スズキ アルト ▲1979年の初代モデルから、スズキのボトムラインを担うベーシックカーとして人気のアルト

現行モデルのスズキ アルトの中古車を狙うなら?

1979年に、当時乗用車に課せられていた「物品税」を回避するため、軽のボンネットバンとしてリリースされたアルト。物品税が非課税となる4ナンバー登録かつ、車両価格47万円という当時としても驚くほど安価な価格で一世を風靡するモデルとなりました。

そんなアルトも現行型では8世代目となり、2014年12月の発売からまもなく7年が経過します。

平均価格も過去最安値の70万円を切る、手ごろなものとなってきました。そこで今回は、現行型アルトを狙うならどんなモデルがオススメなのか考えていきましょう。
 

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スズキ アルト (現行型) × 全国

アルトの現在の掲載台数や価格の推移は?

ベーシックカーとして生まれたアルトだけに、延べ掲載台数は非常に多く、 下記グラフでも分かるとおり、2021年8月の時点で4500台超と圧倒的な台数を誇っています。
 

スズキ アルト
スズキ アルト

一方の平均価格も、順調に下落しており、2021年8月には69.8万円と70万円切りとなりました。

ただ、アルトは新車価格で70万円を切っていたバンモデルから、170万円弱の価格となるワークスの4WDモデルまで幅広いため、一概に平均価格が70万円を切ったと言われてもどんなモデルを狙えばいいか分からない人も多いハズ。そこで、今回は目的別にオススメのアルトをチェックしてみましょう。
 

現行型アルトってどんな車?

2014年12月に発売された現行型アルトは、原点回帰をコンセプトに、シンプルで使い勝手の良いベーシックカーとして登場しました。

スズキの軽量、高剛性な新世代プラットホーム「ハーテクト」を採用し、車両重量は最も軽いモデルで610kgと、先代から100kgほど軽量となりました。

エンジンは先代モデルの一部にも採用されていたR06A型が継続採用され、ミッションには先代と同じく5速MTとCVT、そしてAGS(オートギアシフト)と呼ばれるクラッチレスMTを設定しています。
 

スズキ アルト ▲こちらがAGS(オートギアシフト)本体。AT限定免許でもMT的な走りを楽しむことができるミッションだ

これは、メカニズム的には5速MTと共通ながら、クラッチ操作を自動で行ってくれるもので、AT限定免許でも乗ることができるもの。慣れてくると5速MTのような走りを楽しむこともできますが、操作にやや慣れが必要な点もあるため、万人にオススメできるというわけではないので、注意が必要かもしれません。

当初のラインナップは乗用車登録のアルトと、4ナンバー(商用車)のアルトバンの2種類。バンは安価な車両価格と税金面など、かかる費用の安さが魅力ですが、リアシートはほぼ直角の背もたれとなっていて、リアドアの窓ははめ殺しになっているなど、前席重視なのは、商用車ならではと言えるでしょう。

そして、2015年3月には5代目アルト以来、久々のターボモデルとなる「ターボRS」を追加。こちらは5速AGSのみのラインナップとなっていましたが、2015年12月には往年の名前「ワークス」が復活。
 

スズキ アルト ▲久々に復活したアルトのターボエンジン搭載モデルの「アルト ターボRS」

こちらには5速MTも用意されており、久々にホットなアルトが復活したことになりました。なお、ターボRSは2018年12月のタイミングでワークスに統合される形で廃止されています。

先進安全装備は「レーダーブレーキサポート」を一部グレードに設定。2018年12月の仕様変更では「デュアルセンサーブレーキサポート」に進化し、車線逸脱警報やふらつき警報、先行車発進お知らせ機能、後退時ブレーキサポートなども追加され、誤発進抑制機能は前方に加えて後方もカバーするようになりました。

ここからは、オススメの選び方をご紹介します。
 

走りを楽しみたいなら
アルトワークス × MT × 走行距離5万km未満 × 修復歴なし

スズキ アルト ▲およそ15年振りに復活したホットモデル「アルトワークス」

およそ15年ぶりにアルトに復活したホットモデル「アルトワークス」は、実用性の高い5ドアハッチバックのボディをもちながら、軽量ボディとターボエンジンの組み合わせで軽快な走りが楽しめるモデルです。

専用の内外装やチューニングされた足回りはもちろんですが、フロントシートにはレカロ製のバケットシートが2脚奢られており、これだけでもかなりの価値があるもの。
 

スズキ アルト ▲アルトワークスに標準装備されるレカロシート

そんなアルトワークスで走りを楽しむのであれば、やはりMTを選びたいところ。そして、修復歴のない5万km未満という条件にすると250台ほどがヒット。

新車価格では150万円を超えるワークスですが、この条件では車両本体価格100万円を切る物件も見つかり、状態の良いスポーティな車が欲しいという人にはオススメできるのではないでしょうか。
 

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スズキ アルト (現行型) × MT × ワークス ×走行距離5万km以下×修復歴なし × 全国

日常使いできる安全装備が欲しい
衝突被害軽減ブレーキ付き × 2019年以降 × 車両本体価格60万円以下

ベーシックカーであるアルトだけに、日常のアシとして探している人もいることでしょう。となると、先進安全装備はマストで欲しいところ。もともとアルトには、デビュー当初からレーダーブレーキサポートと呼ばれる衝突被害軽減ブレーキが設定されている仕様が存在していました。

ただ、2018年12月の改良では前段でお伝えしたとおり、デュアルセンサーブレーキサポートに進化し、より高い安全性を手にしています。

そのため、改良された後のモデル(2019年式以降)かつ、本体価格60万円という条件で絞ってみるとおよそ60台の物件がヒット。

中には届出済未使用車も見つけることができ、新車に近い状態の物件を安価に購入することもできそうです。
 

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スズキ アルト (2019年~) × 衝突被害軽減ブレーキ × 車両本体価格60万円以下 × 全国

このように、一口に「アルト」と言っても、様々な仕様が用意されているため、購入後にどのように使いたいのかを整理してから探せば、自分にあった1台を見つけることができることでしょう。
 

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スズキ アルト (現行型) × 全国

※記事内の情報は2021年9月24日時点のものです。
 

文/小鮒康一 写真/スズキ
小鮒康一(こぶなこういち)

自動車ライター

小鮒康一(フナタン)

スキマ産業系自動車ライター。元大手自動車関連企業から急転直下でフリーランスライターに。中古車販売店勤務経験もあり、実用車からマニアックな車両まで広く浅く網羅。プライベートはマイナー旧車道一直線かと思ったら、いきなり電気自動車を買ってしまう暴挙に出る。愛車は日産 リーフ、初代パルサー、NAロードスター。