中古車台数増加中! 初代アウディ Q3は旧型になったばかりの今が狙い目
2021/04/11
日本で運転しやすいプレミアムコンパクトSUV
2012年5月にデビューしたアウディ Q3。全長4385mm×全幅1830mm×全高1615mmと、日本のような道路事情も運転しやすいサイズで、BMW X1やアウディと同じグループのフォルクスワーゲン ティグアンが先行して参入していたカテゴリーだ。
メカニズムの多くをティグアンと共有するが、そこは「上質さ」をウリにするアウディブランド。例えば、触り心地がソフトな素材で覆われたインテリアなど、見た目はティグアンよりも1クラス上というプレミアムコンパクトSUVだ。新車時の車両本体価格もティグアンよりざっと30万円ほど高かった。
そんなQ3が現行型にフルモデルチェンジしたのは、初代デビューから約8年たった2020年8月。8年間も販売されていたため乗り替え需要も高かったようで、減少傾向だった中古車流通台数が一転、2020年8月以降は増加に転じ、現在も着実に増加している。
台数が多ければ多いほど選びやすく、値落ちが順調に進むため、モデルチェンジ直後はおいしい中古車を選べる絶好のタイミング! 旧型となる初代Q3は、そういった意味で今狙い目のモデルと言えるのだ。
しかも、新型は旧型と比べ全長が約100mmも伸びているため、コンパクトな旧型の方がいいなと思う人も多いのでは?
では、どんなQ3を狙うべきか? 以下、モデル概要を振り返りながらチェックしていこう。
2種類の2Lエンジン×4WDと、1.4L×2WDの3タイプから選べる
2012年5月登場時に用意されたエンジンは、最高出力170psと211psという2種類の2Lターボ。カーセンサー上ではグレード名にある「170ps」や「211ps」で見分けることができる。
いずれも、7速Sトロニック(デュアルクラッチトランスミッション)と、伝家の宝刀クワトロ(4WDシステム)が組み合わされ、スポーティな走りが楽しめる。
日本で街乗りするにはちょうど良いサイズで、Dピラーが寝ているなど見た目もシティ派だが、地上高は170mmあり、前100:後0~前0:後100の間でトルクが変化するクワトロが備わるため、雪道なども安心して走れる。
なお、オプションのSラインパッケージを選ぶとスポーティなサスペンションが備わり、最低地上高は20mm下がる。
好みに合わせて、エンジンやサスペンションなどを最適化できる「アウディドライブセレクト」は、デビュー時は211ps仕様にオプションで用意された。
街乗り中心というユーザーが多かったためか、燃費の良いモデルとして2014年8月にQシリーズ初となる2WD(前輪駆動)の「1.4 TFSI」が追加された。
最高出力150psの1.4Lターボエンジンが搭載され、組み合わされるSトロニックは6速となる。JC08モード燃費は17.4km/Lと、他モデルより約5km/Lも高い。
2015年5月には2Lターボエンジンの改良が行われ、170psが180psへ、211psが220psへと最高出力が向上した。同時に低燃費化も図られ、180ps仕様は12.7km/Lから15.0km/Lへ、220ps仕様は12.6km/Lから14.9km/Lへ向上している。
なお、このタイミングで「アウディドライブセレクト」が1.4 TFSIを除く全車に標準装備されたが、路面やドライビング状況に合わせて減衰力を調整する「ダンピングコントロールサスペンション」はオプションとなる。
2017年9月の一部改良では、180ps仕様にリアビューカメラやシートヒーターが標準装備されるなど、装備の充実化が図られると同時に、220ps仕様がラインナップから外れた。
特別仕様車もいくつか登場している。2014年2月には2L 170ps仕様のSラインパッケージをベースとした「Sライン コンペティション」や、2015年2月には1.4L車がベースの「カラーセレクション」、2018年5月には2L 180ps仕様のSラインパッケージをベースとした「Sライン コンペティション」が販売されている。
1.4L車が追加された際の新車車両本体価格は、1.4L車が390万円、2Lの170ps仕様が446万円、同211ps仕様が518万円だ。
新車時の価格差が縮まっているので、目的をハッキリとさせて選ぼう
初代Q3の中古車は原稿執筆時点で185台見つかり、支払総額100万円以下から狙うことができる。
内訳は2Lの170psまたは180ps仕様が77台、211psまたは220ps仕様が48台、1.4L車が60台となる。新車時価格が高く、高出力のため燃費が最も不利だった211ps/220ps仕様が若干少なめだが、3モデルがバランス良く流通していると言えるだろう。
中古車価格は170ps/180ps仕様より211ps/220ps仕様の方がやや高めだが、装備面での差は211ps/220ps仕様はMMIナビゲーションが標準で、タイヤサイズが18インチになるといった程度の違いしかない。
予算重視なら、170ps/180ps仕様狙いで探した方がよさそうだ。
とはいえ、新車時の価格差約70万円は十分縮まっているので、「コンパクトとはいえパワーは欲しい」という人にとっては、211ps/220ps仕様の方がおいしいと言えるだろう。
一方、唯一の2WDで燃費の良い1.4L車は、他の2L・4WDモデルより若干安いが、こちらも新車時の価格差は縮まっている。予算だけで1.4L車を狙うのではなく、2WDと燃費の良さ=街乗り中心という人にオススメだ。
▼検索条件
アウディ Q3(初代)×全国ライター
ぴえいる
『カーセンサー』編集部を経てフリーに。車関連の他、住宅系や人物・企業紹介など何でも書く雑食系ライター。現在の愛車はアウディA4オールロードクワトロと、フィアット パンダを電気自動車化した『でんきパンダ』。大学の5年生の時に「先輩ってなんとなくピエールって感じがする」と新入生に言われ、いつの間にかひらがなの『ぴえいる』に経年劣化した。
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