予算100万円でスポーティな走りが楽しめるターボ+MT車を狙うなら、4代目レガシィが穴では!?
2021/09/01
280psの強心臓+MTの組み合わせでスポーティな走りを楽しめる4代目レガシィ
ここのところ高騰が続いている国産スポーツモデル。
スイフトスポーツやマーチ12SRに代表されるホットハッチ系や、ライトウェイトスポーツのロードスターなどはまだ100万円の予算があれば手の届く範囲にあります。
ですが、ターボエンジンを搭載したパフォーマンスの高いモデルは手の届きにくい価格となってしまっています。
そんな中、まだそこまで価格が高騰していないターボエンジン+MTという組み合わせをもつモデルが存在していました。
それこそが2003年5月に登場した、BL/BP系と呼ばれる4代目レガシィの2.0 GT系グレードなのです。
どちらかというとスポーツカーというよりは、グランドツーリングカーのイメージが強いレガシィではありますが、先代同様4ドアセダンのB4(BL系)とワゴンボディのツーリングワゴン(BP系)の2.0 GT系には、インプレッサにも搭載された水平対向4気筒2LターボのEJ20型エンジンを採用していました。
ただし、ツインターボ仕様だった先代レガシィとは異なり、等長等爆エキゾーストシステムを採用し、ツインスクロールターボによってシングルターボとなりました。
加えて、可変バルブタイミング機構を採用することで実用回転域でのトルクと燃費、高回転域での出力が向上しており、当時の自主規制値いっぱいの280ps(MT車)を発生する十分すぎるスペックを誇ります。
組み合わされるミッションは、1速にダブルコーンシンクロを採用した5速MTで(ATもあり)、こちらもインプレッサに搭載されているものと同型式のもの。2006年5月のマイナーチェンジ時には2.0 GT spec.Bのみ6速MTへと多段化がなされていました。
そして駆動方式は、ビスカスLSD付きセンターデフ方式のフルタイム4WDを採用。GT系にはリアLSDも採用し、中でも2.0GT spec.Bの後期モデルはトルセンLSDが採用され、より走りに振ったキャラクターが与えられています。
このように、走りのイメージが強いインプレッサに匹敵するポテンシャルをもち合わせているレガシィGT系ですが、内外装に関しては当時のスバルのフラッグシップモデルでもあったため、非常に上質なものとなっています。
特にエクステリアは、歴代レガシィの中でも特に秀逸で、今見ても古さを感じさせない点も大きなポイント。
3ナンバーボディ化の恩恵で室内スペースも余裕があるため実用性も高く、プライベートからフォーマルなシーンまで、1台でこなせるマルチなところも魅力なのです。
安いものは40万円から! 予算100万円とすれば後期型や走行10万Km以下も射程に
4代目レガシィのターボ+MTで絞ると、セダンのB4が40台、ツーリングワゴンが65台ヒットします(執筆時点)。中には車両価格200万円を超える高額なものも存在しますが、これはSTIが手がけたコンプリートカーである「tuned by STI」や「S402」といった限定販売のスペシャルモデルで、コレクターズアイテムと化しているもの。
それ以外のGT系であれば、高いものでも車両価格150万円前後がアッパーという状態で、安いものでは支払総額40万~50万円台で狙える物件もそれなりに存在するといった状況です。
予算を100万円まで上げれば走行10万km未満のものや後期型も射程圏内となり、走行距離は多いものの、後期spec.Bも見つけることができるため、自分の好みに合った1台を探しやすくなるでしょう。
また、その他のターボエンジンを搭載したスポーツモデルとは異なり、レガシィはあまり激しいカスタマイズが施された個体がないのも特徴。そのため、ある程度走行距離が延びている個体でも状態が良いものが多い点も見逃せません。
最後にレガシィ全体の相場価格の変動にはなりますが、B4が2020年6月時点での45.2万円だったのに対し2021年6月では53.3万円に、ツーリングワゴンも2020年6月が39.7万円だったのに対し2021年6月では52.8万円と、他のスポーツモデルほどではありませんが、ジワジワと上昇が始まっています。
平均価格的には物件数の多いツーリングワゴンが若干安めではありますが、実際の価格を見るとほぼ誤差のような状態ですから、B4とツーリングワゴンのどちらをチョイスするかは、自分が車をどのように使いたいのかで判断するのが良さそうです。
▼検索条件
スバル レガシィB4(4代目)×ターボモデル×MT×全国▼検索条件
スバル レガシィツーリングワゴン(4代目)×ターボモデル×MT×全国自動車ライター
小鮒康一(フナタン)
スキマ産業系自動車ライター。元大手自動車関連企業から急転直下でフリーランスライターに。中古車販売店勤務経験もあり、実用車からマニアックな車両まで広く浅く網羅。プライベートはマイナー旧車道一直線かと思ったら、いきなり電気自動車を買ってしまう暴挙に出る。愛車は日産 リーフ、初代パルサー、NAロードスター。