【マツダ ベリーサの中古車を買うなら?】相場やグレードなどを徹底解説
カテゴリー: 特選車
タグ: マツダ / ハッチバック / クルマを選び始めた人向け / ベリーサ / 人気中古モデル徹底ガイド / 高橋満
2021/03/20
マツダ ベリーサの中古車は今
マツダが2004年から2015年まで生産をしていた、5人乗りハッチバックのベリーサ。外観はシンプルで飽きがこないスタイルを採用し、インテリアは前後とも大きなシートでゆったりした姿勢で移動できる作りに仕上げられた。
さらに、運転中にも上質さを感じられるよう、静粛性にもこだわっている。
11年の歴史で外観には大きな変更が加えられず、インテリアの配色や素材が年代ごとに変えられた。
中古車流通量は約230台とそこまで多くはないが、そのうちの8割以上は車両本体価格50万円以下となっている。
小型車を探している人はもちろん、少ない予算で年式がそこまで古くなく高級感のあるモデルが欲しいという人にもオススメだ。
ここからはベリーサの特徴や中古車相場について紹介する。
ベリーサ(初代)の特徴と中古車相場
■ベリーサ(初代)DATA
生産期間:2004年6月~2015年9月
中古車流通量:約230台
中古車価格帯:10万~90万円
■ベリーサ(初代)の特徴
一般的にプレミアムモデルは広い室内を確保できるLクラスのセダンやミニバン、SUVなどに設定され、逆に軽自動車やハッチバックは多くの人に選んでもらえるよう価格を抑える傾向がある。
そのため製造コストはとてもシビアで、装備やインテリアの素材はプレミアムモデルに比べると簡素化されたものが使われていることも多い。
「街中や駐車場での取り回しを考えると車は小さな方がいい。でも高級感のあるものに乗りたい」
このようなニーズはかねてからあり、例えばトヨタは1998年に5ナンバーサイズ(全幅1700mm)のボディに、セルシオに匹敵する高級装備や素材をふんだんに使ったプログレを販売していた。
マツダは2002年8月からハッチバックの2代目デミオを販売していたが、「コンパクトカーにも上質さを求めるユーザーはいるはず」と考え、その欲求を満たすためにプレミアム感あふれるコンパクトカーを開発。それがベリーサだ。
プラットフォームは2代目デミオと共通だが、高級感のあるシックなデザインを採用。外観はシンプルながら張り出したフェンダーが力強さを表現している。
インテリアでは厚みのあるモダンなデザインのシートが目を引く。このシートはフレームをアテンザと共用しており、後部座席も座面と背もたれが大きくゆったり座れるようにしてあるのが特徴だ。
走行時の静粛性にもこだわり、遮音材を効果的に配置するとともにドアシールを二重にした。ガラスを一般的なハッチバックよりも厚いものを使うことで効果を高めている。
パワートレインは1.5L直列4気筒のみで、デビュー時のグレード構成は1種類のみ。そこにドレスアップパッケージやレザーパッケージなどのオプションをセレクトして自分好みの1台を仕上げていくスタイルを採用していた。
カードキーを携帯しているだけでドアの開施錠やエンジンの始動などができるアドバンストキーレスシステム(スマートキー)は標準装備されている。
2004年12月には、ドレスアップパッケージとレザーパッケージを装備し、インテリアをダークブラウンでまとめた限定車「Lスタイル」が登場。
2005年6月の一部改良では、ハーフレザーシートやウッド調&レザーステアリングなど、オプションだったレザーパッケージを標準装備にした「L」と、ファブリック内装の「C」という2グレード展開になった。
さらに、このタイミングで10・15モード燃費が16.8km/L→18.2km/L(2WD/10・15モード)に高められている。
2005年12月にはドレスアップパッケージを標準装備にしたうえで、ダークブラウンを基調とした専用ハーフレザーシート、ドアトリム、グローブボックスリッドでシックな雰囲気を高めた特別仕様車「ブラウンコレクション」が発売された。
2006年8月には初のマイナーチェンジを実施。インテリアを中心に高級感が高められた。
「L」のシートはハーフレザーからブラック&ブラウン、2トーンの本革に変更。「C」のシートにはダークレッドとオリーブの2色が設定された。
また、ステアリングにオーディオリモートコントロールスイッチが付けられている。
2007年12月には、ファブリック仕様の「C」をベースに黒と赤を組み合わせた本革&フラットウーブン(平織りファブリック)シートや赤いステッチの本革ステアリングを採用し、ドレスアップパッケージが標準装備された特別仕様車「スタイリッシュV」を設定した。
2009年5月には一部改良が実施され、「C」の布シート色にライラックグレー(薄紫のかかったグレー)を新採用。ドアトリムやメーターパネル周辺なども同色になっている。これによりダークレッドの布シートとの2色設定になった。
