【試乗】新型 DSオートモビル DS3クロスバック│フランスだけが創りえたコンパクトラグジュアリーSUV
2019/09/03
DS3クロスバックが新登場
フランスから発信したプレミアム自動車ブランド「DS」は、2014年に発足したこれから歴史を築くブランドである。
日本では現在DS4クロスバック、DS7クロスバックが発売されている。今回はプラットフォームを刷新した商品の第1弾とし、新たにブランドに加わった「DS3クロスバック」の公道試乗の模様をレポートする。
DS3クロスバックが分類される小型クロスオーバーSUVは、ロードクリアランスは大きく段差などにも気を使うことなくラフに乗れ、見晴らしも良いことから日本でも人気のパッケージングである。
デコラティブな独特の世界観
他社のプレミアムモデルとしてレクサスUXやアウディQ2など、強豪がひしめくクラスにDS3クロスバックは名乗りを上げた。
最大の魅力は他社にはないDS独自のデコラティブな考え方にあり、DSという文字を組み合わせながらひしおよび及びダイヤモンドのようにカットされたインテリアの調度品は、独自の世界観である。
ドイツ車や日本車にはない、良質の素材を使ったシートはプレミアムブランドとして恥じることのないもので、乗車する人を優しく受け止める。
そして様々なスイッチ類や送風口の形状に、フランス独自の文化が盛り込まれているのだ。
フランスのヴァンドーム広場が物語るような、世界有数の宝飾ブランドがひしめく場所から発信される、パリのエスプリを感じさせるモチーフこそDSにもたらされている上品さだ。
エクステリアの独自性も高い。
特にスタティックなフォルムよりもダイナミックで様々な表情をするフォルムが面白く、
ガラス張りの建物が多い場所を走らせて、この車の表情が変わる様子を自分自身で見たいと感じた。
側面はシャープなエッジを使わずに柔らかいフォルムを重視しており、アクセントとしてBピラーにあるシャークフィンが、ルーフをフローティングさせているようにして軽やかな雰囲気にしている。
また、四輪の骨格を小さいながら筋肉質に導き強さも表現。そして落ち着いたメッキ類を随所に使い高級感が強調されている。
新世代プラットフォームCMPと最新装備による快適性
さて、実際に試乗の様子をお伝えしよう。
新しいプラットフォームに取り付けられたパワープラントは、3気筒1.2リッターターボである。
エンジンこそ新しくはないが、静粛性はプラットフォームの恩恵でとても静かになった。
そこに日本のアイシンAW製の8速ATを搭載することによって、場面に適合した細かなギアをセレクトし、滑らかかつ排気量以上のパフォーマンスを引き出す。
特に、低速、中速、高速へと連続的に加減速を繰り返す首都高速で、その滑らかかつ力強い動きを体感することができた。
また、本線合流時のスムーズかつレスポンスの良い動きを求められるシーンにおいても、8速ATならではのきめ細かい制御で、踏んだ瞬間に最適なレシオを選び、もたつく様子はない。
40km/hから60km/hへの加速もスムーズで、1.2リッターターボとは思えないほどトルクフルである。
必要以上にエンジン回転を上げてしまうとこの滑らかさスポイルされてしまうので、やはり1.2リッターなので身の丈にあった回転で楽しまなければならない。
高剛性を目的としたプラットフォームだけに、サスペンションの取り付け剛性もとてもいいあんばいだ。
妥協なきコンパクトネスとパワー感
乗りこなしてみると、もっと馴染みが深くなりスムーズで良くなりそうである。
高速から街中を抜けて走っているとつい、1.2リッターの小型SUVということを忘れてしまいそうだ。
タイトな空間がスポーティさを、質の高いデコラティブなインテリアがドライバーに心地よさを、ハンドリングがしっとりと優雅な感じを、作ってくれるからである。
見る部分や触れる部分を重要視して見えない部分は、さりげないフランスらしい伝統的なセッティングを繰り広げる。
DSの個性は、今までの伝統的な文化を伴って作られているということを象徴しているモデルである。
【試乗車 諸元・スペック表】
●DS3クロスバック グランシック
型式 | 3BA-D34HN05 | 最小回転半径 | 5.3m |
---|---|---|---|
駆動方式 | FF | 全長×全幅×全高 | 4.12m×1.79m×1.55m |
ドア数 | 5 | ホイールベース | 2.56m |
ミッション | 8AT | 前トレッド/後トレッド | 1.54m/1.55m |
AI-SHIFT | - | 室内(全長×全幅×全高) | -m×-m×-m |
4WS | - | 車両重量 | 1280kg |
シート列数 | 2 | 最大積載量 | -kg |
