アルファロメオ アルファ147 ▲本国では2000年にデビューすると、あっという間にベストセラーとなり、翌2001年のヨーロピアン・カー・オブ・ザ・イヤーを受賞した

アルファロメオ アルファ147の中古車は今

アルファロメオブランドのエントリーモデルとして、2001年10月に日本へ導入されたアルファ147。フォルクスワーゲン ゴルフを筆頭とする、Cセグメントに属するコンパクトハッチバックだ。

アルファロメオらしい個性的なデザインと、定番といえるドイツ車やフランス車ではなく、イタリア車という希少性もあってヒットした。

2011年3月まで約10年間販売され、2011年11月に登場した後継モデルのジュリエッタに道を譲った。

執筆時点で中古車平均価格は約45万円となっており、同年式のフォルクスワーゲン ゴルフとほぼ同じ。手頃な価格で狙える状況だ。

ここからはアルファロメオ アルファ147の特徴や中古車相場について紹介する。

 

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アルファ147(初代)の特徴と中古車相場

■アルファ147(初代) DATA
生産期間:2001年10月~2011年3月
中古車流通量:約70台
中古車価格帯:20万~200万円
 

アルファロメオ アルファ147 ▲3ドアと5ドア仕様があるが、サイズの違いはない。5ドア(写真)のリアドアのハンドルはCピラーに隠されている

■アルファ147(初代)の特徴
1998年に登場したスポーティセダンのアルファ156から、プレミアムをうたうようになったアルファロメオ。2001年10月に日本への導入が始まったアルファ147もまた「プレミアムコンパクト」として現れた。

ボディタイプは3ドアと5ドアがあり、デビュー時は2Lエンジンにアルファロメオ独自の6速セレスピード(シングルクラッチ式2ペダルMT)の組み合わせからスタートした。

プレミアムをうたうだけあって装備は充実。BOSEサウンドシステムや左右独立フルオートエアコン、6エアバッグ、クルーズコントロール、オーディオコントロールスイッチ付きステアリングなどが標準装備となっている。
 

アルファロメオ アルファ147 ▲リバースに入れると自動でリアワイパーが作動する機能や、当時のフラッグシップである166に採用された車両安定制御機能のVDCも用意されていた。ラゲージフロアの裏側が防水仕様になっていて、使用状況に応じてひっくり返して使うことができた

もちろん、走らせれば「アルファロメオ」というブランドへの期待感を裏切らない、軽快なドライビングが楽しめる。装備も走りも、まさにプレミアムを標榜した新生アルファロメオの世界を味わえるモデルといえるだろう。

その後、5速MTモデルや、3.2L × 6速MTを搭載したホットハッチの「GTA」、ローダウンサスペンションを装備したスポーツグレードの「TI」、1.6L × 5速MTモデル、「GTA」のセレスピード搭載モデルなどバリエーションが増やされた。

また、内外装に特別装備を備えた特別仕様車(「リネアロッサ」や「スポルティーバ」など)も随時発売された。
 

アルファロメオ アルファ147 ▲日本仕様は基本的に右ハンドルだが、「GTA」など一部グレードで左ハンドルもある。本革シートを備えた特別仕様車もいくつか販売された
アルファロメオ アルファ147 ▲トップグレードの「GTA」。最高出力250psの3.2L V6エンジンを搭載し、6速MTまたは6速セレスピードが組み合わされた。ローダウンサスペンションや専用17インチアルミホイール、ブレンボ製キャリパーなどトップグレードらしい装備が奢られた

また、異業種とのコラボレーションモデルも販売された。

まず、2007年9月に、アパレルメーカーのマーフィー&ナイ社とコラボし、ブルーとクリームのツートーンの本革シートを備えた「2.0ツインスパーク セレスピード マーフィー&ナイ」が50台限定で登場。

また、2008年6月には、バイクメーカーのドゥカティとのコラボモデル「ドゥカティ コルセ」が200台限定で販売された。
 

アルファロメオ アルファ147 ▲2005年4月にマイナーチェンジが行われ、フロントまわりのデザインが変更された

■アルファ147(初代)の中古車相場
最も手頃な価格帯である総額40万円以下のゾーンは、2005年4月のマイナーチェンジ以前の初期型が中心だ。

走行距離10万km超のものもあるが、多くは5万~10万km以下の物件となる。

MT車は約4割と、割合としては多め。やはりレースの名門であるアルファロメオのモデルを、MTで操ってみたいという人が多かったようだ。

シングルクラッチ式2ペダルMTのセレスピードは、変速時に一呼吸あるなどクセがあるので、それが敬遠されたという理由もありそうだ。

これは中古車価格にも反映されている。例えば、1.6L車のMTモデルで走行距離5万km以下という条件だと総額80万円以上だが、1.6L車より新車時は高かった2Lのセレスピードは、走行距離5万km以下でも総額50万円から狙える。

ただし安いからといって、セレスピードを選ぶことはあまりオススメしない。セレスピードは故障すると修理に数十万円はかかる可能性があるためだ。

セレスピードを狙う人は、ある程度修理への心構えやそのための費用を用意しておくなど、余裕をもっておいた方がいいだろう。

トップグレードの「GTA」は総額120万円以上となる。こちらは、MT/セレスピードによる価格差が他のグレードよりも大差がない。台数は少ないが年式や走行距離、コンディションなど事前にしっかり自分の基準を決めて、じっくり探してみよう。
 

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※記事内の情報は2021年10月25日時点のものです。
 

文/ぴえいる 写真/アルファロメオ
ぴえいる

ライター

ぴえいる

『カーセンサー』編集部を経てフリーに。車関連の他、住宅系や人物・企業紹介など何でも書く雑食系ライター。現在の愛車はアウディA4オールロードクワトロと、フィアット パンダを電気自動車化した『でんきパンダ』。大学の5年生の時に「先輩ってなんとなくピエールって感じがする」と新入生に言われ、いつの間にかひらがなの『ぴえいる』に経年劣化した。