▲フロントバンパーは、レクサスのスピンドルグリルに似た形状でブラックアウトされ、大きなインテークを模したデザインに仕上る。4連LEDヘッドランプも印象的なプリウスPHV ▲フロントバンパーは、レクサスのスピンドルグリルに似た形状でブラックアウトされ、大きなインテークを模したデザインに仕上る。4連LEDヘッドランプも印象的なプリウスPHV

プリウスはPHVが大本命なのか

リチウムイオン電池搭載モデルが約半年待ちになっているなど、好調な滑り出しを見せている4代目プリウス。奇抜な外観デザインに対して賛否両論が聞かれるが、秋に国内デビューするPHVはどうなのだろう。

結論から言うと、次期プリウスPHVは誰もがカッコイイと思うデザインに仕立てられる。環境性能だけでなく、デザインもこっちが本命だったりしてと思うのは、スクープ班だけだろうか。

予想イラストをご覧いただきたい。目玉のごとくプロジェクターが配されているプリウス標準車と違い、PHVは4連のLEDヘッドライトが与えられる。角ランプの角ばった輪郭がそのままバンパーと接しているのが面白い。

ボンネットフードの開口線やプラスラインも異なるため、どうやらエンジンフードにも専用品が用いられ、コストのかかった作り分けが行われるようだ。バンパーは大半がブラックアウト化されて、迫力ある表情に。また、両サイドにはLEDが縦に並ぶデイライトランニングランプ、三角形ダクトとフォグランプが配される。

▲サブウインドウをグルッと囲うように配される赤いガーニッシュは、アメリカのダッジブランドを連想させる。スポイラー中央のくぼみは空力を意識した結果だろうか ▲サブウインドウをグルッと囲うように配される赤いガーニッシュは、アメリカのダッジブランドを連想させる。スポイラー中央のくぼみは空力を意識した結果だろうか

ルーフにはソーラーパネルを採用、充電に期待

リアビューが放つインパクトも負けてはいない。プリウス標準車はコンビランプの縦長デザインに存在感があるが、PHVでは一転、横方向に視線を導くデザインが織り込まれる。具体的には、ボディ左右のコンビランプを結ぶように赤ラインがサブウインドウの周囲に配される。

ルーフにも注目。流行に合わせ、ただブラックに塗装されるワケではない。なんとソーラーパネルが埋め込まれるのだ。思えば、先代プリウスにはムーンルーフとセットで、室内換気用のファンを稼働させるためのソーラーパネルがオプションで用意されていたが、モデルチェンジを機にシンプルなムーンルーフへと改められた。しかし、PHVで再びソーラーパネルが設定されるという。しかもルーフ全体にだ。今度こそは駆動用バッテリーの充電に役立てられることに期待したい。

新型PHVのパワートレインは、プリウス標準車同様、1.8L直4エンジンと72psを発生する電気モーターとの組み合わせとなる。改良によってコンパクト化されるリチウムイオン電池は、ガソリンタンク縮小と相まってリアシート下に搭載、もしくは、ラゲージ床下に置かれるはずだ。

現行PHVは1回の充電で26.4km(JC08モード)走れるが、新型ではその距離が2倍以上に伸びて60kmに達する見込み。

国内では、上半期末の2016年9月に発表される見込みだが、その前にパリサロンでワールドプレミアされるかもしれない。というのも、欧州メーカーはここ数年こぞってプラグインハイブリッドを発表しており、日本勢の牙城を崩しにかかっている。イメージリーダーの座を奪われないよう、トヨタにとって新型PHVの市場投入は気の抜けない正念場と言えそうだ。

▲2015年12月にデビューした4代目プリウス。個性的なフロントマスクはインパクト大だが、奇をてらいすぎだと感じているユーザーもいる模様 ▲2015年12月にデビューした4代目プリウス。個性的なフロントマスクはインパクト大だが、奇をてらいすぎだと感じているユーザーもいる模様
▲縦方向のラインを意識したリアコンビネーションランプも、好き嫌いが別れる部分ではある ▲縦方向のラインを意識したリアコンビネーションランプも、好き嫌いが別れる部分ではある

※2016年3月16日現在における新型車の発表についての予測記事です。発表を保証するものではありません

【SPECIFICATIONS】
■予想発表時期:2016年9月
■全長x全幅x全高:4540x1760x1470(mm)
■搭載エンジン:1.8L 直4+モーター

text/マガジンX編集部
photo/マガジンX編集部、トヨタ