愛車に見とれてしまうアングルを見つける楽しさがある高級賃貸ガレージ【EDGE HOUSE】
カテゴリー: カーライフ
タグ: EDGEが効いている / ガレージハウス
2023/07/09
訪れたくなる仕掛けが多彩な最高級ガレージハウス
取材中に「ここからもカッコいいよ」というカメラマンの声が聞こえてきた。誌面構成を考える編集者にかけた言葉だが、遠くで聞いていたこの高級賃貸ガレージハウスのプロデューサーである須田力さんは「入居者にも、こんなふうに発見してもらえると思います」と言った。
須田さんは、約10年前から都内を中心に「インセル」という高級賃貸ガレージハウスを提供している。
「そもそも自分が買ったアウディ R8 GTを格納する場所がなかったことがきっかけだったんです」と須田さん。賃貸のガレージハウスを探したが「正直、どこも『車庫付きアパート』。僕は愛車を『置く』のではなく『格納』したかったんです」
ないなら自分で作ろうと、仕事で縁のあった都内の地主にコンセプトを話すと「一発で気に入ってくれました」。それがインセルの第1棟目。あとは評判が評判を呼び、あれよあれよという間にインセルは11棟にまで増えた。
ある時、千葉県木更津の700坪の土地を何とかしたいと相談してきた地主がいた。しかし、他のインセル同様に敷地いっぱいに建物を建てるには、土地が広すぎて建築コストが、つまり地主の負担が大きすぎる。
そう考えた須田さんは、まだ何もない700坪の野原で丸1日過ごしながら考えた。そして完成したのがこの『ガレジデンス』。ブランド名を分けた理由は、インセルとは少々趣が異なるからだ。
土地面積に対して建物が少なく、スカスカだ。しかもインセルが2階建てなのに対し、ガレジデンスは平屋。法的に許される限り土地を活用して最大限の利益を出すのが不動産業界の常識だ。
「代わりに中庭があります」
これこそ、須田さんが野原で考えたアイデアの象徴。中庭があることで、入居者は愛車の多様な表情を楽しめる。さらに車好きが集える場にもなる。
例えば、ガレジデンスのオープニングに際し、須田さんはスーパーカー3ブランドを試乗できるイベントを開いた。約100名に案内状を送ったところ、当日は150人以上の来場者で溢れた。その賑わいを目の当たりにした自動車ブランドの担当者は、車好きな入居者や自社のVIP向けのイベント開催に向けてすでに企画検討しているという。
一方で中庭には全戸が面している。だから、すべての入居者が心地よく過ごせるように「僭越ながら、入居者の面談を行っています」と須田さん。
「仕事を忘れるためにやってきたのに中庭にパリピみたいな人々がいたら嫌でしょ(笑)」。実は須田さん、同様に地主も面談する。「車が好きな方でないと、すぐ利回りとか気にされるんです。僕は儲けるためにガレージハウスを建てているのではなく、ガレージライフを作っているんです」
先のオープニングイベントでは、冒頭のカメラマンの言葉と同様、来場者が各自の好きなアングルを探していた。中には順番待ちの列ができた撮影スポットもあったそうだ。その写真が彼らのスマホからSNSで拡散していく。
ガレジデンスが提供するカーライフの魅力は、そんなふうにして広がっていく。
■主要用途:賃貸住宅
■構造:木造
■戸数:6戸
■占有面積:75.96~122.13㎡
■ガレージサイズ:47.82㎡、72.45㎡
■プロデュース:インフィストデザイン
■TEL:042-452-1556
※カーセンサーEDGE 2023年8月号(2023年6月27日発売)の記事をWEB用に再構成して掲載しています