支払総額150万円以下から手に入れられる贅の極み! 全席ファーストクラスの4人乗り国産セダンなら、家族みんながニッコリ笑顔に
2020/07/18
昭和なVIPカー!? いや令和のニューファミリーカーだ!
昭和の役員付運転手は、トヨタや日産などの最上級セダンでお迎えにいくのがお決まりだった。
しかし、平成が終わる頃になると、社長はトヨタ アルファードクラスの大型ミニバンの、2列目シートに乗り込むことが増えた。
もう社長や役員クラスが乗る最上級セダンはお役目終了……?
いやいや、令和の時代は社長じゃなく、妻や子供、訪ねて来た親、時には妻にハンドルを任せて自分が乗り込んでもいいんじゃないか。それも支払総額150万円以下の中古車で。
そもそも少子化、核家族化の進む日本において、5人以上が一緒に車に乗る場面は、そうないはず。
だとしたら、後席に3人ではなく2人でゆったり乗る「4人乗り高級セダン」の中古車を、贅沢にファミリーカーとして利用するという発想はどうだろう。
高級車に多いFR車の場合、エンジンから後輪へ動力を伝えるためのシャフトを通す必要がある。
そのため、フロアにはそのシャフト用のトンネルがあり、5人乗りの場合には後席の真ん中が膨らむ構造となりくつろぎにくいし、3人横並びになると窮屈になることが多い。
だったら4席すべてファーストクラスな、4人乗りの方がいいじゃないか。
後席の真ん中には、座席の代わりにエアコンのスイッチが付いたり、収納が備わったりして便利さが増す。
しかも今回紹介するモデルには後席用モニターが標準装備、またはオプションで用意されている。
これを使ってアニメのDVDなどを見せれば、ドライブ中に子供がグズることはないはずだ。
それに何といっても4席モデルのセダンは、最上級クラスの中でも最上級グレードにあたるため、快適装備が標準で備わっている。
そんな家族みんながファーストクラスで快適に過ごせて、支払総額150万円以下から狙える国産高級セダンを、早速見てみよう。
なおこの価格帯で検索すると、走行距離が多い物件が多いと感じるかもしれない。
しかし、法人が使用していたため定期的なメンテナンスをしっかり受けていた物件も多いのが特徴。
ぜひ検討する際は、走行距離だけではなく、記録簿などで過去の整備状況も合わせて確認してほしい。
飛行機のファーストクラスを徹底的に研究して仕上げられた後席
レクサス LSハイブリッド(初代)
レクサスのフラッグシップモデルのLS。
2006年9月にまず4.6L V8エンジンを搭載したLS460がデビューし、翌2007年5月に5L V8+モーターのハイブリッドモデルLS600hと、そのロングホイールモデルLS600hLが追加された。
このロングモデル、ホイールベースを120mm伸ばした分は、すべて後席の空間拡大に使われている。
そして、フラッグシップのLSの中でもトップグレードとして位置づけられるのが、LS600hLの後席セパレートシートパッケージ(2009年10月以降バージョンUZに、2012年10月以降はエグゼクティブパッケージ4人乗り仕様に名称変更)ジだ。
飛行機のファーストクラスを徹底的に研究したという後席は、左右セパレートとなるシートの中央にオーディオや独立温度調整エアコン、リラクゼーションシステム(マッサージ機能)などのスイッチが備わる。
特に上座にあたる助手席後ろ側のシートには、オットマン機能や助手席の位置やヘッドレストを倒して視界を広げるスイッチもある。
5L V8+モーターの最高出力は445psにもなり、四輪で路面をつかむ4WDによって、0-100km/hはスポーツカーなみの5.5秒。
完全停止の衝突被害軽減ブレーキは2012年10月のマイナーチェンジで装備されたが、それ以前のモデルでも歩行者の検知と操舵回避支援などを備えたプリクラッシュセーフティシステムを標準装備。
全車速追従型のアダプティブクルーズコントロールも備わっていた。
デビュー時の車両本体価格は1510万円。
原稿執筆時点(2020年7月13日)では、いずれも走行距離は10万km超だが、支払総額150万円以下で5台見つけることができた。
▼検索条件
