【トヨタ ソアラの中古車を買うなら?】オススメの選び方や相場、グレードなどまとめ
カテゴリー: 特選車
タグ: レクサス / トヨタ / クーペ / クーペカブリオレ / クルマを選び始めた人向け / かっこいい / FR / SC / ソアラ / ソアラエアロキャビン / 人気中古モデル徹底ガイド / 高橋満
2021/11/09
トヨタ ソアラの中古車は今
バブル期に一世を風靡したラグジュアリーな2ドアクーペ、ソアラ。ハイソカーと呼ばれる高級車がブームになった時代だが、その中でも別格の存在だった。
憧れの存在を手に入れたいという人から今でも支持されていて、20系ソアラの中古車価格は高い水準で推移。プレミアム相場と言える状況だ。
アメリカンテイストを感じさせるラグジュアリーモデルへと進化した30系も人気は根強く、MTモデルを中心に200万円以上で取引されている。
電動開閉式のハードトップを備えた40系は、流通台数が100台を超えており選びやすい状況にある。
2005年からはソアラは海外同様にSCという車名になり、レクサスから販売されるようになった。40系とSCを合わせれば200台近い選択肢を確保することが可能だ。
ここからは中古車として流通する20系以降のソアラと、レクサス SCの特徴や中古車相場について紹介していく。
▼検索条件
トヨタ ソアラ & レクサス SC × 全国ソアラ(20系)の特徴と中古車相場
■ソアラ(20系) DATA
生産期間:1986年1月~1991年4月
中古車流通量:約50台
中古車価格帯:120万~440万円
■ソアラ(20系)の特徴
1986年に登場した20系ソアラ。先代の10系ソアラやマークII三兄弟、クラウンなどが盛り上げていたハイソカーブームの中に登場し、当時の若者の憧れの車になる。
バブル景気が最盛期へと向かう中で、女の子をデートに誘っても「(M・ベンツやBMWなどの)ガイシャじゃなきゃデートしないわよ。でもソアラは別ね」などという、今となっては冗談のような本当の話があったほど、ソアラの人気は高かったのだ。
20系ソアラには電子制御サスペンションのTEMS、電子制御式エアサスペンション、スペースビジョンメーター、マルチコントロールパネルなど、トヨタの先進技術が惜しみなく投入された。
グレードは2L 直6を搭載した「VZ」、「VX」、「2.0 GT」、「2.0 GTツインターボ」。3L 直6を搭載した「3.0 GT」、「3.0 GTリミテッド」というラインナップだった。
1998年1月のマイナーチェンジではフロントグリル、テールライトのデザインが変更され、エアロバンパーにフォグランプが内蔵された。
1989年4月には「3.0 GT」をベースに世界初となる折りたたみ式の電動メタルトップを採用したソアラエアロキャビンが登場。今でいうクーペカブリオレの走りとなるモデルだ。
後席はメタルトップの格納スペースとなるため廃止され、2人乗りになる。オープン時はルーフと背後のウインドウ部のみが格納され、サイドのウインドウサッシなどはそのまま残る構造が採用された。
■ソアラ(20系)の中古車相場
新車時に多くの人にとって憧れのモデルだった20系ソアラは今やコレクターズアイテムとなっていて、状態のいい中古車はプレミア価格で取引されている。
車両本体価格で200万円以上するものはエアサスが付いた「3.0 GT」や走行距離の少ない「2.0 GT」ツインターボ、ガレージ保管されていたものやワンオーナー車などだ。
また、MTモデルも希少性から高値で取引されている。
電動メタルトップを備えたソアラエアロキャビンの流通量は、わずかに5台以下。
台数が少ないため相場の紹介は難しいが、走行距離5万kmで300万円台後半という物件もあり、こちらもプレミアム相場となっている。
20系ソアラは電装品がふんだんに搭載されているので、それらの作動状態をしっかりチェックしたい。また、エアサス搭載車も状態をしっかり確認しておきたい。
購入時は物件のコンディションだけでなく、ショップがソアラに詳しいか、トラブルがあった際にパーツを手に入れることができるかなども確認しておこう。
▼検索条件
トヨタ ソアラ(20系)× 全国▼検索条件
トヨタ ソアラエアロキャビン(20系)× 全国ソアラ(30系)の特徴と中古車相場
■ソアラ(30系) DATA
生産期間:1991年5月~2001年3月
中古車流通量:約50台
中古車価格帯:80万~360万円
■ソアラ(30系)の特徴
10系と20系は日本専用モデルだったが、1991年5月にデビューした30系ソアラは、海外でレクサスブランドからレクサス SCとして販売された。
20系から大きく姿を変え、丸みを帯びたボディとフロントの4灯ライトが特徴的なスタイルとなっている。またグリルを廃し、ツルンとした顔つきをしているのもこの世代の特徴だ。
搭載エンジンは最高出力280psを発生する2.5L 直6ツインターボと、260psを発生する4L V8の2種類。2.5Lターボには4速ATの他、5速MTも用意された。
トヨタのフラッグシップクーペらしく、電子制御エアサスやピエゾTEMSといった最新デバイスが搭載されている。また、4L V8エンジン搭載車には4WSも奢られたアクティブコントロールサスペンション仕様も用意された。
1994年1月にはマイナーチェンジが行われ、新たに225psを発生する3L 直6エンジン搭載車を設定。このタイミングで側面衝突対応が施されている。
続く1996年8月のマイナーチェンジでは、フロントに小型のグリルを採用。併せて、2.5Lエンジンに可変バルブタイミング・リフト機構のVVT-iと新開発セラミックターボを採用し、レスポンスが高められている。
