▲タイムズ24が行った『「運転テクニック」に関するアンケート』(2015年5月発表)によると、自身の運転が「とてもうまいと思う」「まあ上手いと思う」と考えているのは32%。3人に1人は運転に自信があるということだ ▲タイムズ24が行った『「運転テクニック」に関するアンケート』(2015年5月発表)によると、自身の運転が「とてもうまいと思う」「まあ上手いと思う」と考えているのは32%。3人に1人は運転に自信があるということだ

肉食系男子は運転テクニックにこだわる

「あなたって車の運転が下手よね」。女性に言われるとショックな言葉は色々とあるが、この一言はその中でも破壊力が大きいだろう。これがきっかけで、車内でケンカに発展したというカップルも多いかもしれない。しかし、なぜ男は車の運転の上手い下手に固執してしまうのだろうか。

この疑問に対し、「そう感じるのは、いわゆる肉食系男子だからかもしれませんよ」と教えてくれたのは、心理カウンセラーの五百田達成氏。いったい、どういうことですか?

「車というのは、非常に分かりやすい男性の象徴なんです。マッチョな男性は富や権力を求めますが、車のステータスや車格の大きさはそれに通じます。中でも、運転という行為はセクシャルな意味を持つんですね。これが、“車の運転が上手い=SEXが上手い”という都市伝説につながったのだと思います」

ということは、女性に車の運転技術を否定されるのは、暗に夜の営みが下手だと言われているように感じてしまうのか。そりゃ、ムッとするはずだ。

「さらに、女性の運転に対してやたらと否定的だったり、口出しをしてしまったりするのは、男性として女性の上位に立ちたいという表れ。普段は優しくても、車に乗るとそういった一面が現れる男性は、意外に男尊女卑の傾向があるのかもしれません」

▲「なんだよ、女の運転かよ」なんて暴言を吐く男は、今の時代セクハラとも捉えられかねない。気をつけよう ▲「なんだよ、女の運転かよ」なんて暴言を吐く男は、今の時代セクハラとも捉えられかねない。気をつけよう

男のプライドを傷つけるNGワードとは?

また、車の運転以外で男性のプライドを傷つける話題としては、年収、レストラン選び、仕事内容などがあるという。しかし、この考え方は、昨今流行りの草食系男子には当てはまらなそうな気も……。

「確かにそのとおり。しかし、地方に行くと、まだまだオラオラ系の男性も女性に人気があるという一面もあります」

今は昔ほど、若い男なら誰もが車に熱中するという時代ではない。だからこそ、マイルドヤンキー層をはじめとした車好きは、運転にプライドを持つ傾向が高いという。もし彼氏や夫が車好きならば、彼らの運転に対して口出しをしないのが、車内でのケンカを防ぐ最も良い方法なのかもしれない。

【取材協力】
五百田達成(いおた たつなり)
作家・心理カウンセラー。「コミュニケーション心理」「社会変化と男女関係」を主なテーマに、「情報の翻訳家」として執筆・講演。「スッキリ!!」(日本テレビ系)火曜レギュラーをはじめとしてテレビ出演多数。最新刊は「『察しない男』と『説明しない女』のモメない会話術」(ディスカヴァー・トゥエンティワン)

▲こちらが五百田達成先生。モットーは「大人でも知らないことを、子どもでもわかる言葉で」。25万部を超える「察しない男 説明しない女」シリーズ他、著書多数 ▲こちらが五百田達成先生。モットーは「大人でも知らないことを、子どもでもわかる言葉で」。25万部を超える「察しない男 説明しない女」シリーズ他、著書多数
text/コージー林田