乗車定員 | 5名 | 車両総重量 | -kg |
ミッション位置 | フロア | 最低地上高 | 0.19m |
マニュアルモード | ◯ | ||
標準色 |
ブラン バンキーズ |
||
オプション色 |
グリ アルタンス、ノアールペルラネラ、ブルー ミレニアム、オル アンペリアル、ルージュ ルビ、ウィスパー、ブランパールナクレ |
||
掲載コメント |
- |
エンジン型式 | - | 環境対策エンジン | - |
---|---|---|---|
種類 | 直列3気筒DOHC | 使用燃料 | ハイオク |
過給器 | ターボ | 燃料タンク容量 | 44リットル |
可変気筒装置 | - | 燃費(JC08モード) | 16.9km/L |
総排気量 | 1199cc | 燃費(WLTCモード) | 15.9km/L └市街地:12.8km/L └郊外:15.9km/L └高速:17.8km/L |
燃費基準達成 | - | ||
最高出力 | 130ps | 最大トルク/回転数 n・m(kg・m)/rpm |
230(23.5)/1750 |
型式 | 3BA-D34HN05 |
---|---|
駆動方式 | FF |
ドア数 | 5 |
ミッション | 8AT |
AI-SHIFT | - |
4WS | - |
標準色 | ブラン バンキーズ |
オプション色 | グリ アルタンス、ノアールペルラネラ、ブルー ミレニアム、オル アンペリアル、ルージュ ルビ、ウィスパー、ブランパールナクレ |
シート列数 | 2 |
乗車定員 | 5名 |
ミッション 位置 |
フロア |
マニュアル モード |
◯ |
最小回転半径 | 5.3m |
全長×全幅× 全高 |
4.12m×1.79m×1.55m |
ホイール ベース |
2.56m |
前トレッド/ 後トレッド |
1.54m/1.55m |
室内(全長×全幅×全高) | -m×-m×-m |
車両重量 | 1280kg |
最大積載量 | -kg |
車両総重量 | -kg |
最低地上高 | 0.19m |
掲載用コメント | - |
エンジン型式 | - |
---|---|
種類 | 直列3気筒DOHC |
過給器 | ターボ |
可変気筒装置 | - |
総排気量 | 1199cc |
最高出力 | 130ps |
最大トルク/ 回転数n・m(kg・m)/rpm |
230(23.5)/1750 |
環境対策エンジン | - |
使用燃料 | ハイオク |
燃料タンク容量 | 44リットル |
燃費(JC08モード) | 16.9km/L |
燃費(WLTCモード) | 15.9km/L └市街地:12.8km/L └郊外: 15.9km/L └高速: 17.8km/L |
燃費基準達成 | - |
自動車テクノロジーライター
松本英雄
自動車テクノロジーライター。かつて自動車メーカー系のワークスチームで、競技車両の開発・製作に携わっていたことから技術分野に造詣が深く、現在も多くの新型車に試乗する。車に乗り込むと即座に車両のすべてを察知。その鋭い視点から、試乗会ではメーカー陣に多く意見を求められている。数々のメディアに寄稿する他、工業高校の自動車科で教鞭を執る。『クルマは50万円以下で買いなさい』など著書も多数。趣味は乗馬。
【関連リンク】
あわせて読みたい
- 西川淳の「SUV嫌いに効くクスリをください」 ランボルギーニ ウルスの巻
- EVハイパーカーメーカー「リマック」が今熱い!従来のスーパーカーを猛追するクロアチアの新星【INDUSTRY EDGE】
- 【試乗】新型 日産 ノート|市販モデルではプロトタイプのネガ部分が消え、スタビリティの高さが際立った
- 【功労車のボヤき】「オペルとは思えないほどイカしてる!」というトホホな褒め言葉に涙した日もあったけど……。オペル一族の逆襲!?
- 5年落ち以内が車両本体価格200万円以下から狙える! スタイリッシュな輸入車SUV4選
- 【試乗】メルセデス・ベンツ 新型Sクラス│”新時代の車”を堪能できるラグジュアリーセダンの最高峰!
- 9年連続エンジン・オブ・ザ・イヤー2.0~2.5L部門賞を受賞した「2.5L直列5気筒TFSIエンジン」搭載の狙い目モデル3選
- ドア開閉音からも分かる卓越したビルドクオリティ、空冷時代だからこそ生きたポルシェの技術力
- 【試乗】新型 フォルクスワーゲン T-Cross│「TさいSUV」はハッチバックよりもどこが欲張りか? 実際に乗って考えた
- 世界で3社しか市販していないレアなFCVの1台、トヨタ MIRAIのドライブフィールに注目! 【EDGE’S Attention】