コストパフォーマンスの高さは
中古車ならではの魅力

これらの車の魅力を新車の時から味わえれば御の字ですが、なかには高額な車両もあります。そんな高嶺の花も、中古車となれば身近な存在になっているのですから、ホントいい世の中です。日本だけだと思いますよ、これだけ基本的に走行距離が少なくて、程度の良い中古車が味わえるの。というわけで、選んだ10台はそれぞれに強烈な個性が秘められています。新車時から凄かった車、思い起こせば良い車、たくさんあるものです。気になる車は中古車カタログや物件をチェックしてみてください。

第5位はBMW X5(旧型)。昨今の高級SUVブームの火付け役と言ってもいいでしょう。本来、ステアリングの入力とボディの反応にタイムラグがあって当然だった大型SUVに、革新をもたらしました。セダンさながらの運動性能を与えられ、素直で驚くほどスポーティなハンドリングを披露してくれます。SUVらしい使い勝手の良さはそのままに、オンロードでの快適な走りとオフロードでの走破性を両立させているんです。最近、旧型となってグンとお買い得!

第4位はM・ベンツSクラス(旧型)。M・ベンツラインナップにおけるフラッグシップモデルです。世界のセレブに愛されリムジン感覚で使われることが多く、ぶっちゃけてしまえば"おっさん"臭さがあることは否めません。そんなラインナップのなかで、オススメするのが後期型のS600です。ツインターボ化され最高出力500ps、足回りも比べ物にならないほど引き締まっています。見た目がフツーのSクラスなだけに、そのトゲある走りに呆然とさせられます。

第3位はアイ(現行)。あえて軽自動車規格をフルに使わず、シティコミューターの理想を具現化した車でした。モーターショーで披露されたデザインのまま市販されたその雰囲気は、とても近未来的です。安っぽさを微塵も感じさせない作り込みと走りは、軽自動車の新しい可能性を感じさせてくれるものです。ダイムラーと協力関係にあった頃に開発したせいか、本当にスマートのいいとこ取りをしている感じです。あまり人気がないのは、その奇抜すぎるデザインゆえ?

第2位はスバルトラヴィック(絶版)。スバルがGM傘下の頃、同じくGM傘下であるオペルの、ザフィーラをタイでノックダウン生産したモデルでした。生産地によるイメージうんぬんはあるでしょうが、設計図は同じですから本当に優れたミニバンでした。コンパクトながら大人7名乗車が可能で、低重心で安定した走りを満喫できます。しかも不人気ゆえの不当なほど安い価格が魅力的。リセールが期待できない分、乗り潰す覚悟で購入すれば満足度は高いでしょう。

第1位はホンダS2000(絶版)。決して馬鹿っ速いわけではありませんが、ホンダ流人馬一体感を味わえる2シーターオープンです。F1マシンを彷彿とさせるフロントノーズは、あまり謳われていませんがF1を意識しているでしょうね。9000rpmまで回してもあまり意味はないのですが、そこまで車のエンジンで回せる、というのがホンダのこだわりかもしれません。エコだ、実用性だという評価抜きに、純粋に車の運転って楽しい思わせてくれる、原点回帰させてくれます。

Report / 古賀 貴司