第54回:修理の約束をしていたのに、その程度に納得いかないときは!?
カテゴリー: 契約のトラブル
タグ:
2008/04/28
Q.納得のいくまで修理されていなかったので
お金を払いたくないのですが、何か罪になる?
外装に少々気になる点があったのですが、納車までに修理をしてもらうという条件で中古車を購入しました。しかし、納車時には僕の納得がいく修理はされていませんでした。「これではお金は払えない」と申し出ると「こちらは、一般的に納得のいくだけの修理はしている。契約は成立しているので、払わないと契約不履行になる」と言われました。これには納得がいきません。払わないと何か罪になるのでしょうか?
ところが、もし修理が行われているにもかかわらず、「キレイな外装になっていない」という購入者の主観的な判断だとすると、話は少しややこしくなります。もちろん「キレイにするという契約が履行されていないので支払う意思がない」といった言い分を販売店に申し立てることは可能です。ただし、購入者はあくまで主張ができるだけ。それによって契約の解除ができたり、代金の支払いが無効になるというわけではありません。なぜなら、販売店側にも「修理によってキレイになっている」という主張もあるはずだからです。お互いの主張から妥協点が見つかればよいですが、もし双方の意見が平行線ならば、裁判で決着をつけるしかありません。
この裁判は俗にいう「民事裁判」で裁かれます。販売店の主張が認められて「購入者は販売店に代金を支払いなさい」と判断されると購入者には支払い義務が生じます。しかし、「刑事裁判」ではないので最初に言ったように、それによって刑事罰を受けることはありません。
A.最終的には民事裁判で決着をつけることになります
罪になるかどうかで言えば、このケースではお金を支払わなくても刑事上の罪に問われることはありません。あくまで民事上の問題として扱われます。質問の場合では、外装の気になる点がキズなのか劣化なのかはわかりませんが、どちらにせよ明らかなのは、修理がなされていない場合、販売店側に契約不履行があったとして契約を解除することが可能ということです。ところが、もし修理が行われているにもかかわらず、「キレイな外装になっていない」という購入者の主観的な判断だとすると、話は少しややこしくなります。もちろん「キレイにするという契約が履行されていないので支払う意思がない」といった言い分を販売店に申し立てることは可能です。ただし、購入者はあくまで主張ができるだけ。それによって契約の解除ができたり、代金の支払いが無効になるというわけではありません。なぜなら、販売店側にも「修理によってキレイになっている」という主張もあるはずだからです。お互いの主張から妥協点が見つかればよいですが、もし双方の意見が平行線ならば、裁判で決着をつけるしかありません。
この裁判は俗にいう「民事裁判」で裁かれます。販売店の主張が認められて「購入者は販売店に代金を支払いなさい」と判断されると購入者には支払い義務が生じます。しかし、「刑事裁判」ではないので最初に言ったように、それによって刑事罰を受けることはありません。
■ワンポイント法律用語■
民事裁判(みんじさいばん)
民事訴訟法に基づいた裁判。当事者同士の話し合いで解決しない争いごとを解決する。訴えられた側は被告と呼ばれるが、これは善悪が付随するものではない刑事事件(けいじじけん)
刑事訴訟法に基づいた裁判。犯罪を犯した疑いのある人間を裁く。犯罪を犯したのか犯していないのか、また犯した場合にはどの程度の刑罰を科するのかなどを決める日刊カーセンサーの厳選情報をSNSで受け取る
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