レクサス LSハイブリッド(初代)×4人乗り×全国トップ・オブ・トヨタの名に恥じない、快適装備が充実の後席
トヨタ クラウンマジェスタ(2009年3月~2013年8月生産モデル)
LS(旧セルシオ)が国内でもトヨタではなくレクサスブランドとして販売されるようになったことで、トヨタの最上級セダンと位置づけられたのがクラウンマジェスタだ。
トップ・オブ・トヨタに君臨して初のフルモデルチェンジとなる2009年のデビュー時に、マジェスタとして初の4人乗り仕様「GタイプFパッケージ」が用意された。
4.6L V8エンジンに8速ATが組み合わされ、後輪を駆動。
左右セパレートの後席の大型ヘッドレストにはスピーカーが備わり、左右席の間に備わる大型コンソールには後席用エアコンやリクライニング、オーディオのスイッチが備わる。
またLS同様、助手席後ろ側のシートにはオットマン機能や、助手席の位置やヘッドレストを倒して視界を広げるスイッチもある。
完全停止の衝突被害軽減ブレーキはこの世代では装備されなかったが、歩行者や前方車、さらに交差点の右折時に前方からやってきた車との衝突が迫ると、ブレーキアシストが働くプリクラッシュセーフティシステムを標準装備。
全車速追従型のアダプティブクルーズコントロールも備わっていた。また赤外線カメラを使い、夜間の歩行者や障害物などを映像化してくれるナイトビュー機能がオプションで用意された。
デビュー時の車両本体価格は790万円。
原稿執筆時点で、Fパッケージ自体の台数は少なく全部で10台。
そのうち支払総額150万円以下は8台見つかり、走行距離10万km以下もあった。
▼検索条件
トヨタ クラウンマジェスタ(2009年3月~2013年8月生産モデル)×4人乗り×全国シーマよりも遮音性が高く、助手席後ろは足を思い切り伸ばせる
日産 プレジデント(2003年10月~2010年6月生産モデル)
日産車で長らく企業トップたちに愛されてきたのがプレジデントだ。
2003年10月に登場した4代目は、同時期のシーマをベースに開発された。
搭載された4.5L V8エンジンや5速AT、さらに見た目までシーマとほぼ同じだが、メッキ加飾や専用バンパーを備えるなどして差別化が図られた。
また、ベースとなったシーマに対して遮音材が増やされ、静粛性が高められている。
ドライバーズカーはシーマ、後席重視はプレジデント、という位置づけた。
用意されたグレードは「ソブリン5人乗り」と「ソブリン4人乗り」の2種類のみ。
ソブリン4人乗りの後席中央には各種スイッチ付きの大型のコンソールが備わり、エアコンやオーディオ、シートスライドなどが行える。
また上記2台同様、後席に備わるスイッチで後席を前方へ移動できるだけでなく、助手席の背もたれ中央部が抜けて、そこに足を伸ばすこともできる。そのための靴べら入れまで備わっていた。
さらにプレジデント=社長という車名に沿うように、秘匿書類の保管にも便利な専用キー付きリッドを採用したA4サイズの書類が入れられる大容量収納ボックスや、家電が使用できる100V電源などが備えられた。
衝突被害軽減ブレーキは、完全停止はしないが、前方車との衝突の危機が迫ると自動的にブレーキを作動させ、被害を軽減する「インテリジェントブレーキアシスト」が標準で備わる。
デビュー時の車両本体価格は900万円。
プレジデント自体、原稿執筆時点で20台と少なく、4人乗り仕様はそのうち5台。支払総額150万円以下は2台で、走行距離10万km超えとなる。
▼検索条件
日産 プレジデント(2003年10月~2010年6月生産モデル)×4人乗り×全国ライター
ぴえいる
『カーセンサー』編集部を経てフリーに。車関連の他、住宅系や人物・企業紹介など何でも書く雑食系ライター。現在の愛車はアウディA4オールロードクワトロと、フィアット パンダを電気自動車化した『でんきパンダ』。大学の5年生の時に「先輩ってなんとなくピエールって感じがする」と新入生に言われ、いつの間にかひらがなの『ぴえいる』に経年劣化した。
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