2010年の一部改良では、「C」のシートにブラウンとベージュを配色したコーラルブラウンに。「L」にはブラック&サンドの2トーンにしたクールブラックの本革シートが採用された。また、このタイミングで「L」のフロントガラスとドアミラーが撥水仕様に変更されている。
2011年11月には、「C」をベースに本革とフラットウーブンを組み合わせたシート地を採用し、ドレスアップパッケージを装備した特別仕様車「クラッシースタイル」を発売。
2012年6月の一部改良では、「C」のシート座面色がライラックグレーからテーラードブラックに変更され、メーターフードやグローブボックスリッドも黒基調になった。
また、前席と後部座席両側のヘッドレストが大型化されるとともに、後席中央席にヘッドレストと3点式シートベルトが装着された。
2013年7月には、「L」をベースに15インチの高輝度塗装アルミホイールやディスチャージヘッドランプを標準装備した「ミスティックレザーセレクション」を発売。
インテリアのカラーにはティンテッドグレーを採用。本革シートにホワイトのパイピングとイエローのステッチをあしらった。
2013年12月には、「L」をベースにブラックとマゼンタを組み合わせた本革シートに、マゼンタのステッチを施した本革巻きステアリングを採用した「マゼンタセレクション」が登場した。
2015年4月には、「L」をベースに落ち着いた赤を基調とした本革シート、レッドステッチが入った本革巻ステアリング、専用ドアトリム、ディスチャージヘッドライトなどを施した特別仕様車「ノーブル クチュール」が設定された。シートには、「Noble Couture」の刻印が刻まれている。
■ベリーサ(初代)の中古車相場
改良の変遷を見るとわかるように、ベリーサは11年間の歴史の中で外観は大きな変更が加えられずに、インテリアの色が年代ごとに変更されてきた。そのため、実際に選ぶときはなるべく多くの写真や実車を見て好みのカラーリングを選ぶといいだろう。運転する際の時間も楽しみたい人や、上質なものを好む傾向の人は一度検討してみてはどうだろうか。
「C」でドレスアップパッケージを装備したものは、予算50万円で年式は2011年式まで、走行距離は8万km程度のものを探すことができる。比較的新しいものでも、安く出合える可能性がある。
本革シートをあしらった「L」は、予算50万円で2010年式まで見つかる。走行距離は6万~8万kmくらいのものが多いが、中には5万km以下の掘り出し物も! コンパクトカーにも上質なインテリアを求めており、なおかつ走行距離にもこだわる人にはこちらのタイプがオススメだ。
デザインや色にこだわっているため、特別仕様車の流通量はかなり少ない。「スタイリッシュV」の掲載はなく、「クラッシースタイル」がわずか数台という希少さだ。気になる人はじっくり腰を据えて探してみよう。こまめにチェックすることは必須と言えよう。お気に入りの1台に出合えるかもしれない。
▼検索条件
マツダ ベリーサ(初代)× 全国※記事内の情報は2021年6月23日時点のものです。
自動車ライター
高橋満(BRIDGE MAN)
求人誌編集部、カーセンサー編集部を経てエディター/ライターとして1999年に独立。独立後は自動車の他、音楽、アウトドアなどをテーマに執筆。得意としているのは人物インタビュー。著名人から一般の方まで、心の中に深く潜り込んでその人自身も気づいていなかった本音を引き出すことを心がけている。愛車はフィアット500C by DIESEL
この記事で紹介している物件
あわせて読みたい
- 【スズキ MRワゴンの中古車を買うなら】オススメの選び方や相場、グレードなどを徹底解説
- アウトドアブームの過熱を引き金に、規格外に車内が広い車の注目度が上がる!?
- 先代BMW 3シリーズ(F30型)を買うなら、総額150万円以下が狙い目だ!
- 【トヨタ タンクの中古車を買うなら?】オススメの選び方や相場、グレードなどを徹底解説
- 現行型ヴォクシーの平均価格が200万円切り目前|迫力重視の「煌」も、燃費重視のハイブリッドも買い時到来
- 【試乗】新型 日産 ノート|市販モデルではプロトタイプのネガ部分が消え、スタビリティの高さが際立った
- 【フェルディナント・ヤマグチ×編集長 時事放談】自動車業界と半導体について(中編)
- 9年連続エンジン・オブ・ザ・イヤー2.0~2.5L部門賞を受賞した「2.5L直列5気筒TFSIエンジン」搭載の狙い目モデル3選
- マツダ CX-8の中古車流通量が増加中! 総額250万円からの選択肢が豊富に
- 【試乗】マツダ MAZDA3ファストバック|その特徴的なデザインにも負けないパワーユニットへ進化した「SKYACTIV X」