【試乗】新型マツダ MX-30ロータリーEV│使い勝手だけではなく走りも磨かれたPHEVモデル
カテゴリー: マツダの試乗レポート
タグ: マツダ / クロスオーバーSUV / クール / スタイリッシュ / プラグインハイブリッド / MX-30 / MX-30 EVモデル / MX-30ロータリーEV / 松本英雄
2024/02/08
3つ目の選択肢として登場したPHEV
2020年に登場したマツダ MX-30は現在3つのバリエーションがある。1つ目はe-SKYACTIV G 2.0で、優しく操ることができるマイルドハイブリッドを加えた2Lガソリンレシプロモデル。
そして2つ目は、ピュアEVモデル。たくさんのバッテリーを搭載するために、ボディ剛性を向上させて走行性能を高める「G-ベクタリング」を発揮させてドライバビリティを向上させた。
そして今回3つ目のモデルとして今回試乗したのが、世界初のロータリーエンジンを搭載した、プラグインハイブリッドのロータリーEVだ。
デザインは好き嫌いがあるが、当初MX-30のデザインを見たときはフランス的エッセンスと堅牢なドイツな雰囲気もあったり、リアからの佇まいはイタリアンスポーツカーのエッセンスもある。いや、あるようでない。
正直言って個人的にはMX-30の魅力を感じることができなかった。
マイルドHV、BEV、と比べても走りの質が高いPHEV
そして今、お家芸のロータリーユニットのPHEVモデルを試乗をしてみる。
100kmをEV走行が可能なバッテリー容量と、バッテリーが少なくなってきたらエンジンで充電というレンジエクステンダー方式のPHEV(プラグインハイブリッド)だ。エンジンは、よほどの負荷でない限り始動することはない。
走り出しはとてもなめらかで軽快だ。パワーユニットのバッテリーの重量バランスが良好で、3つのモデルの中で一番良好である。
コーナリング時の路面とのコンタクトも上々だ。EVモデルよりも明らかに良い。
長距離を試すために運転支援システムを使って時速90kmで100kmほど走ってみた。これは非常に快適だ。バランスが良いので乗り心地もいい。
そして最高の負荷になる前にエンジンが始動したが、静粛性も良好だ。
ロータリーエンジンの最大のポイントは、軽量でコンパクトという点だ。レシプロに比べると打点もないに等しいことから、低振動でエンジンノイズも最小限にとどめられる。
サービスエリアで急速充電をしてエンジンへの負荷を少なくし、快適なドライブを繰り返した。
充電している際に遠くからバイトーンに塗られたMX-30ロータリーEVを見ながら、他のモデルの中に入っても埋没しない個性があって飽きのこないデザインだと気づかされた。
気取っていない。そして長く乗ると、見えないこだわりを感じさせるPHEVであることがスルメをかむように味わい深く感じてくる。
ひとつ苦言を呈するなら、冷間時のロータリーエンジンの振動は大きい。そして音も大きいという点。
ワンローターというのは振動では不利だが、バッテリーとの電動率のコントロールによって最小限に抑えたのはロータリーエンジンに命を懸けて開発したエンジニア魂を感じられた。
とがっているだけに、大人気とはならないかもしれない。しかし、知る人ぞ知る良品なモデル。MX-30ロータリーEVだと言える。CX-8に迫る太鼓判を押せるモデルである。
【試乗車 諸元・スペック表】
●MX-30ロータリーEV エディションR
型式 | 3LA-DR8V3P | 最小回転半径 | 5.3m |
---|---|---|---|
駆動方式 | FF | 全長×全幅×全高 | 4.4m×1.8m×1.6m |
ドア数 | 5 | ホイールベース | 2.66m |
ミッション | その他AT | 前トレッド/後トレッド | 1.57m/1.57m |
AI-SHIFT | - | 室内(全長×全幅×全高) | 1.84m×1.5m×1.24m |
4WS | - | 車両重量 | 1780kg |
シート列数 | 2 | 最大積載量 | -kg |
乗車定員 | 5名 | 車両総重量 | -kg |
ミッション位置 | 不明 | 最低地上高 | 0.13m |
マニュアルモード | - | ||
標準色 |
- |
||
オプション色 |
- |
||
掲載コメント |
※交流電力量消費率 WLTCモード 176Wh/km 市街地モードWLTC-L 165Wh/km 郊外モードWLTC-M 168Wh/km 高速道路モードWLTC-H 190Wh/km |
型式 | 3LA-DR8V3P |
---|---|
駆動方式 | FF |
ドア数 | 5 |
ミッション | その他AT |
AI-SHIFT | - |
4WS | - |
標準色 | - |
オプション色 | - |
シート列数 | 2 |
乗車定員 | 5名 |
ミッション 位置 |
不明 |
マニュアル モード |
- |
最小回転半径 | 5.3m |
全長×全幅× 全高 |
4.4m×1.8m×1.6m |
ホイール ベース |
2.66m |
前トレッド/ 後トレッド |
1.57m/1.57m |
室内(全長×全幅×全高) | 1.84m×1.5m×1.24m |
車両重量 | 1780kg |
最大積載量 | -kg |
車両総重量 | -kg |
最低地上高 | 0.13m |
掲載用コメント | ※交流電力量消費率 WLTCモード 176Wh/km 市街地モードWLTC-L 165Wh/km 郊外モードWLTC-M 168Wh/km 高速道路モードWLTC-H 190Wh/km ※充電電力使用時走行距離(プラグインレンジ)107km ※一充電消費電力量 17.13kWh/回 |
エンジン型式 | 8C-PH | 環境対策エンジン | - |
---|---|---|---|
種類 | その他1気筒ロータリー | 使用燃料 | レギュラー |
過給器 | - | 燃料タンク容量 | 50リットル |
可変気筒装置 | - | 燃費(10.15モード) | -km/L |
総排気量 | 830cc | 燃費(WLTCモード) |
15.4km/L
└市街地:11.1km/L └郊外:18.5km/L └高速:16.4km/L |
燃費基準達成 | - | ||
最高出力 | 72ps | 最大トルク/回転数 n・m(kg・m)/rpm |
112(11.4)/4500 |
エンジン型式 | 8C-PH |
---|---|
種類 | その他1気筒ロータリー |
過給器 | - |
可変気筒装置 | - |
総排気量 | 830cc |
最高出力 | 72ps |
最大トルク/ 回転数n・m(kg・m)/rpm |
112(11.4)/4500 |
環境対策エンジン | - |
使用燃料 | レギュラー |
燃料タンク容量 | 50リットル |
燃費(10.15モード) | -km/L |
燃費(WLTCモード) | 15.4km/L
└市街地:11.1km/L └郊外: 18.5km/L └高速: 16.4km/L |
燃費基準達成 | - |
▼検索条件
マツダ MX-30ロータリーEV(初代)※流通状況により物件が表示されない場合があります。
※当記事で紹介しているグレードとは別グレードも含まれます。
自動車テクノロジーライター
松本英雄
自動車テクノロジーライター。かつて自動車メーカー系のワークスチームで、競技車両の開発・製作に携わっていたことから技術分野に造詣が深く、現在も多くの新型車に試乗する。車に乗り込むと即座に車両のすべてを察知。その鋭い視点から、試乗会ではメーカー陣に多く意見を求められている。数々のメディアに寄稿する他、工業高校の自動車科で教鞭を執る。『クルマは50万円以下で買いなさい』など著書も多数。趣味は乗馬。