トヨタ C-HR▲運転にあまり慣れていない人でも乗りやすい全長4m~4.5m以下の、ハイブリッドSUV。燃費がいいから毎日乗っても、遠出をしても、ガソリン代を抑えやすい

人気の「街乗りにピッタリサイズ」がようやく200万円以下で見つかる

4月からの新年度に備えて、通勤・通学に使うための愛車を探している人も多いだろう。

オン・オフ1台でこなせる人気のSUVなら、通勤・通学だけでなく、休日の楽しみも広がるし、中でも街乗りしやすいサイズで、しかも低燃費のハイブリッドカーなら、毎日使ってもガソリン代を抑えやすいはず。

そんな街乗りサイズでハイブリッド機構を備えたSUVは、当然人気が高くてなかなか値落ちが進まないモデルが多かった。

しかし、デビューから数年がたった今、ようやく200万円以下で狙えるようになってきた。

今回は街中でも運転しやすい全長4m~4.5m以下で200万円以下から狙える、コンパクト&ハイブリッドSUV3台を紹介しよう。

中古車台数が豊富で選びやすい
トヨタ C-HR(現行型)

トヨタ C-HR▲JC08モード燃費で30.2km/L。バッテリーはリアシート下に搭載されているので、ラゲージ容量はガソリン車と同じ318L(後席を倒すと1112L)
トヨタ C-HR▲全車に標準装備されるトヨタ・セーフティ・センス・Pには、全車速追従型のアダプティブクルーズコントロールや、ハイ/ロービームを自動で切り替えてくれるオートマチックハイビーム機能が含まれる

まるでガンダムのモビルスーツのような筋肉隆々なフォルムで、しかもトヨタ車にありそうでなかった、全長4.5m以下のSUVがC-HR。登場したのは2016年12月だ。

4代目プリウスに次いでトヨタの新プラットフォーム「TNGA」を採用した第2弾ゆえ、実は走りもいい(一般的にTNGAのようにプラットフォームに特化して開発すると、時間やリソースをたくさん投入できるので、性能を高めやすい)。

パワーユニットはプリウスと同じ1.8Lエンジン+モーターのハイブリッドと、1.2Lターボエンジンが用意された。

ハイブリッドのトランスミッションは電気式無段階変速機となり、2WDのみ設定。グレードはSとGの2種類だ。

燃費は30.2km/L(JC08モード)と申し分なく、モーターのみで走れるEVモードも搭載している。

また衝突被害軽減ブレーキを含む先進安全技術は、当時トヨタ車に用意されていた2種類のうち、ミディアム・上級グレード向けのトヨタ・セーフティ・センス・Pが全車に標準装備された。

デビュー時の車両本体価格はSが264万6000円、Gが290万5000円。

売れているモデルだけあり、原稿執筆時点でハイブリッドモデルは約2400台見つかり、選びやすい。

登場初期モデルを中心に、走行距離10万km近くで支払総額約160万円くらいから狙うことができる。

▼検索条件

トヨタ C-HR(現行型)×総額200万円以下×全国

走りにこだわったSUV、2WDと4WDが選べる
ホンダ ヴェゼル(現行型)

ホンダ ヴェゼル▲JC08モード燃費は2WDが27.0km/L、4WDが21.6~23.2km/L。ラゲージ床下にバッテリーを置くものの、ラゲージ容量は2WDのハイブリッドで404L(床下ボックス含む)
ホンダ ヴェゼル▲フィット同様、後席の座面を跳ね上げて荷物を載せられるなどシートアレンジが豊富。アクセルペダルは反発力によって余計な踏み込みを防ぎ、燃費向上を図れる機能が備わっている

同社のフィット(3代目)をベースに開発されたコンパクトSUVがヴェゼル。

とはいえ、当時のアコードにも採用されていたダンパーがフロントサスペンションに奢られる(2015年4月の一部改良で2WDはリアにも、2016年2月の一部改良で全車フロント・リアに採用)など、走りのいいSUVを目指して開発された。

