されています。
 

ホンダ アコードハイブリッド ▲ハイブリッド車ですが、メインはモーター駆動のため、EVのような瞬発力のある走りが楽しめます

このi-MMDは2Lエンジンと2つのモーターを組み合わせたもの。通常走行時はエンジンで発電して、モーターのみで走行するシリーズハイブリッド方式を採用しています。

一方、高速走行時はエンジンも動力となる、モーターの駆動をサポートするパラレルハイブリッド方式となります。それぞれのハイブリッドの美点と弱点を補うシステムとなっている点が特徴です。

そして、名前に「SPORT」が入っていることから分かるように、ホンダらしいスポーティセダンに仕上がっている点も特徴と言えるでしょう。

もちろん、ハイブリッド車ですから燃費性能も優れており、デビュー時のカタログ燃費は30.0km/Lとコンパクトカー並みの低燃費となっているところも見逃せません。

なお、現在のホンダハイブリッド車に搭載されている「e:HEV」はi-MMDから改名したものであり、基本的な構造は同一です。

走りの面ばかり注目されがちではありますが、セダンとしての本質も磨いており、大人がしっかり乗れる後部座席のスペースや充実した装備も魅力。

特に上級グレードの「EX」には衝突被害軽減ブレーキやステアリングアシスト機能付きアダプティブクルーズコントロールといった運転支援システムが標準装備に。2013年に登場したモデルとしてはかなり充実した装備のモデルとなっています。
 

ホンダ アコードハイブリッド ▲ミドルクラスセダンながら、「EX」グレードは上級セダンに匹敵する装備をもっているのも特徴

その充実装備も当時の新車価格が400万円に迫るものだったため、当然と言えば当然なのですが、そんなアコードハイブリッドも気づけば平均価格が当時の半額以下の140万円台までに下がってきているのです。

それでは次章で、詳細を見てみましょう。
 

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ホンダ アコードハイブリッド(初代) × 全国

アコードハイブリッドの平均価格の推移は?

当時の先進技術を多く搭載したアコードハイブリッドは、新車時価格365万円~と、その内容に見合った価格となっていたのですが、登場から8年が経過した今では平均価格が新車の軽自動車よりも安い価格となっているのです。
 

ホンダ アコードハイブリッド

2021年10月時点で、142.3万円です。2年前の2019年1月の時点では179.3万円だったことを考えると30万円以上の下がり幅です。

これだけ充実した装備なのに値下がりしているというのは、“セダン不人気“という現在のマーケットが大きく影響しているのかもしれません。

とはいえ、セダンボディは静粛性や操縦性など車の基本とも言える部分においてアドバンテージがあります。

上質かつスポーティな走りを楽しめるセダンを探しているユーザーにはむしろうれしいポイントと言えるかもしれません。

ただ、順調に下落していた価格が10月になると少し上昇気味なため、良質かつ手ごろな価格の物件を探すのであれば、早めの行動がよさそうです。

では、アコードハイブリッドを狙うならどんな仕様がオススメなのでしょうか? 次からは具体的な条件を見てみましょう。
 

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ホンダ アコードハイブリッド(初代) × 全国

どうせ乗るなら充実装備がいい!
車両本体価格200万円以下× 2.0 EX × 走行距離6万km以下

ホンダ アコードハイブリッド ▲先進の運転支援システムの他、本革巻き+本木目調ステアリングなどのアップグレードもうれしい「EX」グレード

アコードハイブリッドにはベースグレードとなる「2.0 LX」と、上級グレードの「2.0 EX」という2グレードが用意されています。

基本的なパワートレインはどちらも共通ですが、2.0 EXには衝突被害軽減ブレーキやステアリングアシスト機能付きアダプティブクルーズコントロールなどの先進装備があります。

また、本革巻&木目調コンビステアリングホイールに電動リアサンシェードといった上級装備もプラスされるため、どうせ狙うなら快適度の高い2.0 EXを狙いたいところです。

ここに、走行距離6万km以下という条件をプラスしても、ほとんどの物件が車両本体価格200万円以下で狙うことができ、手ごろなものでは150万円を切るものも存在します。

中にはディーラー系中古車店の物件もチラホラ存在するため、状態の良いものを購入したい人はオススメの条件ではないでしょうか。

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ホンダ アコードハイブリッド(初代)×車両本体価格200万円以下 × 走行距離6万km以下 × 2.0 EX × 全国

やっぱり付けたいサンルーフ!
車両本体価格200万円以内×サンルーフ付き車両

ホンダ アコードハイブリッド ▲サンルーフと本革シートはパッケージオプションですが、「LX」グレードにも設定があったので注意

新車時の装着率は低いものの、中古車となると根強い人気装備のひとつがサンルーフです。購入後に後付けすることが難しいアイテムであるため、せっかくならば装着車を選びたいところ。

アコードハイブリッドにもサンルーフの設定はありましたが、本革シート(パワーシート&前席シートヒーター付き)とのセットオプションということもあって装着率は低め。執筆時点での掲載台数も多くありません。

ただ、新車時にサンルーフをわざわざ装着するほど、こだわりのあるユーザーが乗っていた物件が多いからか、状態の良さそうなものが多いのです。

価格帯的にも150万~200万円と、特別高いというワケでもないため、じっくり探す覚悟があれば良質な1台と巡り合うことも夢ではなさそうです。
 

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ホンダ アコードハイブリッド(初代)×車両本体価格200万円以内 × サンルーフ付き × 全国

このように、高い動力性能や快適性、先進装備などを備えていながらも、昨今不人気なセダンというだけで安価となっているアコードハイブリッド。車としての仕上がりはかなり高いレベルなので、ミニバンやクロスオーバーSUVに飽きてしまった人にもオススメしたい1台です。
 

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ホンダ アコードハイブリッド(初代) × 全国

※記事内の情報は2021年11月25日時点のものです。
 

文/小鮒康一 写真/ホンダ
小鮒康一(こぶなこういち)

自動車ライター

小鮒康一(フナタン)

スキマ産業系自動車ライター。元大手自動車関連企業から急転直下でフリーランスライターに。中古車販売店勤務経験もあり、実用車からマニアックな車両まで広く浅く網羅。プライベートはマイナー旧車道一直線かと思ったら、いきなり電気自動車を買ってしまう暴挙に出る。愛車は日産 リーフ、初代パルサー、NAロードスター。