スポーツカーとは“ただ速く走ること”を目的にしたクルマなのだろうか?
それは違う。ここではスポーツカーとはドライバーに運転する楽しさを
味わわせてくれるクルマ、見ているだけでドキドキするクルマと定義したい
したがってボディタイプは様々だ。今回は予算150万円で買えるスポーツカーを
走りとオシャレさという2つの側面から魅力を検証してみた
走りは木下隆之氏、オシャレさはMJブロンディ氏。2人のベストバイは一体?
交差点を曲がるだけでもどきどきワクワクする
運転して運転しているドライバーが体感できる速さというのはメーターが刻む速度だけではない。絶対速度が速くない街中でも速度感が楽しく味わえる、そんな3台のクルマを紹介しよう
COPEN ダイハツ コペン(2002年~)
ダイハツ コペン(2002年~)|150万円以下のスポーツカー
匠たちが生み出す
プレミアム軽オープン

軽自動車初となる電動開閉式ルーフ「アクティブトップ」を採用したスポーツモデル。エンジンは最高出力64psを発生する直4ターボを搭載し、900㎏弱のボディを軽々と加速する。専門のスタッフがほぼ手作業で生産するなどこだわりの強いモデルだ。台数は少ないが100万円以下も流通。
木下隆之:
なりは小さくても、中身はプレミアムなのがコペンだ。ターボゆえに元気に走るし操縦性は素直それでいて、独特の重量感がある。決して鈍重というのではなく、軽々しくもない。プレミアム感の源はそこ。ルーフアレンジは多彩だから、オープンドライブも爽快だ。軽の枠を超えた個性が光り輝く。2人のデートに。

MJブロンディ:

乗ったときの楽しさはともかく、見た目のオシャレ的には、決して偏差値は高くない。これがビートやカプチーノならいろいろ世界が違ってくるが、コペンはまだ新しく冒険の匂いが薄い。これらを理解して服装や髪形には気をつけたい。ファッショナブルなジャージにアフロヘアなら完璧だ。

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MR-S トヨタ MR-S(1999~2007年)
トヨタ MR-S(1999~2007年)|150万円以下のスポーツカー
高速シフトチェンジが可能な
シーケンシャルミッションを搭載

1999年に2シーターオープンとして生まれ変わったMR-S。4mに満たないボディながら、2450mmというロングホイールベースで優れたハンドリング性能を発揮。エンジンは1.8L直4のみだが、ミッションはMTのほか2ペダルのシーケンシャルミッションを搭載。最終年式はプレミアム価格だ。
木下隆之:
ガシッとした重量感はなく軽快に舞う。もちろんリアエンジンらしく、トラクション感が強い、そのぶんフロントの接地感が薄いのだが、それこそがMRらしさを実感するポイント。地を這う感覚も強く、個性的な走りを味わうには深夜の峠に一人で出かけて、シーケンシャルMTの高速シフトチェンジを楽しむ。

MJブロンディ:

おもちゃっぽいスタイリングのせいで、特にボディカラーが赤だと、「なんちゃってスーパーカー」という雰囲気が出てしまうが、ボディカラーでかなり雰囲気が変わる。だから、色はじっくり選びたい。実際走ると、本格的なミッドシップのハンドリングが楽しめるクルマなので、あえて走り屋風なドレスアップもいい。

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ROADSTER マツダ ロードスター(1998~2005年)
マツダ ロードスター(1998~2005年)|150万円以下のスポーツカー
大ヒットモデルの
正常進化バージョン

世界的な2シーターオープンブームを巻き起こしてから約8年、2代目のロードスターが1998年に登場。ボディサイズは変わらないが、重量バランスなどを見直すとともに低重心化を図った。エンジンは1.8Lと1.6Lの2種類。それぞれにMTとATを用意。流通するUカーの半数は100万円以下だ。
木下隆之:
ボディ、足回り、エンジン、すべてにおいて軽快な印象だ。前後左右に強くロールするから、荷重変化によって挙動コントロールは自在。路面にビタッと吸いつくような走りではなく、むしろヒラヒラとコーナーと戯れる感覚である。パワーで押し切るようなダイナミックさはないが、手頃な軽快感が身上である。場所を選ばないFRオープンスポーツである。

MJブロンディ:

やや有機的なスタイリングは、日本では人気薄だった。しかしそれはつまり、ガイジン的という意味でもある。アメリカ人になったつもりで、どんな時でもTシャツにジーンズ、必ずLサイズのコーラをカップホルダーに。駐車する時も常にオープンで、開けっぴろげ感を演出するのはどうだろうか。

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Report/木下隆之、MJブロンディ
※この記事は、カーセンサー関東版8号(4月3日発売)の特集をWEB用に再構成したものです