10月20日(土)~21日(日)、スーパー耐久シリーズ第5戦が鈴鹿サーキットで開催された。岡山国際サーキットで行われた第4戦で初優勝を果たした日産自動車大学校チーム。今大会は連覇を狙い愛知校の学生を含む73名がテクニカル領域、マネジメント領域、そして広報を担当するためサーキットに集結した。決勝には愛知校ほか全国から395名の学生が応援に駆けつけ、総勢468名の学生がサーキットでモータースポーツを楽しんだ。

通常、スーパー耐久シリーズは3時間もしくは4時間で争われるレースだが、今大会は1時間×2レースという変則フォーマットでの開催。スプリントレース的要素が加わったことで一瞬たりとも気が抜けない一戦に。しかも鈴鹿サーキットはライバルチームのメルセデスSLS AMGに有利なコースで、メルセデス勢が圧倒的な速さを見せつけ決勝レースをリード。日産自動車大学校のGT-Rは、岡山ラウンドでもバトルを繰り広げたBMW Z4との3位表彰台争いを繰り広げた。

レース1は中盤のアクシデントにより赤旗中断、その時点でレース順位が確定したため日産自動車大学校のGT-Rは2位を獲得。続くレース2も懸命に前を行くメルセデスを追いかけるもその差はなかなか縮まらず。しかし、着実な走りでライバルのBMW Z4を抑え3位でフィニッシュ。見事、連続表彰台入りを果たした。

今大会も好成績を残した日産自動車大学校チームだが、学生たちのスーパー耐久シリーズ参戦は教育プログラムの一環として行われているいわば“課外授業”。レースに勝つためだけに参加しているわけではなく、あわせて様々な学習プログラムも組まれている。今回はスポンサーであるスリーボンドによる接着剤に関する講義やKONDOレーシングによるプロモーションに関する講義が開かれ、スポンサーとともに活動する意味、お互いをしっかり知ることの大切さを学んだ。

今回参加した愛知校の学生は「今まで経験したことのないことも多かったが、思っていた以上に動くことができた。きちんと今回の内容を復習して整理し、次戦に望もうと思っている」と語り、近藤真彦監督も「もてぎ戦(第2戦)に比べ安心して見ていられるようになった。ただ、慣れが怖いので常に緊張感をもって取り組んでほしい。みんな車が好きなんだなと実感した」と今大会を振り返った。

次回は11月10~11日に大分県のオートポリスで行われる。九州で初めて開催されるスーパー耐久レースで、今シーズンの最終戦。すでにモータースポーツのとりこになってしまった学生たちはもう一度、表彰台の頂点を目指して戦う。

※カーセンサーS耐プロジェクト
若者の車離れを食い止めたい、そんな思いからKONDOレーシングを率いる近藤真彦監督と国家整備士を育成する日産自動車大学校のコラボレーションが実現し、学生達によるスーパー耐久シリーズ参戦が始まった。カーセンサーはこのプロジェクトに賛同し、今シーズン彼らのレース活動をサポートしている。

鈴鹿サーキットを疾走する日産自動車大学校のGT-R。レース1で2位、レース2で3位と今大会も表彰台入りを果たした

鈴鹿サーキットを疾走する日産自動車大学校のGT-R。レース1で2位、レース2で3位と今大会も表彰台入りを果たした

レースの合間にスポンサー企業による講義も行われる。今回はスリーボンドとKONDOレーシングがそれぞれ講義を行った

レースの合間にスポンサー企業による講義も行われる。今回はスリーボンドとKONDOレーシングがそれぞれ講義を行った

ピットウォークの時間にはスポンサー企業もファンにアピール。学生たちの協力を得てカーセンサーもオリジナルグッズを配布した

ピットウォークの時間にはスポンサー企業もファンにアピール。学生たちの協力を得てカーセンサーもオリジナルグッズを配布した