平均価格200万円切りで、現行型プリウスの買い時来たる! 予算150万以下で安全装備付きモデルを狙う
2021/03/27
中古車の流通台数増で買い時来たる!
ハイブリッドカーの象徴的な存在で、車に詳しくない人でもその名前を知らない人はいないだろうというトヨタ プリウス。
現在発売されている現行型は4代目で、2015年12月にデビューしたモデルだ。2018年12月にマイナーチェンジを行っており、それより以前が前期型、以降が後期型となる。
グレードによって多少の差異はあるが、自慢の燃費性能は30km/L台後半。さらに、安全技術をはじめ先進的な機能が備わっているのが特徴だ。
ハイブリッド車をけん引してきた超人気モデルとあって、新車の年間販売台数は2016年(24万8258台)、2017年(16万912台)、2019年(12万5587台)でナンバーワンになっている。
そんな現行型プリウスは、前期型が2度目の車検タイミング(初回3年、2回目2年)を迎えたことで、直近で中古車流通量が大幅に増加している。
上のグラフでもわかるように、2021年1月は前年同月より約20%、2021年2月は前年同月より30%近く流通量が増えているのだ。
供給が増えれば、価格が下がるのは世の常。流通増をけん引している前期型を中心に中古車相場も下落していて、中古車平均価格は約183万円、最低価格帯は総額100万~120万円にまで下がってきており、絶好の買い時となっているのだ。
現行型プリウスのデビュー時の新車価格は242万~339万円だったから、5年で50%ほど値落ちしたものが存在することになり、かなりお買い得な状況と言えるだろう。
前期と後期の違いとは
お得な価格帯の物件が増えている前期型だが、気になるのは後期型の違いではないだろうか。
購入費用を抑えられても型落ち感が大きいと、お得度が下がってしまうという人もいるだろう。そこで、現行型プリウスの前期型と後期型の違いを簡単に見ておこう。
まずは外観。最も大きな違いは、ヘッドライトの形状だ。アバンギャルドな雰囲気の前期型に対し、後期型はシンプルなデザインになっている。
人によって受け取り方はそれぞれだろうが、コンセプトの違いはあれど、「前期型が古くさく時代遅れに見える」という差異には見えないのではないか。
続いてインテリアの違いを見てみよう。一見してわかるのは、後期型にはメーカーオプションとして設定された、インパネ中央の11.6インチT-Connect SDナビゲーションシステムが備わっている点だ。縦型で大きなナビ画面は、新しい車に乗り替えたいという雰囲気を醸成してくれるだろうが、前期型にディーラーオプションとして搭載されたナビでも、機能的には十分と言える。
また、機能面では後期型のみ専用通信機DCMが全グレード標準装備になり、マイカーセキュリティー、ヘルプネット、オペレーターサービスなどのT-Connectサービスを新車購入時から3年間無料で使うことができるようになっている。
先進安全装備では、ともに「Toyota Safety Sense」という、複数の安全装備を束ねたパッケージが装着されているが、機能面で若干の違いがある(前期型はToyota Safety Sense Pという名称)。
<前期型>Toyota Safety Sense P:「A」、「Aプレミアム」に標準装備(「E」と「S」はオプション)
・歩行者検知機能付き衝突回避支援型プリクラッシュセーフティ
・レーダークルーズコントロール(全車速追従機能付き)
・レーンデパーチャーアラート
・オートマチックハイビーム
<後期型>Toyota Safety Sense:「A」、「Aプレミアム」に標準装備(「E」と「S」はオプション)
・歩行者(昼夜)、自転車運転者(昼)検知機能付き衝突回避支援型プリクラッシュセーフティ
・レーントレーシングアシスト
・ロードサインアシスト
・レーダークルーズコントロール(全車速追従機能付き)
・レーンデパーチャーアラート
・オートマチックハイビーム
加えて前期型にはなかった、先行車発進知機能も後期型は全グレード標準装備になった。
このように後期型は機能がかなり充実しているものの、前期型でも今どきの車として付いていてほしい先進安全装備は一通り備わっている印象だ。
