実際の使用環境で計測した
リアルな燃費を大公開!


いまや燃費は車に求められる重要な性能の一つになった。カタログや自動車誌のレビューを眺めても一番気になるのは燃費データだし、最近の車の多くに燃費計が装着されていることからもその関心の高さがわかる。そこで本誌は、話題の車12台を用意し、実際の使用環境に近い1周約550kmのルートを走らせ、実用燃費の計測を行った。
話題のモデル12台ホンキの燃費テスト

ホンダ インスパイア
気筒休止の効果で12km/L超!
アクセルを開けなくても十分楽しめる


気筒休止の変化の様子は
乗り手には全くわからない

 気筒休止による効果はいかに? 話題のセダン、インスパイアで早速出発。まずは一般道だが、全域でまずまずのトルクを体感でき、ゆえにアクセルを開かなくてもスムーズな発進が可能。瞬間燃費11km/Lをキープできるので燃費は良さそう。
 続けて高速道路では80km/hで約1750回転、100km/hで約2150回転で巡航が可能。この時の瞬間燃費は12km/Lで、追い越し時、グッとアクセルを踏む込むと、瞬間燃費は9km/Lまで落ちるが、巡航時にクルーズコントロールを活用すれば13km/Lほどの低燃費となるため、相殺できた。3段階に気筒を休止させる可変シリンダーシステムの気筒休止の変化はまったくわからないレベルだ。
 ワインディングでは、6気筒すべてでの走行が多くなり瞬間燃費は8km/Lになるものの、少なめのアクセルコントロールで十分な加速感が得られるため、無駄にアクセルを踏み込む必要はなかった。
 そして結果は12.6km/L。なんとカタログ数値を上回る燃費を叩き出したのだ。

ホンダ インスパイア|話題のモデル12台ホンキの燃費テスト
ホンダ インスパイア(35iL/5AT)

10・15モード燃費
9.8 km/L
本誌燃費テスト結果
12.6 km/L

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トヨタ クラウンアスリート
車が勝手に燃費走行してくれる
エコモードを活用して低燃費実現


アクセルを踏み込んでも
燃費走行を維持し続ける

 現行クラウンシリーズに、燃費向上のために採用されたのが「エコモード」。その効果は想像を上回るものだった。
 まず一般道では1~2速こそ回転数が上がるものの、走りだすとすぐに6速までシフトアップ。40km/h走行時の回転数はほとんどアイドリングに近い1000回転で、瞬間燃費は20km/Lを示していた。
 高速道路でも「エコモード」が大活躍。ほとんどエコランプが点灯した状態のままで、エンジン回転数が2000回転を上回ることはない。80km/h巡航時の回転数は1200回転。瞬間燃費は15~20km/Lだ。
 しかし一般道および高速道路で優秀な燃費性能を発揮したクラウンも、その車重ゆえワインディングの上りでは苦戦を強いられた。50km/hでの登坂時、瞬間燃費計は5km/Lを示していたのだ。
 ワインディングで燃料を消費したとはいえ、結果はなんと11.5km/L。カタログ数値を上回る結果となった。燃費走行を意識することなく、ラフな運転でも車が燃費走行をしてくれる。これはラク。

トヨタ クラウンアスリート|話題のモデル12台ホンキの燃費テスト
トヨタ クラウンアスリート(3.5 アスリート/6AT)
10・15モード燃費
10.0 km/L
本誌燃費テスト結果
11.5 km/L

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Report/石川茂幸
※この記事は、カーセンサー関東版9号(4月17日発売)の特集をWEB用に再構成したものです