2013年12月にデビューすると、翌2014年には販売台数がSUVトップとなる大ヒット車になった。

7年たった今も販売台数ベスト10に入るロングセラーだ。

デビュー時に用意されたのは1.5Lエンジン+モーターのハイブリッドと、1.5Lガソリン車。

トランスミッションは、どちらもダブルクラッチ式の7速ATが組み合わされる。

ハイブリッドシステムは、フィットと同じで、同社がスポーツハイブリッドと呼ぶi-DCDだ。

システム全体の最高出力は2Lガソリン車なみの152psを発揮、またハイブリッド車にも電子制御で前後輪のトルクをコントロールする4WDが用意された(同社のハイブリッドとしては初採用)。

この4WDはコーナリングで後輪へ積極的にトルクを配分することで、走りの楽しさを提供する役割もある。

もちろん燃費は良く、2WDが27.0km/L、4WDが21.6~23.2km/L(JC08モード燃費)。

デビュー時は5~30km/h以下で作動するシティブレーキアクティブシステムをオプションで用意していたが、2016年2月の一部改良でより進化した先進安全機能のホンダセンシングを一部グレードに標準装備とした。

デビュー時のハイブリッドモデルの車両本体価格は219万~268万円。

原稿執筆時点で約2000台以上とC-HR同様選びやすく、1700台以上が衝突被害軽減ブレーキを搭載している。

走行距離10万km超で支払総額約120万円から。4WD+衝突被害軽減ブレーキ付きでも約150万円くらいから狙える。

▼検索条件

ホンダ ヴェゼル(現行型)×全国

アイサイトver.3搭載モデルも100万円台前半から狙える
スバル インプレッサXV(2代目)

スバル インプレッサXV▲JC08モード燃費は20.0km/L。燃費を稼ぐという目的はもちろんだが、それよりもガソリン車では得られない加速感など走りの楽しさに重きを置かれたハイブリッドシステムになっている
スバル インプレッサXV▲ハイブリッド専用のエネルギーフロー画面がディスプレイに表示される。またハイブリッド特有の音への対策として遮音材や吸音材が追加されてる

ガソリン車が登場した2012年から約1年後、2013年6月に追加されたのがスバル初となるハイブリッドモデル、インプレッサXVだ。

この時点で同社はトヨタの支援を受けていたが、搭載されたハイブリッドシステムはスバルオリジナルのものだ。

EVモードスイッチはないが、エンジンを切り離したEV走行も行う。その際はモーターの駆動力を四輪に伝えている。

2L水平対向4気筒+モーターに、トランスミッションはCVTが組み合わされる。

もちろんスバルらしく全車4WD。しかもラゲージ下に収められたバッテリーを含み、ハイブリッド専用パーツの配置にも徹底的にこだわられ、前後左右の重量配分や重心高はガソリン車同様、つまりシンメトリカル4WDとした。

自慢のアイサイトは、2013年のデビュー時にはver.2を搭載。ACC(全車速追従機能付きクルーズコントロール)作動時にEV走行モードを活用する。

2014年11月にはver.3に進化し、車線中央をキープするようステアリングをアシストする機能が備わった他、ACCの認識機能が向上している。

ちなみに現行型であるXVはver.3。ただし、同じver.3でも少し進化している。

デビュー時の車両本体価格は249万9000~278万2500円。

上記2台と比べて台数はぐっと少なく、原稿執筆時点で約180台。

それでも走行距離10万km近くなら、支払総額2ケタ万円から狙える。

アイサイトver.3を搭載する2015年式以降でも、総額約120万円から見つけることができ、お手頃といえるだろう。

▼検索条件

スバル インプレッサXV(2代目)×総額200万円以内×全国
文/ぴえいる、写真/トヨタ、ホンダ、スバル

ぴえいる

ライター

ぴえいる

『カーセンサー』編集部を経てフリーに。車関連の他、住宅系や人物・企業紹介など何でも書く雑食系ライター。現在の愛車はアウディ A4オールロードクワトロと、フィアット パンダを電気自動車化した『でんきパンダ』。大学の5年生の時に「先輩ってなんとなくピエールって感じがする」と新入生に言われ、いつの間にかひらがなの『ぴえいる』に経年劣化した。