【試乗】ヒョンデ アイオニック5|パワフルな走りと革新的なデザインの電気自動車で日本に再上陸
カテゴリー: ヒュンダイの試乗レポート
タグ: ヒョンデ / クロスオーバーSUV / 松本英雄
2023/03/16
電気自動車アイオニック5を引っさげ、日本に再上陸したヒョンデ
数か月前だが、欧州で最も販売が良いBEVはヒョンデ アイオニック5だと聞いた。
最近のヒョンデのイメージは、日本人にはわからないかもしれない。
ここ5~6年、デザインと質感の向上と走りもパワフルで欧州車のプレミアムモデルのエッセンスをちりばめている。
アイオニック5は、写真や話では知ることができたが試乗するのは初めてであった。
実車を見て感じたのが、ショーカー顔負けのフィーリングである。
特徴的なのが、どことなくノスタルジーを感じさせるデジタリックなテールランプ。
そして、初代ヒョンデのシンボリックモデル「ポニー」のクオーターパネルの面影を残していている点は、歴史的なエッセンスと最新のデザインを導入したヒョンデのサクセスストーリーをも感じさせる。
フロントマスクは、まるで能面のような顔つきでいかにもBEVという雰囲気だ。鋭い目つきが印象に残る。
続いて、パネルの質感やインテリアの素材感も申し分のない作りである。
簡単に言うとコストが高い雰囲気だ。
メーターパネルも高級感を醸し出し、様々なプレミアムモデルのエッセンスを注入しながら新しい世界観のハッチバックを提供している。
気になった点を強いて言えば、広く見やすい平面的なデザインであるにもかかわらず、1890mmある全幅は運転席からボディの角がわかりずらい印象だ。
2トン越えの車重を感じさせない軽快な走り
続いて、セレクターレバーを前に倒すようにDレンジに入れて、試乗をスタートする。
試乗したアイオニック5 ラウンジAWDのシステム出力は305馬力。トルクは60㎏・mを優にに超えるとてつもないパワーだ。
2トンを超える重量もこのくらいのトルクがあると軽さをも感じさせ、静々とペダルを踏んで走り出す。
そして、最大の特徴は3000mmのホイールベース。これは最高の乗り心地を演出するレンジローバー級の長さである。
重量がかさむとサスペンションの追従が難しいので、オーバーハングをできる限り少なくし、ホイールベースを伸ばす手法は理にかなっている。
これによって、とても乗り心地がよくステアリング操作も軽快である。
一般道から高速で150㎞、山間部で50㎞ほど走ったが、加速性能も素晴らしい。
タイトなワインディングも横方向の力に強い大きなタイヤによって、トレースもコンタクトも申し分ない。
加速状態であるとフロントの接地感が若干希薄になるが、そんな加速は普段使いには必要ないと言ってもいいだろう。
ただ一つ苦言を申すとすれば、ブレーキである。
リニアリティが薄いので、段階的なブレーキフィールと雨の日のブレーキ時にはトラクションを失い制動距離が落ちる。
とはいえ、磨かれたアイオニック5を引っさげ、日本にカムバックしたヒョンデ。
国産モデルの同価格帯車種に、ここまで素材や質感にこだわったモノは残念だが見当たらない。
BEVというジャンルにおいて、この質感をこの価格で出せるヒョンデに脅威を感じる。
そのぐらいアイオニック5は良い質感だ。
このクオリティと走りを他のモデルに提供できるか、これからのヒョンデに目が離せない。
【試乗車 諸元・スペック表】
●アイオニック5 ラウンジ AWD
型式 | ZAA-NE4LRG | 最小回転半径 | 6m |
---|---|---|---|
駆動方式 | 4WD | 全長×全幅×全高 | 4.64m×1.89m×1.65m |
ドア数 | 5 | ホイールベース | 3m |
ミッション | その他AT | 前トレッド/後トレッド | 1.63m/1.64m |
AI-SHIFT | - | 室内(全長×全幅×全高) | 2.01m×1.63m×1.21m |
4WS | - | 車両重量 | 2100kg |
シート列数 | 2 | 最大積載量 | -kg |
乗車定員 | 5名 | 車両総重量 | -kg |
ミッション位置 | - | 最低地上高 | 0.16m |
マニュアルモード | - | ||
標準色 |
アトラスホワイト |
||
オプション色 |
ファントムブラックパール、サイバーグレーメタリック、ギャラクティックグレーメタリック、グラビティゴールドマット、デジタルティールグリーンパール |
||
掲載コメント |
※交流電力量消費率(WLTCモード)142.4Wh/km |
型式 | ZAA-NE4LRG |
---|---|
駆動方式 | 4WD |
ドア数 | 5 |
ミッション | その他AT |
AI-SHIFT | - |
4WS | - |
標準色 | アトラスホワイト |
オプション色 | ファントムブラックパール、サイバーグレーメタリック、ギャラクティックグレーメタリック、グラビティゴールドマット、デジタルティールグリーンパール |
シート列数 | 2 |
乗車定員 | 5名 |
ミッション 位置 |
- |
マニュアル モード |
- |
最小回転半径 | 6m |
全長×全幅× 全高 |
4.64m×1.89m×1.65m |
ホイール ベース |
3mm |
前トレッド/ 後トレッド |
1.63m/1.64m |
室内(全長×全幅×全高) | 2.01m×1.63m×1.21m |
車両重量 | 2100kg |
最大積載量 | -kg |
車両総重量 | -kg |
最低地上高 | 0.16m |
掲載用コメント | ※交流電力量消費率(WLTCモード)142.4Wh/km ※一充電走行距離(WLTCモード)577km ※ブルーリンクサービスは車両購入後5年間無料です |
エンジン型式 | EM07/EM17 | 環境対策エンジン | - |
---|---|---|---|
種類 | 電気モーター | 使用燃料 | 電気 |
過給器 | - | 燃料タンク容量 | -リットル |
可変気筒装置 | - | 燃費(JC08モード) | - |
総排気量 | -cc | 燃費(WLTCモード) | - └市街地:- └郊外:- └高速:- |
燃費基準達成 | - | ||
最高出力 | 305ps | 最大トルク/回転数 n・m(kg・m)/rpm |
605(61.7)/4000 |
エンジン型式 | EM07/EM17 |
---|---|
種類 | 電気モーター |
過給器 | - |
可変気筒装置 | - |
総排気量 | -cc |
最高出力 | 305ps |
最大トルク/ 回転数n・m(kg・m)/rpm |
6050(61.7)/4000 |
環境対策エンジン | - |
使用燃料 | 電気 |
燃料タンク容量 | -リットル |
燃費(JC08モード) | -km/L |
燃費(WLTCモード) | -km/L └市街地:-km/L └郊外: -km/L └高速: -km/L |
燃費基準達成 | - |
自動車テクノロジーライター
松本英雄
自動車テクノロジーライター。かつて自動車メーカー系のワークスチームで、競技車両の開発・製作に携わっていたことから技術分野に造詣が深く、現在も多くの新型車に試乗する。車に乗り込むと即座に車両のすべてを察知。その鋭い視点から、試乗会ではメーカー陣に多く意見を求められている。数々のメディアに寄稿する他、工業高校の自動車科で教鞭を執る。『クルマは50万円以下で買いなさい』など著書も多数。趣味は乗馬。