つまり、現行型プリウスの前期型は、おおむねデザインの型落ち感はないが、機能面では細かい部分で後期から付け加えられたものがある。ただし、現代の車に求められるような基本的な機能は、備わっているモデルということになる。
前期の中でもオススメは安全装備付きの「S」
お得な値段で、かつ型落ち感が大きくはない前期型。これが予算150万円以下で買えるなら、とても魅力的な選択肢と言えるのではないか。
ただし、前期型だけでも流通量が4000台近くあるため、もう少し選択肢を絞り込む必要がある。そこで、ずばりオススメなのは、安全装備付きの「S」というグレードだ。
前期型のグレード構成は新車時価格の安いものから順に、下記のとおりとなっている。
「E」<「S」<「A」<「Aプレミアム」
「E」以外のグレードにはアルミホイールが17インチになり快適装備も増えるツーリングセレクションと、4WDが設定がある。
カタログ燃費を見るとFFのJC08モード燃費は37.2km/Lで、「E」だけが40.8km/Lになっている。つまり、「E」は燃費性能を高めることを主眼に置いたグレードで、装備は簡素化されているのだ。
そのような理由から、オススメは「S」以上のグレードということになる。
ただ注意したいのは、前期型の「S」では、先進安全装備パッケージのToyota Safety Sense Pがオプション設定だったことだ。(「A」と「Aプレミアム」は標準装備)
「S」の中古車を探す際は、これが備わっているかに注目してほしい。
カーセンサーnetでは、「衝突被害軽減ブレーキ」の項目にチェックを入れると、絞り込むことができる。
Toyota Safety Sense Pにはプリクラッシュセーフティシステム(衝突被害軽減ブレーキ)が含まれているので、この方法でToyota Safety Sense Pがついている「S」を探し出すことが可能だ。
前期型でToyota Safety Sense Pがついている「S」の流通台数は500台弱。価格帯は90万~240万円となっている。高価格帯はショップでカスタムされたコンプリートカーで、ノーマル車の上値は200万円ほどだ。
低価格帯は走行距離10万km前後の多走行物件が多いが、予算が150万円程度あれば走行距離6万km以下の物件が射程圏内に入ってくる。ただし、ボディカラーが人気の黒系やパール系だと、走行距離はやや多めという傾向だ。
▼検索条件
トヨタ プリウス(現行・前期型・「S」グレード) × 衝突軽減ブレーキ付き × 総額150万円以下 × 走行距離6万km以下 × 全国同じ150万円の予算で、装備充実の上級グレードを狙うという作戦もある。ただし、流通台数は少なく選択肢が限られる。
総額150万円で見つかる衝突軽減ブレーキ付きの「Sツーリングセレクション」は30台弱。いずれも走行距離は5万km以上で、10万km近い物件もある。
また、衝突軽減ブレーキが標準装備となっている「A」は50台弱。高価格帯なら走行距離も5万km前後に。ボディカラーはシルバーが多くなるので、装備か色どちらを優先するかを先に決めておくといいだろう。
▼検索条件
トヨタ プリウス(現行・前期型・「Sツーリングセレクション」&「A」グレード) × 衝突軽減ブレーキ付き × 総額150万円以下 × 全国残念ながら、「Aツーリングセレクション」「Aプレミアム」は予算150万円だと探すのはまだ難しい。
このことからも、予算150万円で条件のいい現行型プリウスを買うなら、衝突軽減ブレーキ付きの前期型の「S」を中心に探し、「A」が見つかったらラッキーと考えるといいだろう。
※記事内の情報は2021年3月23日時点のものです。
自動車ライター
高橋満(BRIDGE MAN)
求人誌編集部、カーセンサー編集部を経てエディター/ライターとして1999年に独立。独立後は自動車の他、音楽、アウトドアなどをテーマに執筆。得意としているのは人物インタビュー。著名人から一般の方まで、心の中に深く潜り込んでその人自身も気づいていなかった本音を引き出すことを心がけている。愛車はフィアット500C by DIESEL
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