フランス車との出会いが自分を変えてくれた!プジョー 206のオーナーが語る“少数派”のススメ
カテゴリー: カーライフ
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2015/11/05
フランス車との出会いが生んだ少数派ならではの“喜び”
「長いものには巻かれろ」ということわざがあるが、「少数派ならではの喜び」というのも世の中には存在するものだ。そんな少数派であることの面白さや楽しさに車を通じて目覚めてしまったのが、今回登場する髙橋知弥さんである。
高校1年生のとき、街中で見かけたフランス車に一目ぼれした髙橋さん。「……あのステキなデザインの車は何なんだ!?」と衝撃を受け、その後、見かけた車がフランスの「プジョー 406クーペ」なる車であることを知る。そしてそこから、フランス車特有の“ちょっと変わったデザイン”の魅力にハマっていく。
「僕、実は小学生の頃から深海魚が好きなんです。深海魚ってビジュアルがすごく個性的で変わっているじゃないですか? それと似た魅力をフランス車から感じたんですね」
日本では少数派といえるフランス車の、特にデザインのとりことなった髙橋さんは、高校3年生のときには旧型ルノー メガーヌ2.0の6MTを買うことを決意。ちなみに激レアなグレードである。
「なのでさすがに物件数ゼロで(笑)。仕方なくMTのプジョー206を買いました」
仕方なくというが、いざ乗ってみるとプジョー 206もかなり楽しかった。
「AT車特有の“惰性で走る感じ”が好きじゃない僕にとってMTは本当に楽しいですし、ルノーほどではないにせよ、ありふれた車ではないという点にもかなり満足しています」
購入からわずか1ヵ月半で約4000kmを走り、ついでに腕時計もZIIIRO(ジーロ)というドイツ製のレア物に変更した。
「時計には興味なかったんですが、フランス車に乗るようになってから“レア物魂”が炸裂しちゃいまして(笑)」
以前は自分の中にある少数派志向のようなものを表に出すことができず、周囲の多数派と、ある意味なあなあな感じでやってきたという髙橋さん。しかし今は「少数派だっていいじゃないか!」という気持ちを素直に表現し、そして行動できるようになったという。
「フランス車との出会いが僕を変えてくれましたね。故障が心配な人もいるかもしれませんが、特にメカに詳しいわけではない僕でも普通に維持できていますし、安価なパーツを使えば整備費用も国産車とそんなには変わりません。ですので、MT車であれば過剰な心配は不要かと思います。輸入車の世界観が好きなのであれば、躊躇せず乗ってみるべきですよ」
何かが吹っ切れたような晴々しい表情で、髙橋さんはそう語る。もう、自分の心を騙してまで「長いものに巻かれる」つもりはさらさらないようだ。
※この記事はカーセンサー本誌2015年7月号に掲載された「輸入車“若者”オーナー見聞録」を、WEB用に再構成したものです。