トヨタ クラウン ▲ワゴンとSUVの要素を併せ持つ実用性の高いエステートは海外向けモデル、ハイランダーとコンポーネントを共有する見通しだ

4つの車型で構成される次期クラウン

2022年7月15日に新型クラウンがアンベールされた。第1弾のクロスオーバーが披露されるだけでなく、まだ開発が終わっていない残り3車型のモックアップも公開されたことは驚きだった。

クラウンのあり方を見つめ直して企画されたクロスオーバーに続き、今後1年半(すなわち2023年末まで)にスポーツSUV、セダン、エステートが相次いで投入される。

トヨタ クラウン▲新型クラウンのイメージリーダーとして2022年秋に発売される「クロスオーバー」はセダンとSUVを融合させたモデル
トヨタ クラウン▲シリーズ中最もコンパクトに仕上がるスポーツSUVが「スポーツ」だ。外観はポルシェ マカンを意識か
トヨタ クラウン▲「やはりセダンも欠かせない」との思いもあって準備されることになった「セダン」。全長は5mオーバーでFRプラットフォームを採用

各モデルを紹介すると、どことなくポルシェ マカンを連想させるスポーツSUVは、運転しやすいサイズと俊敏な走りが自慢。全長4710mm、ホイールベース2770mmに設定される見通しだ。プロポーションを見る限りエンジンは横置き搭載されるようだ。

セダンは全長5030mm、ホイールベース3000mmが想定されている。これは先代とレクサス LSの間に位置する。このセダンはショーファー需要も視野に入れたモデルでエンジン縦置きのプラットフォームが引き続き用いられるのでは?と予想される。

ワゴンとSUVの性格をミックスさせたモデルがエステートだ。全長4930mm、ホイールベースは2850mmに定められる。今回はこのエステートに焦点を当てていく。
 

トヨタ クラウン▲新型クラウンのボディサイズ(※スポーツ、エステート、セダンは開発目標値)
トヨタ クラウン▲ラゲージスペース床下に3列目シートが設置されていた8代目クラウンステーションワゴン

ハイランダーとコンポーネントを共有

前述のサイズを手掛かりに考えるとエステートは海外専売車ハイランダーとコンポーネントを共有することが垣間見える。

トヨタは、このシャシーを使って2022年9月1日にご紹介したレクサス向けの3列シートSUVも開発しており、複数の派生車を設けることでコンポーネントの減価償却をペースアップさせる。

言い方を変えればクラウンの名称の下、ハイランダーを化粧直しして国内に投入するわけだ。

パワートレインに関する情報はまだ公表されていないが第1弾のクロスオーバーと同じく「2.5LハイブリッドE-Four」および、2.4Lいターボハイブリッドと「eアクセル」の2種類が用意されることは想像に難くない。

ハイランダーがベースに起用されるため、キャビンには3列シートを採用か。1990年代まで販売されていたクラウンステーションワゴンにはハッチゲートから乗り込む後ろ向きの3列シートが用意されいた。

もし、実現すればそれ以来の3列シートクラウンとなる。新生クラウンエステートは早ければ2022年内。遅くても23年夏には発表されるだろう。

※2022年9月9日現在における新型車の発表についての予測記事です。発表を保証するものではありません

【諸元・スペック】
■予想発表時期:2023年5月
■全長×全幅×全高:4930×1880×1620(mm)
■搭載エンジン:2.5L 直4+モーター 他
 

文/マガジンX編集部
写真/マガジンX編集部、トヨタ自動車