安全装備ではABSと衝撃感知ドアロックシステムが標準装備された。VVT-iは1997年8月のタイミングで3L 直6エンジンにも搭載されている。
■ソアラ(30系)の中古車相場
30系ソアラも流通量は少なめ。そのほとんどが2.5Lツインターボ搭載車になる。
5速MT車の流通量は15台ほど。ただ、その中にはATからMTに載せ替えたものもあるので、純正の5速MT車に絞るなら購入時に要確認だ。
MTの中古車は車両本体価格170万円くらいから見つかるが、流通量が多いのは車両本体価格250万円からになる。
ただ、250万円くらいまでの中古車は走り込んだものが多い印象。走行距離が少なく比較的状態がいいものは最低でも予算300万円は見ておいた方がいいだろう。
3L 直6エンジン搭載車の流通台数は5台程度で価格帯は80万~270万円。最高値のものは超低走行のフルノーマル車で、一般的な状態の中古車だと高値は150万円になる。
4L V8エンジンを搭載したグレードは中古車が流通していなかった。
30系ソアラの中古車は手が加えられたものも多い。エアロなどが好みかどうかはもちろん、機関系の状態もショップと確認しておこう。
多走行の物件は、タイミングベルトの交換履歴なども要チェックだ。
▼検索条件
トヨタ ソアラ(30系)× 全国ソアラ/SC(40系)の特徴と中古車相場
■ソアラ(40系) DATA
生産期間:2001年4月~2005年7月
中古車流通量:約120台
中古車価格帯:50万~230万円
■SC(40系) DATA
生産期間:2005年7月~2010年7月
中古車流通量:約70台
中古車価格帯:90万~290万円
■ソアラ/SC(40系)の特徴
最終型となった40系ソアラは、ルーフに電動開閉式のメタルトップを採用したクーペカブリオレに生まれ変わった。
ラグジュアリーモデルらしい優雅さを手に入れたことで、海外での注目度も高まったモデルでもある。
インテリアは3色の本木目パネルと4色のシート地を用意。高級感がありながらも、ラグジュアリーなGTカーらしいスポーティな雰囲気も演出している。
搭載エンジンは30系セルシオにも搭載された4.3L V8を採用。トランスミッションは5速ATが組み合わされている。
優れた走行性能を実現するために、18インチホイールや専用チューニングの前後サスペンションを採用。また、VSCやEBD付きABS、ブレーキアシストなどを標準装備にして安全性が高められた。
デビュー時は430SCVのみの設定だったが、2002年9月には量販車世界初の新塗装技術を採用したノーブルカラーエディションを設定。このグレードには高級オーディオブランドであるマークレビンソンプレミアムサウンドシステムが標準装備になる。
2004年5月にはリクライニング角度とスライド幅を連動で制御するシステムを搭載したフロントシートを採用するなど、一部改良が施された。
40系ソアラは2005年7月まで生産。そして、2005年7月にレクサスブランドが日本でも展開されるのに伴い、ソアラからSCという名称に変更され、レクサスブランドから販売されるようになった。
フロントグリルやバンパーのデザインがソアラから変更されるとともに、トランスミッションを6速ATに変更。エンジンも軽量化が施されている。
レクサス SCの主な改良遍歴は以下のとおり。
【2006年7月 一部改良】
・ニーエアバッグを標準装備
【2008年8月 一部改良】
・サイドターンランプ付きドアミラーを採用
・ナビゲーションシステムにタッチパネル式高精細ディスプレイを採用
・緊急通報サービス「ヘルプネット」に対応
【2009年7月 一部改良】
・イルミネーテッドエントリーシステムに足元照明を追加
■ソアラ/SC(40系)の中古車相場
40系は流通台数が約120台・平均価格は140万円程と、台数・価格の両面でソアラの中で最も選びやすいモデルとなっている。
スポーティさは20系や30系に劣るが、ラグジュアリーモデル、高級感を備えたオープンモデルを探している人にとっては狙い目と言えるだろう。
最安値帯は車両本体価格80万円以下。このゾーンだと走行距離10万kmを大きく超えるものが中心になる。これより上の価格帯にならば、走行距離10万km以下の物件が見つけやすい。
車両本体価格200万円前後の高価格帯は、特別塗装が施されたノーブルカラーエディションなど。
ソアラの中古車の中にはレクサス SC仕様のグリルを装着したものも多い。ソアラらしさを重視するか、レクサスのような高級感を演出したものを選ぶかは好み次第。じっくり考えてチョイスしてほしい。
レクサス SCの中古車は約70台流通していて、価格帯は車両本体価格で100万~350万円。
130万円くらいまでは走行距離10万kmを超えるものが多いが、これより上の価格帯だと走行距離5万~8万km程度のものが増えてくる。
ソアラ・SCともに、内装色は黒が多い。スポーティなレッド内装は流通台数がかなり少ないので、ピンポイントで狙うならこまめな物件チェックが欠かせないだろう。
▼検索条件
トヨタ ソアラ(40系)× 全国▼検索条件
レクサス SC(40系)× 全国※記事内の情報は2021年11月1日時点のものです。
自動車ライター
高橋満(BRIDGE MAN)
求人誌編集部、カーセンサー編集部を経てエディター/ライターとして1999年に独立。独立後は自動車の他、音楽、アウトドアなどをテーマに執筆。得意としているのは人物インタビュー。著名人から一般の方まで、心の中に深く潜り込んでその人自身も気づいていなかった本音を引き出すことを心がけている。愛車はフィアット500C by DIESEL