ダイハツ アトレー ▲ボディ側面の絞り込みが抑えられ、ロングルーフ化と相まって室内空間は拡大される。写真は乗用車ライクに着飾ってパーソナルユースにも応えるアトレーの外観。ブラック仕立てのバンパー下部とサイドシルなどにより質感の高さが演出される

新開発のFR用CVTでカタログ燃費も向上

軽FR駆動商用車としてスズキ エブリイと双璧をなすダイハツ ハイゼットが、2021年12月20日に17年ぶりの世代交代を迎える。

11代目にあたる新型ハイゼットカーゴの商品コンセプトは「効率を極めた活力カーゴ」。クラス最大の積載量とフラットな荷室が実現され、内装には使い勝手を高める数多くの便利な装備が採用される。

トランスミッションには、FR用に新開発されたCVTが起用される。
 

ダイハツ ハイゼットカーゴ▲新型ハイゼットカーゴの荷室寸法(マガジンX編集部予想)

この10年で軽バンの積載比率は62%から66%に上がった。これを受けて荷物が限界ギリギリまで積めるよう、新型ハイゼットカーゴはルーフが前後に伸ばされてボクシーな印象が強まる。

また、ボディ側面のタンブル(絞り込み)も抑えられて切り立ったシルエットに変わり、ムダなく荷物が積めるパッケージを実現。

ハッチゲートに装着されてきたCIマークと車名エンブレムはステッカーに差し替えられ、その分の厚みさえ荷室拡大に割り当てるという徹底ぶりだ。
 

ダイハツ ハイゼットカーゴ▲引き続き中段がトレイ状に成形されて使いやすさが維持されるインパネ。画面付きオーディオへの対応に伴ってセンターの口調ダクトは横長に変わる
ダイハツ ハイゼットカーゴ▲比較のため現行モデルのインパネも載せた。空調パネルの占める割合が大きく、その点は新型よりむしろ良心的?ともいえる

軽バン初のアイテムも充実

内装に目を向けると中断がトレイ状に成形されて、小物が置きやすいインパネにはフックやポケット類も用意されて使い勝手の良さが継承される。

また、グローブボックスの大きさが見直されて助手席の足元空間は荷物が置けるよう拡大される。シートの縫い目位置も見直され、破れにくい構造に仕立てられる。

軽バンで初めて採用されるアイテムも要チェックだ。具体的に挙げると、電子ルームミラーは荷物を満載したときや悪天候時でも後方の様子が確認できて重宝する。

他にも、キーフリーシステム&プッシュ式スタートを装備。両側電動スライドドアには、近づくだけで自動的にスライドドアが開くミニバン顔負けのウエルカム機能、全閉を待たずに離れられる予約機能もクラス初採用される。
 

4ナンバー化されても乗用車風保つアトレー

ダイハツ アトレー▲現行アトレー(写真)は5ナンバーの乗用仕様だったが新型では4ナンバー化される

同時に生まれ変わるアトレーの商品コンセプトは「使い尽くせるマルチBOX」。内外装に専用アイテムが与えられて、乗用車感覚がもたらされると同時にカーゴゆずりの積載量と使いやすさを併せもつ。

最大のトピックは、乗用車(5ナンバー)からカーゴと同じ4ナンバー車に変わることだ。車中泊など、レジャーユースの多さに着目して、フラットな荷室を作り出せる4ナンバー車に変えたとのこと。

初回車検までの期間は3年から2年に短縮されてしまうが、自動車税の安さといった経済性もセールストークでアピールされる模様だ。

ハイゼットカーゴとの差別化を図るべく、外観にはLEDヘッドランプやメッキグリル、ブラック仕上げのドアミラー、バンパー、ボディ下部、ボディ同色ドアハンドルなどが備わる。

内装にはメッキ前席ドアハンドルやフロント中央アームレスト、LEDルームランプなどが装備され、空調ダクトやステアリングホイール、シフトレバーにはメッキ加飾が施される。

※2021年12月10日現在における新型車の発表についての予測記事です。発表を保証するものではありません

text/マガジンX編集部
photo/マガジンX編集部、ダイハツ