ホンダ N-BOX▲日産以外の各社がラインナップしているSUVテイストの大空間軽自動車に、ホンダも食指を動かす。ホイールアーチとボディ下部にブラックアウト処理が施されてリフトアップ感を演出か? 新型N-BOX JOYと予想
スズキ スページア ▲アイデンティティの丸目ランプが継承され、もし同社の代表的なオフローダーであるジムニーを連想させるグリルが与えられたら、新型スペーシアギアはこんなルックスに仕上がるだろう。イエローのボディカラーは踏襲なるか?

開拓車に挑む、最後発の軽自動車SUV風モデル

ライバル車を寄せ付けないN-BOXに待望のSUV風モデルが加わる。これによって、国産車トップセラーの座は盤石なものになるだろう。

対するスペーシアには派生モデルのギアが復活し、フォーメーションを強化。2024年は戦いがますますヒートアップしそうだ。

2023年を振り返ると、軽自動車界のトップランナーであるホンダ N-BOXとダイハツ タントがファンクロス効果で息を吹き返すまで、第2位の座を死守していたスズキ スペーシアが一新された。

ダイハツ タント▲カスタムの大改良と同時にファンクロスが追加されたダイハツ タント。伸び悩んでいた販売状況が改善され販売ランキングで第2位に躍り出た

じつは、N-BOXとスペーシアの戦いは場外乱闘ならぬ延長戦を迎える。スペーシアはパイオニアであってタイトル保持者、N-BOXはそれに対するチャレンジャーと言えばわかりやすいかもしれない。

ズバリ、SUVテイストをもち合わせた派生車が両方に準備されている、ということだ。
 

スペーシアギア、新型登場で開拓車としての地位を守れるか?

このジャンル(SUVテイスト)を切り開いたのはスペーシアで、先代モデルが発表された1年後の2018年末に派生車としてギアが現れた。

外板パネルを標準車と共有しつつ、ヘッドランプやバンパーを変えることでSUVライクな雰囲気が作り出され、ポップなボディカラーとの相乗効果もあって注目を集めた。

スズキ スぺーシア▲2018年12月にリリースされた先代スペーシアギア。ガンM塗装の外装パーツや防汚仕上げのラゲージフロアがセールスポイントに掲げられた

現在、スペーシアギアは商品ラインナップに存在していないが、これは一般的な措置で、追加デビューをもくろんで開発されていることは公然の秘密だろう。

先代と同じくエクステリアに専用パーツが与えられ、内装には撥水シートや水拭き可能なラゲージスペースが採用され、アクティブな印象が醸し出されるはずだ。

また、検知機能が広がった新しい衝突被害軽減ブレーキ、ステアリングヒーターといった新装備も盛り込まれて商品力は向上する。
 

スズキ スページア ▲新型スペーシアギア予想(再掲)

最後発SUV風モデル、新型N-BOX JOYが登場?

最後発で「大空間ワゴン×SUVテイスト」のジャンルに挑むのは、ホンダだ。途中チョップドルーフの派生車も販売されたが、2011年の初代デビュー以来、N-BOXは基本的に標準車とカスタムの2本立て展開で十分な競争力を誇ってきた。

だが、前述したようにスペーシアに加えてダイハツ タントにもSUV風モデルが設定され、三菱 eKクロススペースがデリカミニに進化したことも受けて、N-BOXにも同類の派生モデルが追加される。

三菱 デリカミニス▲三菱 eKクロススペースのビッグマイナーチェンジ版は新名称デリカミニ。新しいイメキャラが設定されて話題を呼んだ

「ベース車と派生車の差異は、スペーシアやタントの事例と同程度ではないか?」と予想される。すなわち外板パネルは共有されて樹脂パーツやボディカラー、シート表皮に専用品が用いられそう。

ちなみに、ネーミングの有力候補は「N-BOX JOY」とのこと。

ホンダ N-BOX▲新型N-BOX JOY予想(再掲)

新生スペーシアギアは2024年冬にデビューする可能性が高い。対するN-BOX JOYも早ければ2024年下半期に登場するだろう。アウトドア志向のユーザーに向けた軽自動車バトルは、混戦を極めそうだ。

※2024年1月19日現在における新型車の発表についての予測記事です。発表を保証するものではありません

文/マガジンX編集部
写真/マガジンX編集部、スズキ、三菱自動車、ダイハツ