「前田慶次」にオススメしたい1台は、日産のフラッグシップ
カテゴリー: クルマ
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2015/05/19
アラフォー世代に絶大な人気を誇る前田慶次ってどんな人?
週刊少年ジャンプに大事なことを教わったアラフォー世代の中には、『花の慶次 -雲のかなたに-』(原作:隆慶一郎/漫画:原哲夫)を覚えている人は多いだろう。主人公は武将である前田慶次。もしかすると、2007年から設置されているパチンコ台でもお馴染みかもしれない。最近では、晩年を描いたドラマがNHKで放送されるなど、いまだにファンが多い人物だ。今回は、そんな慶次にピッタリの車を考えてみた。
まずは、前田慶次をご存じない方のために事前情報から。本名は諸説あるが、一般に前田慶次郎利益といわれている。加賀百万石の藩祖である前田利家の甥にあたるが出奔し浪人に。数々の戦に参加しており、朱槍を携えて天下の武辺者として名を馳せた。最後は無二の友であった直江兼続の知遇を得て上杉家に仕官。米沢の地で生涯を終えたと伝えられている。
前田慶次を一躍有名にしたのは、その傾きっぷりだ。傾奇者とは、異風を好み、派手な装束に身を包んで常識を逸脱して振る舞いをする者のことだが、漫画や小説の影響で、今や慶次は傾奇者の代表のように扱われている。
慶次は時の天下人、豊臣秀吉の前でも信念を曲げることなく、御前への召し出しに際して、虎皮の肩衣に異様な袴を着用。そして、髪を片方に寄せて結うことで、まげはまっすぐ向いているが、顔は横を向いたまま拝礼する形をとった。
その反骨に自らの若き日を思い出したのか、秀吉は「今後、いつなんどき思うままに傾くことを許す」と傾き御免状を与えたという。また、褒美に馬一頭を与えようとしたところ、慶次はいったん退出して、礼法にかなった古式ゆかしき装束で登場。見事な所作をもって馬を拝領したと伝えられている。慶次の魅力は、ただ傾いているだけではなく、古典にも通じた教養や出自の良さからくる品などもあったのだろう。
さて、秀吉から馬を拝領した慶次だが、その馬が愛馬になることはなかった。なぜなら、慶次には「松風」というとんでもない相棒がいたからだ。あくまで漫画の中でだが、元々は関東の野生馬で、一蹴りで数人の敵を倒してしまう巨大さ。悪魔の馬と恐れられているが、慶次とは心を通わせ、意思疎通も取れている。
野生馬の名を冠するあの車も慶次にピッタリ!?
ここで慶次の“属性”を整理してみよう。2m近い体格で朱槍を携えた武辺者。異形を好む傾きっぷりで、愛馬は巨大な松風。しかし、古典にも通じる教養や出自の良さからくる品もある。さて、そんな漢(おとこ)が満足する1台とは、どんな車であろうか。
野生馬と傾き者というキーワードから、最小に想像したのがフォード マスタング。マスタングの意味はまさに「野生馬」。慶次の朱槍と同じの赤色で、さらに誰もが振り返るコンバーチブルを選べば、いっぱしの傾き者だ。しかし、知識人としての一面もあり、風流を嗜む慶次が、こんなベタな選択をよしとするだろうか?
ダジャレじゃないよ! 風雅を嗜む漢にぴったりの1台
そもそも、慶次は米沢の地では傾かずに、風雅を嗜みながら、歌などを詠んで過ごしたという。ん、風雅……、フウガ、FUGA。そうだ、日産 フーガだ。
日産のホームページによると、フーガの名前の由来は――
『音楽の種類「フーガ」(イタリア語でFuga)。複数の旋律を積み重ねた楽曲構成のように、「優美さ」と「ダイナミックさ」が調和した状態を表現』
とある。慶次が愛した「風雅」とは少し異なるが、「優美さ」と「ダイナミックさ」は彼の生き様にピッタリではないか。
現行型フーガは日産のフラッグシップ。前田利家の甥という身分にピッタリだ。しかも、2009年のデビュー当時は、「艶(つや)や華やかさといった、日本的な高級感を訴求」が話題となった。職人が純銀粉を手作業ですり込み、鏡のような光沢に仕上げた「銀粉本木目フィニッシャー」などは、その象徴。贅を尽くして他人とは異なるものを追い求める様は、ある意味、傾いた装備(一部グレードに標準採用)と言っていいだろう。
疾風迅雷の松風の背に慣れた慶次には、モデルは3.7Lの「370GT」がオススメだろう。慶次の晩年は、戦国の世も落ち着き、戦がなかった時代。そんな落ち着いた慶次がゆったりと乗る1台として日産 フーガをオススメしたい。