第170回 アルファ ロメオ ミト(現行型) 【おいしい中古車】
カテゴリー: クルマ
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2011/04/08
■上級モデルに負けないベイビーアルファ
イタリアを代表するブランドの一つに、アルファ ロメオがあります。デザインが美しく、乗って楽しいのはフェラーリも同じですが、アルファ ロメオはフェラーリに比べてリーズナブル。なかでもベイビーアルファと呼ばれるミトは、登場からまだ2年未満というのにずいぶん安くなってきています。デザインセンターがあるミラノの「Mi」と、生産の地であるトリノの「To」を組み合わせて名づけられたミト(MiTo)が登場したのは2009年5月。ベイビーアルファと呼ばれることからもわかるとおり、アルファ ロメオとしては最もコンパクトなモデルです。
デザインは8Cコンペティツィオーネにインスパイアされたもので、フロントセクションやサイドウインドウ、テールランプの形状などがポイントとなっている(左右)
コンパクトではありますが、インテリアなどに手抜きは一切見られません。昔のイタリア車を知る人には隔世の感すら漂うほどのクオリティの高さです。147に乗る私個人としても、自分の愛車より質感が高いことに悔しさを覚えたほどです。車格的には147のほうが上なんですけどね…。
悔しいといえば、パワートレインもその一つ。ミトのエンジンは排気量こそ1.4Lですが、ターボを備えているのでパンチがあるんです。私が所有する147のエンジンは2LのNAで、パワーもトルクもミトのほうが上。100kgほど軽い車重のため、加速もミトのほうがいいんです。
さらに、先進技術が組み込まれているのもミトの大きな特徴です。それはアルファ ロメオD.N.Aシステムと呼ばれるもので、モードをD(ダイナミック)、N(ノーマル)、A(オールウェザー)の3種類から選ぶことができ、Dモードではオーバーブースト機能が働き、通常20.5kg-mの最大トルクが23.5kg-mに増大するんです。
このシステムはエンジン制御やステアリングのパワーアシストに加え、VDCの作動マナーも変化させるなど、安全性を高めるのはもちろんですが、より運転を楽しむためのシステムともとらえることができます。これなど主役はあくまでドライバーと考えるアルファ ロメオらしい機構です。
インテリアは上級モデルにも負けない質感の高さを誇る(左) リアシートは大人でも快適に過ごせる空間を確保(中) シートアレンジが豊富で使い勝手も上々(右)
■修復歴なし+走行0.6万kmなのに約100万円安い!
さて、そんなミトではありますが、登場から2年もたっていないのに、意外なほど値落ちが進んでいます。ベースグレードとなる1.4ターボ スポーツの新車時価格は285万円ですが、100万円近い中古車も登場してきています。しかも驚くことに、修復歴車や多走行車ではないんです。具体的には、修復歴なしで走行0.6万kmの中古車が188万円です。走行0.6万kmなんて、ようやくアタリがついて、さぁこれからって距離です。前のオーナーがわざわざ慣らし運転をやってくれたと考えることもできちゃいます。
そんな中古車が100万円近く安く手に入るのだから、今ミトは狙い目です。アルファ ロメオということで故障を気にする方もいらっしゃるでしょうが、それはあくまで昔の話。156以降は国産車と同等といったら言い過ぎでしょうが、アルファだからといって、ヘンに構える必要はなくなってきたと思いますよ。
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