日産 セレナ▲今回は予算50万円で狙えるモデルのうち、「室内が広い」オススメモデルをピックアップしてみた

大は小を兼ねる! 迷ったら室内の広い車を選ぶべし

予算50万円以内でとにかくちゃちゃっと車をゲットしたい、有要有急なユーザーのために“買いの3択”をご紹介。今回はここ最近特にニーズが上がっている「車内が広い車」をテーマに、3モデルを選りすぐってみた。

室内空間の広さは、燃費や4WDなどと同様、用途に直結した重要な性能のひとつ。多人数乗車や荷物をたくさん積むなら、広さは最重要級の条件となる。

さらに、大は小を兼ねるということわざにあるとおり、室内が狭い車よりも広い方が当然使い道が広く役に立つ場面も多いため、用途が曖昧なユーザーにも車内が広い車はオススメだ。

それでは早速“買いの3択”を見てみよう。
 

予算50万円圏内の物件の充実度が高い
日産 セレナ(3代目)

日産 セレナ▲まず紹介するのは2005年5月~2010年10月に生産されたミニバンの3代目日産 セレナ

「車内が広い車」の最有力候補と言えば、やはりミニバンが挙がってくる。中でも筆頭は、1.5BOXや1BOXなど箱形の3列シートミニバン。

7~8人乗れて、シートアレンジ次第では自転車はもちろんちょっとした家具なんかも楽に積めてしまう広さは、まさに動くワンルーム。「車内が広い車」選びでこれに勝る選択肢はそうそう見つからないだろう。

とはいえ、予算は50万円。できればコンディションに納得できる物件を選びたい、と願う気持ちも痛いほど分かる。そこで重要なのが、予算50万円圏内での選択肢の幅だ。幅広い選択肢があれば、より納得感の高い物件に出合える確率も上がるというわけだ。

様々な角度からリサーチした結果、「車内が広い車」の大本命として浮上したのは、2005年5月~2010年10月に生産されたシリーズ3代目となる日産 セレナだ。
 

日産 セレナ

福祉車両を除けば乗車定員は全車8人乗りで、室内空間はクラストップレベルの広さを誇るのが最大の魅力。足元スペースやヘッドルームも広く、どの席でもゆとりがあるのも嬉しいポイント。

さらに3列目シート使用時でも十分な荷室スペースが確保できるのもグッド。2列目と3列目シートをたたんで荷室空間を最大にすれば、マウンテンバイクが4台積載可能。さらに、荷室の床下には9インチゴルフバッグも収まるアンダーボックスが設けられているという、おまけまで付いている。

車内の広さは申し分ない3代目セレナの魅力はそれだけではない。ライバル車種に比べ、予算50万円圏内の選択肢がかなり充実しているのだ。

予算50万円のメインターゲットは2007年11月までの前期型だが、タイミング次第ではそれ以降の後期型も視界に入ってくることがある。前期型に限っては、修復歴無しで走行距離6万km台の物件も選べるのも嬉しい。中でも、純正のエアロパーツをまとった精悍なルックスで人気のハイウェイスターは、見た目の鮮度が高く古さを感じさせない点でもオススメだ。
 

 
日産 セレナ▲3列目も広いスペースが確保されており、十分に“使える”ものとなっている
日産 セレナ▲荷室の床下には9インチゴルフバッグひとつが入るほどのアンダーボックスが用意されている
日産 セレナ▲2、3列目シートを折りたためば、広大な積載スペースが現れる

▼検索条件

日産 セレナ(3代目)×総額50万円以下×全国

立体駐車場に収まって、ロングドライブも得意
スバル レガシィツーリングワゴン

スバル レガシィツーリングワゴン▲続いて紹介するのは2003年5月~2009年4月に生産されたステーションワゴンの、4代目スバル レガシィツーリングワゴン

予算50万円でちゃちゃっと買える車内が広い車として3代目セレナは最適だが、車高が高く立体駐車場に入れないのが唯一の欠点。特に立体駐車場を使う機会の多い都会派ユーザーにとっては、痛いところだろう。

そこで注目なのがステーションワゴン。乗車定員は最大5人だが、荷室の広さと使い勝手の良さはミニバンに引けを取らないのが大きな魅力。スポーティなドライビングを楽しめたり、ロングドライブを快適にこなせたりできるモデルが多いのも嬉しいポイントだ。

