ポルシェ 911▲杉田さんのアトリエにて、原画とEDGE7月号を持って表紙にかけた思いを語ってくれた

EDGE7月号(5月26日発売号)はポルシェ特集です。表紙に起用したのは、一世を風靡したあの大人気恋愛リアリティ番組で“スギちゃん”の愛称で話題になった、画家・現代美術家の杉田陽平さんに特別に描き下ろしてもらったポルシェ 911です。

本誌のインタビューでは、昔から憧れの存在だったという“ポルシェ”を愛車に持つ杉田さんにブランドアイコンである“911”を描くその心境や思いを伺いました。

体験したスピード感と勢いを表現してみた

ポルシェ 911▲使用した絵の具やこだわった表現について説明してくれる杉田さん

編集部 杉田さんと弊誌編集長西村とのひょんな出会いを機に、お忙しいところぶしつけなオファーをしてしまったのですがご迷惑ではなかったでしょうか?

杉田さん いやいや(笑)本当に光栄でした。 お話をいただいたときは、夢がかなってしまった! というくらいうれしかったです。 この表紙のお話をいただく以前より、カーセンサーEDGEは表紙がカッコイイ本なのでしょっちゅう見ていたんです。大好きなカッコイイ雑誌なんですが、せっかく声をかけてもらえたので憧れのまま“まねをする”のではなく、自分にはどんな表現ができるのかなと、そう思って製作にあたりました。

編集部 ポルシェ、しかも911を描いていただくことになりましたが、どんな思いをこの絵に込めていただいたのでしょうか?

杉田さん まず911を描くにあたって、その歴史とエンジニアの方たちの情熱を自分に描ききれるのかという恐れ多さもありました。しかし、自分だから届けられる表現もあると信じて、思い切って遊び心を大事に描いてみようと思いました。

描き始める前には、ポルシェのドライビング体験施設で実際に911を運転させてもらう機会をいただきました。正直言って、施設の素晴らしさはもちろん、911の性能の高さには驚きました(笑)。

ポルシェ 911▲掲載記事を見て、ポルシェエクスペリエンスセンター(千葉県木更津市)での911ドライビング体験の思い出を笑いながら振り返る杉田さん

そこで触れた911の森や空といった自然の静けさに調和するたまらないエンジン音、極めて正確に反応してくれるハンドルやペダル、かわいらしさの中に芯の強さを秘める丸目など、自分が体験したスピード感と勢い、そして繊細さを絵の中に込めてみました。それを感じてもらえたら幸いです。

編集部 911をドライビングして、あらためてご自身の愛車カイエンに乗ったとき、その印象に変化みたいなものはあったのでしょうか?

杉田さん 変わりました(笑)。カイエンはとても高性能な車だとは思っていましたが、実際はさらに高い性能を備えているんだ、ということをしっかりと感じるようになりました。より好きになったと思います。カイエンを購入したときにお店の人が「一度ポルシェに乗ると、乗り替えるときもポルシェになる人が多い」と言っていた意味が今はすごくよくわかります(笑)。

ポルシェ 911▲杉田さんいわく、911ドライブ体験や表紙イラスト作成を通じて、よりポルシェの魅力、カイエンの魅力に気づいたそうだ

編集部 恋愛リアリティ番組にご出演されていたということで、その番組のファンに代わって最後に。ポルシェにかかわらず、車は昔からデートのツールでもあります。杉田さんがマイカーのカイエンに人を乗せるときに気を使うポイントなどあれば教えてください。

杉田さん 車内を清潔にして不快な匂いがこもらないようにすることですかね。きっと相手は緊張していると思うんです。他人のパーソナルスペースに足を踏み入れるわけですから。なので、リラックスさせてあげられる空間がつくれたらいいなと思います。

ポルシェ 911▲来る6月15日(木)~6月20日(火)に、心斎橋パルコ(大阪市)にて杉田さんの個展が開催される。16日(金)の夕方から18日(日)は杉田さん本人も会場にいる予定らしい……
ポルシェ 911▲カーセンサーEDGE7月号(5月26日発売号)「今こそPORSCHEに乗ろう!」。別途描き下ろしてくれた杉田さんによる911の貴重なイラストの読者プレゼントも用意しています(抽選で3名さま)。詳細は本誌にて

カーセンサーEDGE7月号は、ポルシェ主要モデルの2023年の今の中古車相場をまとめた特集となります。ここ近年相場が大荒れ模様となっていたことを考えると、今中古車でポルシェ購入を検討している人には狙いどころを絞る参考にしてもらえると思います。

また、往年のポルシェファンにとっては保存版として数年後にもう一度開いてもらえると、「あの時はこんな価格で買えたんだ!」といった回顧録として何年にもわたって楽しめる一冊になっていると思います。

どうぞ手に取って保管していただければ幸いです。

文=編集部 写真=阿部昌也 イラスト=杉田陽平