12年ぶりにWRCを日本で開催! 未来の名車たちが熱いバトルを繰り広げる【EDGE Motorsports】
カテゴリー: カーライフ
タグ: トヨタ / スバル / 三菱 / アウディ / フォード / ミニ / プジョー / シトロエン / ランチア / ヒョンデ / カローラ / ミニ / ヤリス / クサラ / ランサーエボリューション / インプレッサ / 205 / 206 / DS3 / クワトロ / デルタ / セリカ / ポロ / ストラトス / C4 / C4クーペ / EDGEが効いている / 藤野太一 / c!
2022/08/17
最も過酷で最も熱い戦いが世界中のコースで繰り広げられる
WRC(世界ラリー選手権)は、1973年に始まった世界最高峰のラリーイベントだ。FIA(国際自動車連盟)が主催する自動車競技の世界選手権としては、F1に次ぐ長い歴史を持っている。
競技車両は基本的に市販車をベースに作られるのだが、スペシャルなモデルを数台のみ作ってベースとするような過当競争を防ぐため、各メーカーにはいわゆるホモロゲーションモデルに年間500台や1000台といった最低生産台数が義務付けられている。
WRC黎明期には、複雑なレギュレーションの間隙をついて作られた伝説のマシンが誕生する。その代表的なモデルのひとつがランチア ストラトスで、回頭性の高さによってラリー界を席巻した。そして、1981年にはアウディが初めてフルタイム4WDを搭載したアウディ クワトロを投入。構造が複雑で重量がかさむと、それまで敬遠されてきた4WDの既成概念を覆し、WRCの新たな時代が始まるきっかけとなった。
その後、1980年代のWRCの最上位カテゴリーは、グループBと呼ばれる過激なものだった。鋼管スペースフレームのシャシーを、市販車をモチーフにデザインしたFRPボディで覆い、ハイパワーなエンジンをミッドに搭載した4WDのモンスターマシンが数多く生み出された。アウディ スポーツクワトロやプジョー 205ターボ16、ランチア ラリー037、ランチア デルタS4といったホモロゲーションモデルは、いまやマニア垂ぜんの希少モデルである。
1980年代後半になると、安全面やコスト面などの課題から車両規定がより市販車に近いグループAに変更された。ランチア デルタHF インテグラーレがけん引するこの時代のWRCには、トヨタ、スバル、三菱、日産、マツダといった日本メーカーもこぞって参戦。トヨタがセリカで日本車として初となるドライバーズおよびマニュファクチャラーズタイトルを獲得している。
1997年に車両規定がWRカー(グループAよりも改造範囲が広い)へと移行するが、グループA時代から続いて、1995~1997年にスバルがインプレッサでマニュファクチャラーズタイトル3連覇。1996~1999年には、三菱がランサーエボリューションでドライバーズタイトル4連覇を果たす。ちなみに、このとき4連覇を果たしたドライバーが、2017年にWRCへと復活したトヨタのチーム作りを豊田章男社長から託された人物。2020年までトヨタワールドラリーチームの代表を務めたトミ・マキネン氏だ。
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ランチア デルタ × 全国▼検索条件
スバル インプレッサ × 全国▼検索条件
三菱 ランサーエボリューション × 全国1990年代後半のWRカー時代当初はトヨタ カローラ、三菱 ランサーエボリューション、スバル インプレッサなど日本勢が活躍するも、1999年にトヨタが、2005年には三菱が、そして2008年にはスバルもWRCでのワークス活動を終了。プジョー 206ベースの206WRCやシトロエン クサラWRC、C4ベースのC4 WRC、フォード フォーカスWRCなどが参戦するも、リーマンショックの影響もあって撤退が相次ぎ、WRC人気は下火になってしまう。2011年からはよりコストを抑制するために規定を改定。シトロエン DS3やVW ポロ、ミニ ジョンクーパーワークス、ヒュンダイ i20などをベースとしたマシンなどが参戦を開始する。
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プジョー 206 × 全国▼検索条件
シトロエン C4クーペ × 全国2017年、下火になったWRC人気を復活させるために、新たなWRカー規則を導入。時を同じくしてトヨタがヤリスでWRCへと復活する。伝説的な強さを誇るセバスチャン オジェを擁し、連勝を重ねていたVWとの戦いに多くのファンが期待を寄せるも、ディーゼルゲートの影響もありVWはWRCから撤退してしまう。そしてトップカテゴリーは、トヨタ、ヒュンダイ(現ヒョンデ)、フォードという3メーカーによって争われることになった。
2022年からは新規則Rally1(ラリー1)が導入されている。時代の潮流にマッチするサステイナブルなモータースポーツを推進するため、全車共通のハイブリッドユニットを搭載することになった。これには開発コストを抑え新規参入をうながす狙いもある。このユニットはドイツのコンパクトダイナミクス社製で、3.9kW/hのバッテリーとモーター・ジェネレーター・ユニット(MGU)からなり、加速時には最大で100KW(約134馬力)のパワーと180N・mのトルクを発生。
この共通ユニットを1.6L直噴ターボエンジンと組み合わせることで、各社のマシンはシステムトータルで最高出力500ps以上、最大トルク500N・m以上を発揮するという。
燃料に関しては100%持続可能な非化石燃料を使用。FIA世界選手権としては初めて、合成燃料とバイオ燃料を混合した再生可能燃料が使用されている。この再生可能燃料はいまF1や国内のスーパーフォーミュラなどでも導入に向けて準備が進められている。
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トヨタ ヤリス&GRヤリス × 全国トヨタの再参入によってWRCは今再び人気が再燃している。そして、今年11月10日(木)~13日(日)には、愛知県、岐阜県の両県にて今シーズンのWRC最終戦となる「ラリージャパン」が開催される。なんと12年ぶりとなる日本開催。世界のトップドライバーをはじめ、トヨタの育成ドライバーである勝田貴元選手の生の走りを見るためにも、現地へ足を運んでみてはいかがだろうか。