予算50万円で狙える車内が広いステーションワゴンと言えば、答えはひとつ。2003年5月~2009年4月に生産されたシリーズ4代目のスバル レガシィツーリングワゴンを選べば正解だ。
 

スバル レガシィツーリングワゴン▲十分な積載量を確保しつつ、長距離でも快適にドライブできるのが魅力

従来の5ナンバーボディを捨て、3ナンバーサイズにボディ拡大したことで、快適性や走行性能のレベルアップを図ったのが4代目レガシィツーリングワゴンの特徴。また、ホイールハウスの出っ張りが抑えられ大型のスーツケースが4個収納できる積載性を確保した他、荷室側からボタン操作ひとつでリアシートのバックレストを倒せるなど、ワゴンとしての使い勝手も進化しているのも◎。

しかも、予算50万円あれば2006年4月までの前期型とそれ以降の後期型の両方が射程圏内に入ってくるのも大きな魅力。また、前期型を中心に走行距離6万km前後の物件がヒットするため、走行距離の少なさにこだわった選び方もできる。特に2L NAエンジンを搭載した2.0i Bスポーツは、低走行かつ高年式の物件が選びやすい。
 

 
スバル レガシィツーリングワゴン▲こちらは2006年5月以降生産の後期型。フロント、リアともにデザインが変更されている
スバル レガシィツーリングワゴン▲荷物を積んだ状態でも、大人4人がゆったりと座ることができる
スバル レガシィツーリングワゴン▲さすがにミニバンほどではないが、それでも十分すぎるほどのスペースを確保している

▼検索条件

スバル レガシィツーリングワゴン(4代目)×総額50万円以下×全国

背の高い荷物から長尺物まで何でも来い!
ホンダ バモス(初代)

ホンダ バモス▲最後に紹介するのは1999年6月~2018年5月に生産された軽自動車の初代ホンダ バモス

車内の広さを重視しつつ、購入予算と維持費をできるだけ抑えたいなら、ここは軽自動車の出番だ。乗車定員は4人までだが、1~2名で使う機会が多く、立体駐車場の利用頻度やロングドライブの機会が少ないなら、各種税金の安い軽自動車で十分。というか、むしろこちらの方が使い勝手に勝るかもしれない。

軽自動車で室内の広い車と言えば、最近ではホンダ N-BOXやダイハツ タントに代表されるスーパーハイト系が幅を利かせているが、こと広さに限って言えば商用フィールドで実績を積んでいる軽1BOXが一枚上手。

その乗用タイプとなると、ターゲットはスズキ エブリイワゴンやダイハツ アトレーワゴン(またはそれらのOEM車)か、ホンダ バモス、スバル サンバーディアスワゴンあたりに絞られてくる。その中でもオススメなのが、予算50万円圏内での選択肢の最も多いホンダ バモスだ。

ホンダ バモス

1999年6月~2018年5月に生産されたバモスは、商用車アクティの乗用モデル。エンジンを後席の床下に搭載しするミッドシップレイアウトを採用しているのが特徴だ。タイヤがボディ四隅に配されており、1755mmの高い全高と相まって室内空間はかなり広い。リアシートのアレンジも多彩で、自転車など背の高いものから長尺物まで対応可能だ。

およそ19年にわたる生産期間中に何度も改良が重ねられたが、予算50万円では2010年式程度まで射程圏内に入ってくる。最初の新規検査から13年経過した車両は軽自動車税や重量税が重課されるため、維持費を抑えたいならできるだけ高年式の物件を狙うのもポイントだ。

エンジンはNAとターボの2タイプで、駆動方式は2WD(後輪駆動)と4WDがあるが、燃料代を節約したいならNAの2WDを選びたいところ。となると、ターボ車が廃止されローダウンサスペンションが標準装備されたが、条件的には最適な選択肢となりそうだ。ただし、ここまで絞り込むと対象物件がかなり少なくなるため、ちゃちゃっと選びたいなら自分なりの妥協ポイントを見つけておくことも重要だ。


ホンダ バモス▲軽自動車ながら全高がかなり高く、室内空間は広い
ホンダ バモス▲シートアレンジ次第では、長尺ものも積載可能だ

▼検索条件

ホンダ バモス(初代)×総額50万円以下×全国
文/中野剛、写真/日産、SUBARU、ホンダ