犬が乗りたくなる“良いクルマ”の条件とは?
2017/01/16
愛犬のためのクルマ選び。答えはシンプル!
犬は家族も同然。愛犬のことをそう思うのは当然のことだ。しかし、クルマを選ぶとき、クルマに乗せるとき、家族同然に考えられていないこともある。
犬にとって快適なクルマ移動とは……。犬と行く楽しいドライブとは……。漠然とした問いかけに、クルマ選びで答えるPLANをお届けする。
「人にとって快適なことは犬にも快適」。当たり前の話だが、これが大原則。犬が快適なクルマを選ぼうとするとき、犬の気持ちになる必要はない。人が快適であることを追求すれば、自ずと犬にも快適な環境が整う。例えば、運転席や助手性、後部座席など、それぞれエアコンの温度設定ができること。エアコンの吹き出し口が後席にもあること。窓ガラスがUVカットで、日除けのシェードも付いていること。こういった人に優しい装備は、犬にも優しい。車内をグッドコンディションに保てば、犬の負担を軽減できる。
実のところ、犬もクルマ酔いする。場合によっては嘔吐することも。その対策のひとつとして乗り心地の良さをクルマに求めたい。もちろんフワフワと柔らかくても、ガチガチに硬くても良くない。また、車体が加速や減速で前のめりになったり、尻下がりになったり、カーブで不快な傾きが少ないものが良い。そうなるとドライバーの運転と同じくらい、ドライバーが操作しやすいクルマであることも重要だ。アクセルを少し踏んだだけで強く加速するようなクルマより、踏み込みと加速の関係に“アソビ”があるクルマを選ぼう。
SUVの荷台やミニバンの荷室など、後輪より後ろのスペースはリアオーバーハングと呼ばれる。ここは荷物を積むスペースであり、上下に揺れやすい。路面の凹凸をダイレクトに拾って常に上下に揺れていることも珍しくない。ここにキャリーやコンテナに入れた犬を乗せると、我慢を強いる可能性がある。その点を踏まえると、座席の上にキャリーやコンテナを固定した方がベター。さらに同乗者が犬の様子をうかがいやすいというメリットもある。結果スペースが必要になるので、家族構成+1名の乗車スペースを前提にしよう。
答えはNO。犬とのドライブでとりわけ悩まされるのが室内の汚れ、シートの汚れや、そして抜け毛の掃除だ。革シートなら布で汚れを拭き取ることができるし、ファブリックシートのように織り目に抜け毛が入って、掃除機でも取り除けないという事態も避けられる。とはいえ、ひどく汚れることも考慮して、臨機応変に防汚シートカバーなども活用したい。
愛犬と “ワン”ダフルなカーライフを過ごそう
では、愛犬のためのクルマ選びをまとめよう。室内空間が快適であること。優しい運転を心がけるドライバーに忠実な運動性能が備わっていること。家族構成+犬より乗車定員が多いこと。そして、掃除のしやすい革シートであること。選択肢は決して少なくない!
マツダ アテンザ
走りにこだわるマツダはロードスターなどスポーティなクルマに視線が集まりがち。しかし、アテンザに乗ると「さすが!」と感心させられる。ステアリングやペダル操作に対するクルマの反応が実に素直。走りは引き締められているものの、無理に挙動を抑えておらず、しなやかにカーブを曲がるのでコントロールしやすい。走りの良さを見事に乗り心地の良さに変換している。同乗者や愛犬のことを思うドライバーの気遣いが、素直に優しい走りとなって反映されるだろう。
現行型:2012年11月~
車両価格帯:139万~370万円
ボリュームゾーン:180万~260万円
スバル レガシィアウトバック
レガシィアウトバックはクルマとしての素性の良さが際立つ。エンジンは低重心を実現する水平対向(シリンダーが横を向いている)で、背が高くてもスバルらしい走りの良さは健在だ。駆動方式はAWD(四輪駆動)。エンジンが縦に置かれているので、前輪と後輪を駆動させるシャフトを左右均等に伸ばすことができる。これによって絶妙な運動バランスを備えている。もちろん、クロスオーバーモデルなので、積載性も十分。犬を連れて、山や海に行きたいアクティブ派にはピッタリ。
現行型:2014年10月~
車両価格帯:220万~398万円
ボリュームゾーン:260万~340万円
BMW X5
「SAV(スポーツアクティビティビークル)」という造語をひっさげて世に出たモデル。そこには「従来のSUVと一線を画す走行性能であることを鮮明にする」という意図があった。それまでのSUVを重厚なプロレスラーだとすれば、X5はいわばアジリティに優れたアスリート。峠や高速道路を俊敏に走り抜ける。X5の登場以降、そういったコンセプトのSUVが一般的になったため、もはやBMWもSAVという造語を使わなくなったが、その走りは今でも一線級。犬と楽しむカーライフをSUVで実現するなら、堅実なグッドチョイスとなる。
旧型:2007年6月~2013年10月
車両価格帯:130万~555万円
ボリュームゾーン:210万~380万円
メルセデス・ベンツ Rクラス
SUVとステーションワゴン、そしてミニバンのいいとこどりしたクロスオーバーモデル。Rクラスをオススメしたい理由は、格納式の左右分割式サードシートを備えた7人乗りであること。5~6人乗車してもキャリーを収容できるし、多頭飼いにも対応できる。おまけに、多人数で乗ってもエンジンは大排気量のV6とV8がラインナップされているので、実にパワフル。遠くのドッグランへ向かう道のりもパワー不足でストレスを感じる場面は少ないはず。さりげなくスタイリッシュなのも高ポイント。
絶版:2006年3月~2014年3月
車両価格帯:98万~485万円
ボリュームゾーン:110万~180万円
▼検索条件
マツダ アテンザ(現行型)&スバル レガシィアウトバック(現行型)&BMW X5(旧型)&メルセデス・ベンツ Rクラス&ホンダ アコードハイブリッド(旧型)&ミニ ミニクラブマン(旧型)&ボルボ XC60(現行型)×総額350万円以下×本革シートあわせて読みたい
- 先代BMW 3シリーズ(F30型)を買うなら、総額150万円以下が狙い目だ!
- トヨタと共同開発中のピュアEV、スバル ソルテラ
- SUVじゃなくていいじゃない! この夏、「キャンピングGT」に乗ろう!【カーセンサー8月号】
- 5年落ち以内が車両本体価格200万円以下から狙える! スタイリッシュな輸入車SUV4選
- 【フェルディナント・ヤマグチ×編集長 時事放談】自動車業界と半導体について(中編)
- 【試乗】メルセデス・ベンツ 新型Sクラス│”新時代の車”を堪能できるラグジュアリーセダンの最高峰!
- マツダ CX-8の中古車流通量が増加中! 総額250万円からの選択肢が豊富に
- 【試乗】マツダ MAZDA3ファストバック|その特徴的なデザインにも負けないパワーユニットへ進化した「SKYACTIV X」
- 手にするものはすべてがアート。自然を愛するアーティストは世界で1台だけのメルセデス・ベンツ Gクラスに乗る
- 小沢コージが自動車界の勇者・救世主を探すべく「激レア変態車」の取引現場、白金の魔窟を直撃!【カーセンサーニッチ】